死の恐怖
十六夜様は、全く来なくなった。メイドも来ない日が続いた。
そんな時、一人の女と出会った。スカーレット伯爵の側室。スカーレット妃。顔合わせということで、十六夜様が連れてきた。・・だが、その女からは、常に十六夜様に対しての殺気に満ちていた。激しい嫉妬の念を感じた。私は、この女が嫌いだった。
変わらずに研究は続いた。
メイドも、全く来ないようになっていた。身の回りの世話は、使い魔が全てやってくれていた。いつからか、私は感謝の意味を込めて、この、使い魔の小悪魔のことを、こあ、と呼んでいた。
そんなある日、久しぶりにメイドが来た。私は嬉しくて、すぐに研究を中断して休憩をとるようにした・・・でも、メイドから聞いた話は、いつものくだらない話じゃなかった
十六夜様の死
お嬢様二人の幽閉
私は信じれなかった。だけど、メイドは嘘を言っている感じではなかった。そして、自分はもうここには来れないと、それだけを伝えメイドはいなくなった。
こあの入れた紅茶が塩っ辛かった
わたしは、涙を思い出した
喜怒哀楽の全てを教えてくれた十六夜様の死。・・私を廃人の様にさせるのには、それだけで充分だった。今はなにも考えたくなかった・・・・・・
そんななか、あの女が来た。スカーレット妃だ。彼女は、私にこういい、書類の山を突き付けた
『これを黙ってやれ』
軽く目を通す・・・表向き、吸血鬼を生かす手順、だが裏は吸血鬼を殺す手順だ。一通り見たら、妃が話し掛けてきた
『これを見て、なんだとおもう?』
『吸血鬼、いや、お嬢様二人を殺す算段・・』
正直に私は答えた。すると、妃から鋭い視線を感じた
『賢すぎると、早死にするわよ?・・これは不老不死の手法・・・わかるわよね?メイドからも聞いたわよね?十六夜はなぜ死んだ?』
十六夜様は、なにかの実験の反対を・・・!・・これのことか・・・・私は・・・死ぬのが怖くなっていた。楽しい日々、幸せな日々を覚えてしまったことで、それを失うのが怖く・・・
十六夜の子供、レミリア様だけでも守る為。真相を明かす為。
・・・・私は・・・了承した。
・・・守る為・・・明かす為・・そう自分に言い聞かせ、実験、研究を始めた
嘘!!本当は、ただ、死にたくなかった!!妃が怖かった!!もっと、ここにいたかった!!それだけの理由。保身だけを考えての了承・・・・
後になり、後悔する決断だった。十六夜様申し訳ございませんでした・・・・・




