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エトランズセゾン~四季の物語~  作者: 雨宮志鶴
1. 春の章
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プロローグ 依頼遂行前の休憩時間

 雨水さんは春が好きですか?


 ……唐突だな。別に嫌いではないが。


 ナギっちとどの季節が好きかって話してたんスよ。そしたらオレもナギっちも春だったんスよねえ!


 まあいつもの通り燈火さんが雨水さんにも聞こうということで。


 女子かお前。


 いいじゃないスかあ。どうでもいいこと話せるって結構幸せなことッスよ?


 わあ珍しく正論を。


 ただのサルではなかったようだな。


 オレ二人にどんな捉えられ方してるんスか!?


 金髪おサルさん。


 能天気ヤンキー。


 そんな偶然かわざとかわかんないッスけど地味に文字合わせしなくても……じゃなくて!てことはカゲさんも春が好きってことッスよね?


 季節の中で一番好きということではないかもしれませんけど。


 ……確かに言われてみれば春が一番無難だな。


 ッスよねえ!三人ともやっぱ似た者同士ッスねえ!


 いやその結論はおかしい。


 サルとひょろひょろと似た者同士というのは心外だな。


 ええええ!!何でッスかあ!?オレめちゃめちゃ嬉しいッスよ!


 ひょろひょろって僕のことですよね雨水さん。僕もこんな曲がった人と頭空っぽそうな人と同じなんて嫌ですよ正直。


 事実を述べただけだ。


 そう言っている時点でナギっちも結構曲がってるッスよ。てか頭空っぽておま。


 そういえば雨水さんケーキ買ってきたんですけど食べます?


 何がある?


 ナチュラルにオレの発言スルーしないでくださいッスよ!


 燈火さんがチョコレートケーキで僕がショートケーキ食べたんで抹茶ケーキしかないです。


 それでいい。


 完全無視ッスかあ。ガクン。


 あ、そういえば期間限定の桜餅ケーキっていうものが出てるらしいんで今度皆さんで食べに行きません?あとガクンって大げさに口で言いながら大げさに肩落とす主張の激しい行為やめてください。男がやるとなお気持ち悪いです。


 その場でも食えるんだな。あのケーキ屋。


 酷いッス!悪魔ッス!カゲさんあの子悪魔ッスよ!!


 人間です。


 いちいち喚くな。これでも食って落ち着け。


 んっ。あ、抹茶も美味しいッス。


 僕にも一口下さい。


 嫌。


 即答ッスね。


 態度の差違いすぎじゃないですかねえ。


 ……いや、なんとなくあげる気分ではなかった。


 理不尽ッスね!


 ……バイトには優しくしませんと信用なくなっちゃいますよ。


 あ、俺モンブランのが好きだから秋の方がいい。


 ナギっちの忠告スルーの上に話大分戻ったッスね!?


 ……この糞マイペース猫がっ。


 ……そろそろ依頼時間だ。行くぞ。


 えっまだ抹茶食べてな、って二人とも行くの速いッスよお!抹茶冷蔵庫に入れとくッスよ!いいッスかってちょっ鍵閉めないで二人だけでいかないでー!



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