第11章 閃光のエルザ
第11章 閃光のエルザ
「うわああああああああ」
「きゃああああああああ」
逃げ惑う人々の悲鳴がこだまする。惑星ペペは既に地獄と化していた。
街に下りたスターナイトは逃げ惑う人々を容赦なく踏みつぶし、建物を破壊し、何の力も持たない多くの住民を殺して回った。
それは戦争という名を借りた虐殺であった。
「……」
戦艦のモニターでそれを見ていた副官のセシルは思わず顔をそむけ軽い吐き気を催す。命令とはいえあまりにも悲惨な光景に見るのが耐えられないのだ。体は震え冷たい汗が流れるのをセシルは感じていた。
いや、その悲惨な光景に目を背けているのは何もセシルだけではない。ブリッジにいる誰もがその光景を凝視することが出来ないでいた。
ただ1人、艦長のギルバートを覗いては……
「……見るのがつらいか?」
ギルバートがセシルの様子を気にして声をかけた。
「はい……」
セシルは素直に答えた。つらくないと嘘をついたところで意味がないからだ。ギルバートはそれを嘘だとすぐに見抜くだろう。
「私はまだ戦争の経験がそれほどある方ではありませんが、それでもある程度の地獄は見てきたと自負しています。しかしこれは……」
モニターに写るのは逃げ惑う人々を容赦なく撃ち殺すスターナイトの姿。
スターナイトは兵器だ。それが武器も持たない普通の民間人を撃ち殺している。
「これは戦争ではなく虐殺」
「!……」
「そう思っていないか?」
先にギルバートに言われてしまった。こちらの考えを見透かされていたようだ。
「……はい」
セシルは苦々しく答えた。
「帝国の軍人として甘い考えだとお思いでしょうが、しかし……」
「いや、お前の考えている通りだ」
「は?……」
「これは虐殺だ。作戦とはいえ何の罪もない住人を殺して回っている。やっていることの本質は無差別テロと変わらない。ただテロリストと違う所は、我等は極秘とはいえ軍としてその作戦を決行しているというだけだ」
「……」
「しかしな、やっていることの本質がテロと変わらない虐殺であっても、それでもこれは戦争の一部だよ。それもまた事実だ。この星には我がガーベラ帝国の敵であるテロリストが潜伏している。それも帝国にとって危機ランク7という最高危険レベルの何かを所持してな。それを我々は何としてでも奪還せねばならん。さもなければより多くの星の命が犠牲になるかもしれん」
「それは理解しています。しかし……」
「割り切れんか、そうだろうな、そんなに簡単に割り切れるものじゃない。人間ならむしろ当然の感情だ。ただ、それでも割り切るんだ。軍人として生きて行きたいならな。例えそれがどんなに残酷な無慈悲なものであっても」
「……」
「そしてこの光景をしっかりと目を見据えて目に焼きつけろ。それは我等の罪を知るためにも必要な事だ」
「はい……」
セシルはまだ納得していないが、それでもギルバートの言わんとしている事はわかる。
つまり明日の平和のために今日の犠牲を耐えろと言っているのだ。しかしそんなことは言われずとも軍人なら理解している。
でもいくら頭で理解していても、自分の本能とも呼ぶべき部分でこの作戦に納得できない自分がいる事もまた確かだ。
しかし、それでも割り切らなければならない。ギルバートの言っている事は軍人として正しい。戦争は綺麗事だけではない。そんなことは重々承知していたはずなのに……
セシルはスターナイトによって虐殺の続く街の様子を見ながら、ただそんなことを頭の中で自問自答するしか出来なかったのである……
ただ、セシルにそう言い聞かせたギルバートではあっても、彼もまた心境は複雑である。ゆえに作戦前はその心境をセシルに察知され、心配されていたのはギルバート自身である。
先ほどとは立場が逆になったのだ。しかし、いざ戦いが始まれば艦長であるギルバートはその心境を表に出すわけにはいかない。
彼はこの部隊を束ねる総責任者なのだから。
司令部を失った基地内部は混乱の極みを呈していた。
