銀狼
1話と2話をだいぶ変えさせてもらいました。
もし良ければ読んで頂ければ幸いです。
黒い漆黒色の巨大な扉から地獄の炎が吹き荒れていた。
「何をした‼︎」
「ひゃーはっはっは‼︎周りを見てみろ!」
「周りを?」
そう言うわれ周りを見ると東、西、北の方角から同じような炎が吹き上がっていた。
「同じ炎が出ているぞ!」
ジークの声がコロッセオに響きわたる。
観客達も周りを見始めた。
蓮鬼は再び、西之宮を見る。
西之宮は蓮鬼を見ると一瞬だけ笑うと両手を挙げ、
「地獄門よー‼︎開けー‼︎!」
その瞬間、漆黒色の巨大な扉が開いた。
すると、西之宮の背中から巨大な炎が吹き出てきた。
そして、その炎はまるで意思があるかのように西之宮を包み込んだ。
「何だと⁈なっ何をする!話せ!話せー‼︎」
西之宮は叫びながら巨大な扉から出てきた炎によって扉の中に連れて行かれた。
蓮鬼はすぐに武蔵の所に行った。
「よかった。まだ、生きてる…ジーク!」
「蓮鬼、ここから逃げるぞ…」
「なんだと?」
「この門は地獄に繋がっている扉なのだ。
あと数分もすれば数多の魔物達が現れる。
今私達に出来る事はこの街から逃げる事だ」
「…ミラやリゼさんは?この街で知り合った沢山の人を見殺しにしろと言うのか!」
「それは…」
「落ちたものだな炎竜王…
人にはしていい事としてはいけない事がある」
「何だと?私はお前の事を思って…‼︎」
「それはありがとう‼︎分かってる!でもな、今は俺の心配よりこの町の心配をして欲しいんだ!」
「……」
「頼む‼︎」
「…わかった。なら俺は武蔵を安全な所に連れて行ってから回復させる。
3人とも‼︎」
「「「はい‼︎」」」
アレク達がコロッセオから降りて来ると、一瞬でジークの目の前まできた。
「お前達は各門の入り口を死守せよ。
出来る限り、踏ん張れ、こやつを回復させたら一番危ないところに私が行く、あと、姫とは私が守る。ミラとリゼには防御魔法をかけておくから安心してくれ。
以上だ、いけ!」
そう言うとさんは返事をすると、各門の方向に走り出した。
「よし、私も行く、お前は1人でここを死守するわけだが…大丈夫か?」
「誰にものを言うってる?俺は自然魔法最強の使い手だぞ?」
「そうだったな…」
「では、ヤバイと思った時を使えよ?援軍を送る。それじゃーお互い気をつけよう」
そう言うとジークは武蔵を背負うと《フライ》の魔法で飛び、2人に魔法をかけて一言言うと姫を掴みとどこかに飛んで行った。
俺たちの会話を聞いていた人々はコロッセオから逃げようと次から次えと逃げて行く。
そんななか、逃げない人が2人いた。1人はミラ、もう1人はリゼだった。
「蓮鬼さん!…死なないよね?」
「当たり前だ!俺はミラとリゼさんを助けるため!そして、ここにいる人たちを助けるために…ここに残ったんだ!」
その言葉を聞いた瞬間、コロッセオにいた人々は止まり、蓮鬼を見た。
「見ていれば分かる」
次の瞬間、門から信じられないほどのおびただしい量の魔物達が現れた。
「行くぞ!」
(セラフィス!魔力の回復量は?)
(只今の蓮鬼様42パーセント程です!)
「分かった!」
すると蓮鬼は刀に雷を宿すと、魔物達の中に走って行った。
ーーー
「う…はっ‼︎ここは?」
蓮鬼が目覚めた所。そこは黒色の廊下だった。
「どこだ…ここは?建物なのか?
だが、俺はあの時、コロッセオで戦っていたはず…」
その時、廊下内に低い声が響いてきた。
《その道を進むがよい…》
蓮鬼は言うわれた通り廊下を進んで行った。
すると、黒光りする廊下の左右に勇ましい人狼の像が並んでいた。
「どうして…狼なんだ?」
《進め》
「分かってるよ」
蓮鬼はさらに廊下を進んで行くと少し先に縦12メートル、横6メートルはある重圧な扉があった。
その扉が人知れずに滑らかに空いた。
蓮鬼はその扉の先に歩いて行く。
重圧な扉の先には漆黒の絨毯が敷かれ、その先には6段程上がった所に天まで届きそうなほど巨大な王座があった。
そこに座っていたのはこの空間には不揃いな
全身見事な銀色の狼が座っていた。
その鋭い目が蓮鬼を見つめる。
正直に言う。
凄い怖いです。
だって目が合ってるんだもん!凄い見てるんだもん‼︎
そんな事を考えていると
銀狼が喋った。
《我が名は…狼王フェンリルなり》
何だか戦いが長くなっているのでここらで一度長い話を挟んでみました。
次回は明日の昼に出す予定です。
是非読んで頂ければ嬉しいです。
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