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第二十四話 明日へ

 その日、総司とオラージュ、そしてスクリタは叡智の塔本部にあるメディア学長の部屋にいた。

 メディアは笑顔でスクリタを迎え入れて、そして総司に向かって語る。


「総司様……、今後のスクリタさんの事は(わたくし)にお任せを……」

「お願いします。何と言っても元敵として考える者もいるかも知れませんし……」

「大丈夫ですわ……。そんな度量の小さい者たちばかりではない、と(わたくし)は考えていますし……」


 そう言って笑い合う二人を、スクリタは少し不満そうに見つめていた。


 ――そう、今日からスクリタは叡智の塔で、補助術師として勉強する事になった。

 叡智の塔の寮に入って、他の天魔族たちとともに暮らすことになったのである。

 魔王城から離れることは、スクリタ的には多少不満ではあったが、そもそも例の金鱗装殻【弐式機竜】が一日に一回約十分間しか扱えないという制限付きなのである意味仕方がなかった。

 正確には一日一回十分間装備できるその回数が日の出とともに回復するという事で、それがない時は巨大ロボであった旧型【機竜】向けの補助術式しか使えない、半端な補助術師でしかない、というのが現在のスクリタであった。まあ、元々は【機竜】を戦わせてそれのサポートをスクリタがするというのが彼女の戦い方だったので仕方ないと言えば仕方がない話だが……。

 まあ、仲間になった以上総司の役に立ちたいという想いもあって、結局補助術師の正しい勉強ができる叡智の塔に移るべきだ、と彼女自身思ったのである。


 各種手続きを終えてメディアの部屋を出たスクリタ達は、叡智の塔の学府内を散策し始める。その学府内の雰囲気を少し珍しそうに眺めながら、スクリタは総司達に言った。


「聴いてた話以上の規模なのね……」

「そうですね……、ここには術式を学ぶ天魔族だけでなく、魔術を学ぶ魔人族たちもいますから」


 そう言って笑顔で答えたのはオラージュであった。

 頷きながらスクリタはこれから暮らすことになる学府内を好奇心に満ちた瞳で見ていた。

 ――と、その時、そのスクリタの瞳が怒りにも似た驚愕の表情になる。

 総司達がその変化に気付いて声を掛ける前に、スクリタは子竜【りゅうちゃん】を抱えて何処かに走っていった。


「スクリタさん?!」


 慌てて追いかける総司とオラージュであったが、その先の光景に困惑と苦笑いを得た。


「アンタ!! ここの所属だったのね?!」

「む? うお?! なんでアンタが!!」


 そうして大声で言うスクリタに、驚きを隠せないのは能天気熊娘【シオン・プルソン】である。その隣にはいつも一緒の親友【マオ・プロケル】もいてスクリタを驚きの目で見ていた。


「く!! 敵をやすやす塔内部に潜入させるとは!! 警備はなにをしてる!!」

「……ここであったが百年目! 以前の借りを……」


 睨み合うスクリタとシオンに、少し呆れ気味にマオが声を掛ける。


「はい……、待った待ったシオン。スクリタさんも……ね」


 両者の間に割って入って手のひらを向けるマオ。シオンはその行動に疑問を口にした。


「何よマオ? コイツは……」

「シオン……、またこの間の朝礼の時、学長の話を聴いてなかったね?」

「……うぐ」


 マオは静かに笑顔で話す。


「このスクリタさんは、例の敵勢力から離脱して、正式な天魔族の仲間になったんだよ? 彼女自身、その生命核からこちら側にシフトしてるし……」

「む? そうなの?」


 そう言ってシオンは不思議そうにスクリタを見つめる。その当のスクリタは少し口を尖らせて言った。


「……べ、別に、総司たちに助けられたから、その手伝いをするってだけよ……」

「……ふふ、それで十分だよ……」


 そう答えたマオの笑顔は優しいものであった。

 シオンはそれでも少し不満そうにスクリタを見つめていたが、そんな様子を離れた場所で見つめる総司とオラージュが互いにしか聞こえない声で話し始める。


「魔王様……、ここは彼女らに叡智の塔の案内を任せたらよろしいかと……」

「ふむ……それは」(……たしかに、そのほうがスクリタさんとしても、天魔族の仲間と打ち解けるきっかけになるかも……)