何者かがこの星に攻めてきた事は誰もが理解していた。そしてその後の指示を仰ごうとこの基地の兵士たちは司令本部に連絡を取ろうとしていたが連絡のついたものなど1人もいない。
当然である。
その時すでに司令本部は帝国の先制攻撃で消し飛び、この基地の上層部の人達は皆戦死していたからである。
この星の兵士たちのほとんどは準エリーターのみで構成されており、満足に戦争を経験した者などほとんどいなかった。それゆえ司令部と連絡の取れない兵士たちは右往左往することしかできなかったのである。
その基地の中を、パイロットスーツに身を包み、スターナイトの格納してある格納庫に走る1人の女性兵士がいた。
彼女の名はエルザ・スカーレット。階級は中尉。この基地に3週間前に配属になったスターナイトのパイロットである。
彼女は他の戦争を経験していない兵士たちと違い、3週間前までエリーターとしてシェルリナ連邦との戦争の最前線で戦うスターナイトのパイロットだった人物である。
それも、女性でありながら帝国軍所属第122地球部隊のエースパイロットで「閃光のエルザ」として名を馳せた兵士である。
その彼女がこの基地にいた。飛ばされた理由は作戦内容で上官と衝突し、その際に出撃を拒んだため準エリーターに格下げされたからである。しかし、彼女がいる事が帝国にとって誤算となるのである。
エルザも最初の攻撃の際に司令部と連絡を取った。しかし繋がらなかったため、その時に司令部がやられたと直感的に感じ取っていた。
そしてエルザはすぐさまパイロットスーツに着替えると、格納庫へと向かったのだ。もちろんスターナイトで出撃するために。
エルザは数日前から嫌な予感はしていた。数日前から妙にこの星の警戒が厳しくなったからだ。
エルザも見回りのためにここ数日何回も出撃した。経験からこういった場合、この星で何か極秘のプロジェクトが行われているのではないかと想像もしていた。
この星が攻められているのはおそらくそれが原因だろう。エルザはそれを直感的に感じ取っていた。
エルザが格納庫へと着くと、そこでは他と同じように整備兵達が本部と連絡が付かず、右往左往していた。
その中にエルザは1人の老整備兵を見つけた。その整備兵の名はアルフレッド・ゴンザレス。皆からアルさんと慕われている齢70を超える整備兵である。
無類の酒好きと女好きという性格がたたり、若いころにエリーターから準エリーターへと格下げされた男である。
しかし、どこか憎めない性格のためこの基地の兵士達から慕われている。
彼もまた本部と連絡を取ろうとしていたが、全く繋がらずほとほと困り果てていた。
「くそ、繋がらねえ。一体どうなっちまってんだ」
「アルさん!」
「おや、嬢ちゃんじゃねえか」
アルフレッドはエルザの事を嬢ちゃんと呼ぶ。
「アルさん、本部とは連絡がとれましたか?」
「いや、だめだ。さっきから何度も連絡を取ろうとしているんだが全く繋がらねえ、一体どうしたってんだ」
「おそらく何度掛けても無駄です。本部はもう存在しない」
「なに?」
「最初の攻撃の時に大きな振動を感じました。あれはおそらく敵が陽電子砲を撃ったんです。おそらくこの基地の司令部を狙って」
「!……」
エルザの言葉が耳に入り、他の整備兵達も本部と連絡を取ろうとするのを止めた。
エルザの本部はもうすでにやられているという言葉が耳に入ったからだ。
「もうすでにこの基地の司令はおろか、上層部の人達は皆戦死しています。何度本部と連絡を取ろうとしても無駄です」
「そんな、じゃあ俺たちはどうすればいいんだ!」
エルザの言葉を聞き、そこにいる整備兵達はパニックを起こした。皆どうしていいかわからず慌てふためき、この格納庫から逃げ出そうとする者までいる。
「静まれ、とにかくお前ら落ち着け!」
アルフレッドは冷静さを失わず、他の整備兵達に落ち着くよう促していたが、それも大して意味はなかった。アルフレッドの声など誰も耳に入っていい。
その時だった。
ダーーーン!ダーーーン!
