私の下剋上
──数日後
龍の牙共が来た。やっぱりボコボコにするのは愛雨じゃなくて龍の牙の幹部なんだな。
『おい。愛雨の姉は何処に居る!愛雨が、よく虐められていると言っていた。その分の落としをつけに来た。』校門にぞろぞろと集まり、声を荒立てた。その声の主に愛雨は寄りかかり、楽しそうに笑っている。それは、愛雨は私が龍の牙にボコられると信じて疑わないからであろう。ふふふ。ちゃんちゃら可笑しい話だ。私は総長であるのだ。そんな私にケンカをし仕掛けるか─?答えは否であろう。もし、ケンカを仕掛けるとしても、幹部5人てなると少しキツイかもしれないが、勝てると言い切れる。
大声をあげている馬鹿共の元へと歩く。すぐに
私を愛雨は見つけ出す。勝ち誇った笑みを浮かべながら私を指差しながら言う。
『居たわ。あ、あの…歩いている女よ!!』皆…幹部や窓から顔を突き出している生徒達が一斉に私を見る。
『お、お前の姉って…』
『な、なんですか…?』ぶるるっと震えながら言った。
『龍の牙、初代総長の優雨か…?』
『えぇ、そうよ。何?私が愛雨を虐めた?誰が私をボコるの?ねぇ、誰が?』優しい口調で、笑顔で言った。しかし、それは恐怖心を大きくするだけなのである。
『ご、ごめんなさい。』土下座をした。顔は真っ青で冷や汗をかいている。
『それよりも…』私は愛雨に目を向ける。
『本当に虐められているのに…信じてくれないの?』愛雨は総長に問いかける。
『そんなことするはずがねぇ。虐めていたのは…むしろお前なんだろ?まんまとお前の演技に騙された。お前と付き合っていたのは、ただ、どことなく優雨さんに似ていたからだけだと分かった。お前とは別れる。』睨みながあ愛雨に言う。
『え…ちょっと 待ってよ』焦ったように言う。
『往生際が悪いな。消え失せろ!!』この言葉を聞き、屈辱に顔を真っ赤にしながら愛雨は走り、この場から離れた。
こんな事がたくさんひ人の前で行われたのだから、愛雨は性格の悪い、最悪の女と広範囲で話されるのは言うまでもない。