 そうしばらく考えた総司は、笑顔でシオンとマオに言った。


「あの、もしよかったら、これからここで暮らすことになるスクリタさんに、叡智の塔を案内してあげてください……」

「え? それは……」


 少し困惑気味なシオンに対し、マオは笑顔で頷いて答えた。


「わかりました魔王様……、私たちにお任せを……」


 そのマオの言葉に、シオンと――ついでにスクリタが何かを言おうとするが、マオは二人の肩に触れてそのまま学府内を案内すべく歩き始めた。


「ちょ……マオ?」

「え? あの……」


 ただ困惑するだけの他二人に、マオは優しい笑顔で答えるだけであった。



◆◇◆



 メディアの居る学長室にキルケがやってきていた。そして、真剣な表情でメディアに語り始める。


「彼女の……、スクリタから得た情報は、ワタシたちのそれまでの常識を覆す、かなりの意味を持つものだったよ……」

「それほどまで……ですか」


 スクリタは、総司たちに救われた後、その対価という表向きの名目で幻竜八姫将たちの、知りうるすべての情報を語った。

 その内容は多岐にわたり、彼女らの生まれた意味、そして何の目的があって動いているのか、そして現在進行系の作戦や敵拠点の位置までも総司たちにもたらしたのだ。


 ――一つ、幻竜八姫将には【生み直し(リセット)】がある

 【生み直し】は彼女らの最大の特徴であり、記憶の大半を継承する事は出来ないが、特定の能力を死んだ後の次の個体に継承させる事が出来るのだという。

 スクリタもまた、本来は【生み直し】が出来る存在であったが、現在はその【生み直し】装置である【母竜】との接続が切れてしまっており、もはやそういった復活は不可能であろうとも語った。

 そうして【生み直し】が出来る幻竜八姫将はまさしく八人だけであり、似た敵が現れたのも、そういった予備要員がいたということではなく、間違いなく倒された本人であったのだ。


 ――二つ、幻竜八姫将の正式な使命は【世界を無に戻す】ことである。

 幻竜八姫将が語る内容においては、この世界は【間違った工程で生まれた異常世界】でありそれを正すために無に戻さないといけないのだという。

 そもそも、幻魔という存在そのものが【間違った工程で生まれた異常世界】にのみ発生する多元世界の修正機能であるらしく、多元世界のルール上は幻竜八姫将側こそ正しい、ということらしかった。

 無論、だからといって甘んじて滅びを受け入れるなど、天魔族側にとっては間違い以外の何物でもなかったが……。


 ――三つ、幻竜八姫将の使命において【天魔族を滅ぼす】ことは、優先度がそれほど高くはなかった。

 幻竜八姫将は【混沌機能(=system ALAYA)】を基盤に動いている。これは【秩序機能(=system LOGOS)】の反転システムであり、それは世界の常識である【エントロピー増大現象と、動的平衡】に関するバランスを崩して【世界を崩壊させる】ためのシステムらしかった。そして、このシステムには特別に【侵食】機能が付いている、とスクリタは語った。

 こうしたシステムには上下の階位格差が存在している。【侵食】機能が付いていない世界管理機能ワールドシステムは、その上下関係でその力を最大で使えるかどうかが決まる。

 たとえば【system LOGOS】が、何らかの理由で【system ALAYA】の下に階位が落ちた場合、その妨害によって【system LOGOS】は機能不全に陥って、固有権能はおろか術式すらも扱えない状態になってしまう。ようするに、幻竜八姫将にとっては、現在明確に世界の最上位システムである【system LOGOS】を、【system ALAYA】の下へと落とすことで天魔族の力の大半を奪うことが可能であり、そのために密かに行っていたのが【system ALAYA】の末梢端末、限定的分割演算装置としての【使役幻魔】――これは外見が幻魔なだけで、明確な【system ALAYA】システムの一部――を世界中に増やすことだった。そうすることで【system ALAYA】と【system LOGOS】の階位を逆転させようとしていたのだ。当然、天魔族は末梢端末を広める害にはなるが、あくまでも()()()()()の障害になる者たちというだけの存在であった。

 こういった末梢端末は、世界の構造物を再構成して生み出すことが可能であり、末梢端末がいた場所が大空洞である理由もそれが原因であった。スクリタはそういった末梢端末の所在は半分まで知っていたが、それ以外は他の幻竜八姫将の仕事であるために、分からないらしかった。なお、かつてのヴァロナ商会本社のある都市ブライラスの一件は、天魔族が近くに居た場合そのくらいでその存在がバレるのかを検証する目的で行われたらしく、その検証を元に現在の末梢端末は広められているのだという。

 そして、他のシステムは普通であれば持たない【侵食】機能こそが【system ALAYA】のキモであった。それは上下関係が明確に下だとされていても、上位のシステムに干渉してそれを半ば利用する形で【system ALAYA】を実行出来る特殊機能だった。要はコンピュータを乗っ取るウイルスのように……。


 なお敵拠点に関しては、スクリタが敵に回った時点で全て引き払われていたらしく、ほぼ無意味な情報といえた。


 そして――、キルケが最も興味を持ったのが【世界の真実と幻魔】に関する内容であった。

 【世界】が発生すると、必ずエントロピー増大現象によって【世界の終末】へと向かう。しかし、【世界】に満たされた存在エネルギーが、一時的な【動的平衡】を生み出して、一定期間の世界存続がなされる。