格納庫に銃声が響き渡る。エルザが天井に向けて携帯している銃を撃ったのだ。
その銃声は攻撃により、爆発が続く外よりも大きく格納庫内に響き渡り、皆の意識をエルザに向けさせた。
そしてエルザは言い放つ。
「お前達は軍人だろう!浮足立つな!」
その場にいた全員が静まり返る。とりあえず皆落ち着いたようだ。
エルザはアルフレッドの方に向き直る。
「アルさん、ここから基地内に放送をしたいんですが可能ですか?」
「ああ……」
アルフレッドはある装置を操作してマイクを取るとエルザに渡す。
エルザは1つ深呼吸をするとそのマイクに向けて話し始めた。
「この基地にいる兵士の諸君、よく聞いてほしい。私は3週間前にこの基地に配属になったエルザ・スカーレットという者だ。まず今の我々の状況を説明する。もうすでに気づいていると思うが今この星は何者かの攻撃を受けている」
館内放送が突然流れたため、混乱して右往左往していた兵士たちも、その放送に耳を傾けた。
「さらにおそらく司令部はもうすでに破壊されている。ゆえに、司令部の指示を仰ごうと思ってももう無理だ」
「なんだと!」
この放送により、司令部がすでに無い事を知った兵士たちはまだ浮足立ち始める。しかしそれを予想していたエルザは一喝して話を続ける。
「だが浮足立つな。我らは誇りある地球人の兵士だ。そしてこの星には約2千万の地球人が暮らしている。彼らの平和を、そして家族を守れるのは私達しかいないんだ。とにかく冷静になれ、ケガ人を含め戦えない者は地下シェルターへ、戦える者は戦闘員、非戦闘員関係無く、とにかく武器を取り戦いに備えろ。スターナイトのパイロットは格納庫へ向かいスターナイトにて出撃。他にも戦車や戦闘機などはこの基地にはある。操縦できる者は手を貸してくれ。他にも手の空いている者は対空砲などで迎撃に当たってくれ、以上だ。皆迅速に動け。忘れるな、この星に住む者たちを守る事が出来るのは私たちしかいないんだ」
彼女はそこまで言うとマイクを置く。そして振り返るとすでに整備兵達は皆作業に映っていた。
「早くスターナイトのエネルギーの注入をいそげ!」
「弾薬を用意しろ!」
「こっちはもう終わっている。そっちの方をたのむ!
