118:サイバーパンク都市のイタマエが破門される話
ジャンル
空想科学〔SF〕
作者
サーモン小説
あらすじ
グレートヒョウゴ、セトウチっ子スシ本店。そこの板長ダイゴロウは突如破門を宣告された。
これは"粋"を巡るイタマエたちの物語
キーワード
ハードボイルド 近未来 人工知能 電脳世界 サイバーパンク ギャグ 和風 未来
掲載日
2021年 09月13日 17時20分
文字数
4,456文字
URL
https://ncode.syosetu.com/n0852hf/
感想
SFは、サイバーパンクというジャンルは下火になっているとされていた。だがそれは露骨なSFというものがあまり人気がなくなっただけで、エンターテイメントの中に溶け込んだだけではあるまいか。
実際、印象的な作品が出てくればヒットするのだ。『ニンジャスレイヤー』しかり、『サイバーパンク2077』しかり。
この作品もサイバーパンクでありコメディである。上述したニンジャスレイヤーの影響を感じる者もいるだろう(ニンジャスレイヤーは日本が舞台で、しばしばスシの話が出てくる)。
だが、サイバーパンクの原風景はそもそも日本なのである。何の問題もない。
サイバーパンクのサイバーとはサイバネティクスであり、近未来的世界において、いわゆるサイボーグ、人間と機械の融合、電子世界への人間の神経を直接接続する様が描かれる。
ではパンクとは何か。それは反社会・反体制である。既存の価値観・構造・体制に対する反骨心。それがパンクである。
サイバーパンク要素がエンターテイメントに溶け込んで、ただの格好良いサイボーグ・ヒーローになっていやしないか。
そいつはパンクじゃない。
この作品はコメディだ。だがパンクがある。
この作品で何度も言及される、『粋』であるということだ。
サイバーパンクの魂と文体を詰め込み、そして徹頭徹尾コメディである。つまり最高ってことだ。




