怒ったぞ~
ボク達三匹は真っ暗な箱に閉じ込められてゴトゴト揺られている。
揺れるってボクの甲羅の長さの何十倍も上下に揺れるんだよ!
震度6位で人間は立ってられないんでしょ?
ボク達沼ガメは四つ脚で踏ん張るから転けたりはしないけど、ほぼ真っ暗な中三匹がぶつかりあうんだ。
例えるとね、
真っ暗闇の中を進むジェットコースターにシートじゃなくて密閉された箱の中に雑にて放り込まれて、複数の人がぶつかりあう・・・
みんな耐えられるかな?
そんなストレスに加えてボクはお腹がすいて死にそう。
ボクのイライラは頂点に達していた。
「はい、お疲れ様。カモネギさん家に着いたぞ。」
天井が開くと明かりが射してきて上からカメおばさんが見下ろしていた。
「ボーちゃん、ロゼちゃん、マインちゃんよく来たね。」
ボク、このおばさんの臭いが大嫌いだ!
鼻につく刺激臭は絶対、天然のものじゃない!
「凹ちゃんは残念だったわね。」
「はい。そうですね。何か出来る事があったのか・・」
凹ちゃん・・・
今はどうしてるのかな?
天国に行けたかな?
「それはそうと、カモネギさん?室内でタバコ吸ったでしょ?!」
「えーいいじゃない。」
「ダメって。何時も言ってるでしょ?
吸うならベランダで!って。」
「だって・・・メンドクサイ。」
こりゃダメだ。
ここの住人、ケイちゃんはどう思ってるんだろ?
もう諦めたのかな?
よくこんな酷いニオイに耐えられるなぁ。
慣れるのかな・・・ボクはヤダ!
腹ペコで、さっきまでの真っ暗闇でシェイクされたイライラがタバコの臭いでぶり返してきた。
イライラ・・・
イライラ・・・
イライラ・・・
水槽に放たれウロウロする。
ボーちゃんと何故かよく交錯して毎回ボクの上を踏みつけていく。
イライラ・・・
イライラ・・・
「さあ、ご飯よ~。今日は鶏のささみよ。」
お!これはイケル。
ん、ボーちゃん?
なんでこっちに来るかな?
そっちにもあるでしょ?
パク!
いや、それボクの!!
もう一度取り返して堪能してると
ガブッと足を噛まれた。
イライラ・・・イライラ・・・イライラ・・・プチ。
ボクの中で何かが爆ぜった。
マルマ◎ンの大爆発
大魔◆怒る
ダダダダ ダ○ナマン ダダダダ大爆発だーダダッダ!!
口裂けオンナもびっくりな位口を開けてボーちゃんの顔めがけて突進。
ガブリ
口が触れる事はなかったけどあと数ミリだ。
あのボーちゃんが真っ青な顔でボクを見る。
青ったって緑色だけど。
平成ゴ☆ラもびっくりな凶悪な目でボーちゃんをじろりと見るとスーッと逃げて行った。
そのままの勢いでロゼちゃんにもゴツゴツぶつかっていく。
ロゼちゃんはどうしたの?
と不思議そうにボクを見ていた。
ケイちゃんは・・・水槽の片隅でじっと縮こまっていた。
「うわー、マインがグレた。」




