別居
カメおばさんのお家から帰ってきた翌日。
「さあ、ご飯だよ~
今日のエサは“ウーパールーパーの餌”沈下性だから食べやすいぞ!」
小さな丸い粒が水槽の床に落ちてきた。
ボーちゃんとロゼちゃんはクンクンしてからパクりと食べた。
凹ちゃんはしんどそう。
ボクは匂いをかいでみる。
やっぱりダメ。
匂いはまあ、なんとか慣れてきた。だけど、口に含んでみようとは思えない。
昨日ささみが強烈だったからね。
あんなに美味しいモノがあるなら
おい、ニンゲン!ウチでも出さんかーい!
「ウーパールーパーの餌もダメか・・・まあ、想定内さ。
これならどうよ!」
そう言うと赤いモノがパラパラと降ってきて水面を漂う。
おー、コレよこれ!
「乾燥アカムシ!これを食べてくれなきゃマジ生食三昧になっちゃうわ。」
ボクは無我夢中で食べた。
生のアカムシじゃ無いけどこんなにいっぱいのアカムシをお腹いっぱいに食べてようやく落ち着いた。
「おい、お前ら食べすぎちゃうの?付属のスプーンは君らの頭位の体積あるんやで?」
無我夢中で食べてたのはボクだけじゃなかった。
“悪食”と言ってもいいかもなボーちゃんが近寄ってきてたのをボクは見落としていた。
ガブリ!ボーちゃんがボクの左手を噛む。
痛い~!
手を振りほどいてカメダッシュ。
もー、なにすんの!
「うーん・・・ボーちゃんはマインと相性悪いのかな?小さいから餌に見えてるのかな?」
ニンゲンの言葉に鳥肌がたった・・・いえ、カメだからさぶいぼは出ないよ?例えだよ。例え。
「別居させよう。」
え?別にお部屋用意してくれるの?
やったー!ボーちゃんだけ別居するんだね?
別の水槽を隣に置いて植木鉢の底を切り取り2つに割ったドーム型のお部屋を置いた“別宅”が急遽作られた。
「そんじゃマインこっちな。」
え、ボクがお一人様になるの?
ボーちゃんだけ別居するんじゃないの?
凹ちゃん!なんとか言ってよ~
ボクを一人にしないでよ~
隣あった水槽はお互いがよく見える。
当然のようにボーちゃんがこっちに来ようと頭をぶつけるように泳いでる。
「うーん・・・これはあっちに行きたがってる。
橋を架けてやろう。」
ちょっとマテ!
ボーちゃんをこっちに別居すればいいだけじゃないの?
え、ロゼちゃん・・・君もコッチに来たいの?
・・・・・・・
そして、その夜コッチには三匹が・・・
どうしてこうなった!