口々に叫びながら皆それぞれの仕事をしている。
基地内の他の場所にいる者たちもエルザの放送を聞き、皆落ち着きを取り戻し持ち場へと急ぐ。
エルザは皆が落ち着きを取り戻しいるのを見て安堵した。そんなエルザにアルフレッドが話しかける。
「いやあ、あんたもやるのう。さすがは閃光のエルザと言われるだけのことはある」
「大したことじゃありません。それより今すぐ出撃できるスターナイトはありますか」
「ああもちろんだとも、とりあえずあちらの機体はいつでも出撃可能じゃよ」
そう言ってアルフレッドはある奥に横になって寝ているスターナイトを指差す。
「ありがとう。それと後からパイロット達が来たらアルさんが使える機体の指示を出してください」
「ああ、こっちの方は心配するな、さっきのお前さんの言葉で目が覚めたわい。この星を守れるのはわし等しかおらん。安心して出撃するがええ」
エルザは頷くと機体に向けて走り出す。その後ろからアルフレッドは声をかける。
「いいか、絶対に死ぬんじゃないぞ。生きて帰ってこい!」
エルザその言葉に軽く手を振って答える。
そして彼女はスターナイトのハッチを開けると直ぐに乗り込み、機体のメインジェネレーターのスイッチを入れる。
エンジンが起動し、コックピットのモニターに辺りに様子が映し出された。そのモニターの片隅にこの格納庫にパイロットスーツを着て駆け込んでくる幾人かのパイロットたちが見えた。それを見てエルザは安心する。
この星に配備してあるスターナイトは大気圏内用高速機動型スターナイト、名をシリウスと名付けられたスターナイトである。
高速機動型ではあるが、なにぶん20年以上前の機体である。今現在のスターナイトと比べれば、例え量産型のスターナイトと比べても機動性は見劣りする。
しかもエルザはこの星を今襲っている部隊が特殊部隊で、スターナイトも最新鋭の機体であるという確信があった。この星を襲ってきた部隊が、この星のレーダー網にかからずに襲って来たという事実がそれを彼女に確信させていた。
レーダー網にかからずに襲って来たという事は、少なくともその艦はステルス機能を備えた艦であるということである。
通常ステルス機能を備えた艦など一般的な戦艦にはありはしない。あるとすれば電撃作戦などを主な任務とすると特殊部隊の艦などである。
つまり、この星を襲ってきた部隊は、帝国か連邦かは不明だが特殊部隊であることは間違いないという確信がエルザにはあった。
そして、特殊部隊は少数での攻撃が基本であるから、そこに配備されているスターナイトは高性能の最新鋭の機体が必然である。
とすれば、この星を襲ってきた部隊に配備されているスターナイトも高性能の最新鋭機であると推測できる。
対してこちらは20年前のスターナイトだ。性能では天と地ほどの差がある。
まともに戦えば、たとえエースパイロットで閃光のエルザと称された彼女であっても勝負にならない。
しかし、それでも彼女にはある勝算があった。
エルザは死を覚悟しながらもその勝機に賭け、スターナイトを起動させ寝ている機体を起きあがらせる。
そして彼女に続く形となり、他のパイロット達が乗り込んだスターナイトも次々に起動し、寝ている機体を起きあがらせた。
エルザは機体を歩かせ、格納庫の入り口から外を眺めて辺りの様子を見る。
ここからだと司令本部は見えないが、すでにこの基地内の多くの建物は敵の攻撃により破壊されているのが確認できた。この格納庫がまだ無事なのは運が良かっただけだ。
そして基地内には敵のスターナイトが何体かすでに侵入しており、この基地内ですでに戦闘が行われている。
だが運のいい事に、このB地区にはまだそれほど敵はいないようだ。
エルザはその機体の1機をロックオンしてその情報を得る。結果その機体は帝国軍最新鋭宙陸両用型スターナイト、パンサーと呼ばれる機体だという事がわかった。
つまりこの星に攻めてきたのは帝国ということだ。
(なぜ地球人にとって味方であるはずの帝国が攻めて来る……?)
真っ先に思った疑問はそれだった。だがその考えを直ぐに打ち消した。迷いがあって心にあって戦うと、死に繋がるからだ。
時を同じくして、エルザの後ろにいるスターナイトのパイロット達も、攻めてきたのが帝国だと分かったらしい。口々に疑問を口にする。
「なぜ帝国が……」
「帝国は味方のはずじゃないのか……?」
疑問に思うのは当然であったが、エルザはパイロット達に言い放つ。
「今は戦う事に集中しろ!敵がどこのだれであろうと今は敵を撃つことだけを考えろ!迷いは死を招くぞ!」
その言葉を聞き、皆気を引き締めた。
その後エルザは最初にロックオンした機体情報をさらに詳しく読み取る。
敵のスターナイトの機種はパンサー。帝国軍最新鋭の機体だ。しかし、敵の機体は拠点攻撃用の重型装備、通称B型装備で出撃している。
(思った通りだ。奴らこちらの戦力をなめてかかって対スターナイト用のA型装備ではなく、拠点攻撃用のB型装備で出撃している。ならば!)