 この内、存在エネルギーとは【世界を構成し、形を保つための“情報エネルギー”(魔力・霊性・生命力などの源泉にもなる)】を示し、それに対してエントロピー増大現象とは【存在エネルギーの散逸による「形の崩壊」】を示す。そして【動的平衡】とは、要するに【安定しているが静止していない世界】と言う意味であり、現象としては【存在エネルギーの流入と散逸が釣り合う状態】を示すことになる。

 この【動的平衡】が何かしらの理由で崩れることで、世界というのは【世界の終末】へと向かうのである。

 【自然発生型の世界】は、自然発生したがゆえにエントロピー増大現象が起こりにくく、要するに【動的平衡】が長く保たれる。

 しかし、【人工世界】は、人為的に生み出されたがゆえに、元から歪みがあってエントロピー増大現象が起こりやすくなっており、それの現実的現象として【幻魔】の発生が起こる。ようは【幻魔発生現象】は人工世界であるテラ・ラレース独自の現象であったのだ。

 【動的平衡】を生むのは存在エネルギーである。

 しかし、人工世界にのみある歪みが、存在エネルギーのゆらぎ現象を引き起こす事があり、それが人類や天魔族でも観測できる事象として【魔力域異常】という形を取る。

 そして、こうした存在エネルギーのゆらぎ現象が【幻魔】発生の引き金になる。【幻魔】を生み出すのは【天災、天変地異】ではなく、その前提である存在エネルギーのゆらぎ現象、ようは目に見える現象を指すならば【魔力域異常】の方ということなのだ。

 こういった内容は、【人工世界テラ・ラレース】がその誕生理由によって、それ自体が多元世界に悪影響を与える可能性を持ち、それ故に世界が正しい形に修正する機能として【幻魔】を生んだのだ、というそれまでの天魔族の価値観を逆転しかねない話であった。


「そう……ですか」


 その内容を反芻してからメディアは答える。 


「それはまるで(わたくし)たちこそ悪だと言っているように見えますね」

「……まあ、多分そのまんまの意味だろうな……」


 そのキルケの言葉に、静かに意志のある瞳で言葉を返す。


「承知しました……では大人しく滅びます……。などとは言えるわけないですわ……。(わたくし)たちは、一度生まれた命である以上、生きるために足掻き続けます。それが間違いだと……、悪だと言われようが……、そう生きることは変わり有りません」

「……ふ、まあな……」


 そのメディアの言葉にキルケは笑って頷いた。


(わたくし)たちは、幻竜八姫将にも、世界の構造そのものにも、負けるつもりはありません……」


 そのメディアの決意はおそらく天魔族たち全て同じであろう……とキルケは思った。



◆◇◆



 お昼になってスクリタは、シオンやマオと一緒に学食で食事をした。


「これ……、なかなかいい素材を使ってるわね。普通に美味しい」

「まあね、メディア様の方針で、こういった食事も叡智を育てるのには大事だって……、色々重要視されてるから」


 そう言って笑うマオに対して、シオンは不満げに漏らす。


「美味しいのはいいけど、量が少し……ね」


 その言葉にマオが言う。


「そんな事言ってると太るよ? ただでさえ色々サボり気味なんだから」

「む……」


 不満そうに口をとがらせるシオンに、スクリタはため息混じりに言った。


「ああ、そう……、こんなのに私は負けたのか……」

「にゃにおう!」


 シオンはスクリタの言葉に食って掛かる。それをスクリタは睨み返した。

 その光景に、少し困った顔でマオが言う。


「こらこら……、喧嘩しない。仲がいいことはわかったから……」

「「誰がコイツと!」」


 その瞬間、スクリタとシオンの言葉が重なった。その事に二人は顔を見合わせて渋い顔をする。


「ふふふ……」

 