エルザは隙を見てスターナイトを格納庫から発進させた。
「!」
周りのパイロット達は躊躇なく飛びだしたエルザを見て驚く。
エルザはスピードを上げ、最初にロックオンした敵のスターナイトに突進していく。しかし、敵のパイロットも接近してくるエルザのスターナイトに気づいた。
敵のパイロットはモニターを拡大し、エルザの駆るスターナイトの機種を確認する。
「ほう、高速機動型スターナイト、シリウスか……」
そのスターナイトはエルザに向けてマシンガンを構える。
「だが20年前の機体では高速機動型といってもその性能はたかが知れている」
照準をエルザの乗るスターナイトに合わせる
「死ね!」
そう言いマシンガンを放った。しかしエルザは接近しながら、巧みにそれを交わした。
「なに!」
その動きにパイロットは驚愕したが、次の瞬間には今度はエルザがビームガンを構えて撃ってきた。
パイロッツは虚を突かれ、そのビームは機体の肩口に命中したが、いかんせんビームの出力が足りずに破壊するまでには至らない。パイロットはホッとした。
「おどかしやがって……」
そう安堵した瞬間だった。コックピットに警告音が鳴り響く。気づくとエルザの駆るシリウスがもうすでに懐に飛び込んで来ていた。
「しまった!」
「おそい!」
パイロットは即座にシールドを構えようとしたが、それよりも早くエルザのアーマーナイフがコックピットを貫く。
「ぐわああああああああああああああああああ!」
断末魔の叫びを上げそのパイロットは絶命、その後コックピットは爆発し、機体は大きな音をたてその場に崩れ落ちた。
エルザはその敵が持っていたマシンガンと、ライトソードを拾い上げる。
(思った通りだ。重装備のせいで敵のスターナイトの機動性はガタ落ちだ。火力に差はあってもスピードならこちらが上。接近戦に持ち込めればなんとかなる)
エルザが振りかえるともう既に多くの味方のスターナイトが格納庫から出撃し、至る所で戦いが繰り広げられていた。
そしてエルザの戦いを見ていた複数の味方のパイロット達から感嘆の声があがる。
「さすがです、エルザ中尉」
「閃光のエルザという通り名は本物ですね」
口々に称賛の声を上げる。エルザはそんな皆に次の指示を出す。
「いいかみんな、敵は拠点攻撃用の重爆撃装備で出撃してきている。火力に差はあっても機動性ではこちらが上だ。スピードでかく乱しろ。そして接近戦で仕留めるんだ。勝機はそこにしかない」
「わかりました」
「それではいくぞ!」
エルザの号令と共に、この基地にいる全ての兵士たちが帝国の攻撃に対して反撃を開始した。
これにより惑星ペペは完全に戦闘状態になったのである。
「ほう」
戦艦のブリッジで戦況を見守っていたギルバートが感嘆の息を漏らす。
「どうしたんですか、艦長」
セシルは、今まで戦況を見守り、何も声をあげることのなかったギルバートが感嘆の声をあげたため理由を聞いてみた。
「いや、敵もなかなかさる者だと思ってな」
「どういうことです」
「私の予想では敵が反撃の態勢を整えるまで後12分はかかると踏んでいたんだ。だが見ろ、この星の兵士たちはもうすでにスターナイトや対空砲などで反撃してきている。司令部がやられ、指揮系統が混乱しているだろうに、なかなか迅速な対応だ。こんな星にも優秀な兵士はいるらしい」
「そうですか」
ギルバートが敵を褒めるとはめずらしいこともあるものだ。セシルはそう思った。
「この戦い、思った以上に苦戦するかもしれんな……」
ギルバートは呟くようにそう言い、戦況を見つめる。戦いは基地からの反撃か開始された事もあり、苛烈を極めてきた。