 その姿をマオは優しい笑顔で見つめた。


「……で、スクリタはここで補助術式を専門に学ぶんだって?」

「ええ、まあ……、私は旧型【機竜】向けの補助術式しか使えないし、それらは旧型【機竜】みたいな存在がないと無意味なのよ……」


 マオの言葉にスクリタが言葉を返す。その言葉にマオは首を傾げていった。


「それってシオンの固有権能の、GくまちゃんEXになら効果があったり?」

「む……、たしかにそれはあるかも?」


 そういったやり取りを見てシオンは首を横に振る。


「GくまちゃんEXは今のままでいいよ、下手に強くなるとサボれなくなる……」

「……シオン」


 マオは苦笑いをしてシオンを見つめた。


「まあ、それならそれでいいんじゃない? 個人的な意志もなしに、無理に命をかけるのとか馬鹿らしいし」

「……」


 そのスクリタの言葉に少し不満そうになるシオン。


「でも、なんか今のシオンの言葉は、あの時私を負かしたシオンらしい言葉じゃないな……と」

「……」


 シオンはそっぽを向いてスクリタから視線をそらした。

 スクリタはしばらく考えた後、シオンに言った。


「あのアサルトくまちゃんって、わたしのこの【りゅうちゃん】と同じ、自身の神核能力の具現――ようは召喚獣だよね?」

「……!」


 そのスクリタの言葉にシオンは驚きの目を向ける。


「そうか……だから」


 なにかを悟ったかのようにスクリタは頷く。


「それなら気持ちはわかるな……、まあ今の私には旧型【機竜】はないけど……」


 そういって笑うスクリタをシオンとマオは静かに見つめる。

 シオンは、かつてのスクリタのように、召喚物である戦熊のほうが能力の本体なのである。シオンはいわば独自に動ける脳でしかなく、彼女の戦闘能力は一般的な配下天魔族と同等か落ちる程度なのである。だから……。


「頑張っても仕方がない……か」

「知ったふうな口を……」


 口をとがらせて言うシオンにスクリタは静かに笑う。


「ごめん……、変に突っ込むような事を言って。……でも、本当は強くなりたいんでしょ?」

「……」


 その言葉に俯いて黙り込むシオン。

 シオンとて天魔族の一員であり、仲間がピンチなら命がけの戦いにも挑む。

 しかし、その特性上彼女自身の力が増しても意味はなく、アサルトくまちゃんの制御に関してもシオンは命令指示以外に、能力強化による支援が行えるが、それ自体補助術式ではない感覚的直感的技能によるものなので、補助術式との兼ね合いが難しくそういった方面での強化も諦めてもいたのである。

 シオンのサボり癖は、本質的なものもあるが、そういった悩みから来るものでもあった。


 黙り込んだシオンにスクリタは言う。


「……なんなら私が補助術式を教えようか?」

「え?」

「今の私にはほとんど無用なものだし……、そういって誰かが活用してくれたほうがいいし……」


 そのスクリタの笑顔をシオンは呆然とした表情で見つめた。

 そして、シオンはボソリとだけ呟いた。


「そ、それは……、まあ、気が向いたら……ね」

「そう……」


 そうした二人のやり取りをマオは優しい笑顔で見つめる。その笑顔に見守られながらスクリタはシオンに言う。


「で……さ、その代わりといっては何だけど……。シオンにお願いがあるんだ……」


 微妙に懇願する笑顔でスクリタがそういう。シオンはそれを見て首を傾げた。


 ――そして、


 それからしばらく後、総司たちはスクリタからの手紙を受け取った。

 その内容は……。


『ちょっと街の郊外に出かけます。シオンやマオと一緒なので心配しないでください』


 ……といったものであった。



◆◇◆



「うわああああああ!!」


 嬉しそうにスクリタが声を上げる。その目前には遥か森の彼方まで見える絶景が広がっている。


「ありがとシオン! 最高の眺めだよ!!」


 そう、今スクリタはシオンが固有権能で出したGくまちゃんEXの頭部付近に、とうのシオンやマオと一緒に乗っていたのである。


「まあ、空を飛ぶだけなら色々方法はあるんだろうけど……、やっぱこういう光景のほうがなにか素敵だよね……」

「そうか……、もうスクリタには……」


 マオがそう言ってスクリタを見つめる。そしてシオンもまた静かにスクリタを見つめた後、そっぽを向きつつ言った。


「そんな気に入ったなら……、まあ気が向いた時に乗せてやってもいい……」

「ほんと?! ありがとシオン!!」


 笑顔で素直に喜ぶスクリタに、シオンは一瞬呆然としてからため息を付いて笑った。

 遥か果てまで広がる森の中心で、巨大なGくまちゃんEXの頭に乗った三人の少女たちは、いつまでも楽しそうに笑いあっていた。



◆◇◆



 そして数日後、叡智の塔の寮に移り住んだスクリタは、独自アレンジした叡智の塔制服に身を包んで、そして寮の部屋を出た。――そこに二つの笑顔が待っていた。

 一つはすこし意地悪そうな笑顔、もう一つは優しく包み込むような笑顔。

 それは当然、シオンとマオであり――、スクリタは小さく笑って挨拶した。


「おはよ……シオン、マオ……」


 その言葉に二人は笑顔を深くして、二人でスクリタのそれぞれの手をとった。


「ほら……、行くぞスクリタ」

「ようこそスクリタ……、叡智の塔へ」


 かくして二人組は三人組となって――、そして三人の少女たちは笑い合いながら学府の門をくぐっていった。


<<第二章 魔王様は激闘する!~その拳は太極を示す~ 了>>

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