22.攻略者×攻略者の茶談
アイラがローズたちとお茶会をしている同じ頃…
ヨハネスとカイルは王都の街にあるカフェでお茶をしていた。
「すまないな…付き合わせてしまって。」
カイルがヨハネスへと言った。
「いいんだよ。気にしないでくれ…。今日は時間に余裕があるのだから。」
ヨハネスが言った。
「それより…何か私に話があったから誘ったんだろ?」
ヨハネスがカイルの目をじっと見て言った。
「さすがだな…。その通りだよ。」
カイルはクスりと笑いながら言った。
「それで…話とは何だ?」
ヨハネスが言った。
「アイラの事だよ…。」
カイルが真剣な表情で言った。
「ヨハネス…アイラの事を一人の女性として好意を寄せているのか?それとも…ただの興味本位なのか?」
カイルは更に真剣な表情で言った。
「………もちろん一人の女性として好意を寄せているんだよ。」
ヨハネスは余裕がある様に笑みを浮かべて言った。
「本気なの…か?」
カイルは眉をひそめながら言った。
「もちろん本気さ。」
ヨハネスは真剣な表情で言った。
「……ふぅ〜…あの女性には一切の興味を示さない事を徹底していた君が何故…アイラなんだ?」
カイルはヨハネスの表情を見て一息吐き出して言った。
「それはカイル…君も同じだろう?これまで私と同じ女性に一切の興味を示さないどころか常に嫌悪している様にも見えていたカイルがローズ嬢と出会った事で今までの事が嘘かの様にローズ嬢の前ではいつも幸せそうに楽しそうにしているじゃないか。」
ヨハネスはクスりと笑いながら言った。
「それは…そうだが…。」
カイルは言い返せないといった表情で言った。
「前に…カイルが私に言った事があっただろう?」
ヨハネスが言った。
「私が言った事?」
カイルは首を傾げながら言った。
「あぁ…。ローズ嬢の事を考えるだけで胸が温かくなり自分でも気づかぬうちに自然と顔の表情が緩んでしまっているのかもしれないと…。恋とはそれ程までに人を変えてしまうものなのだと…。」
ヨハネスがその時を思い出すかの様に言った。
「私はそんなカイルを軽くからかったが…カイルがそんな私にきっとこの先…カイルの様に誰か特定の女性へ恋に落ちるかもしれないぞ?と…。その時が来れば今のカイルの気持ちがきっと分かるはずだ…とな。」
ヨハネスはフッとその時を思い出して笑みを溢しながら言った。
「あぁ…そんな事も言ったな…。」
カイルは思い出した様に言った。
「あの時は…そんな状況に私がなることはないだろうと思っていたよ…。だが…自分でも驚く程に今…カイルの言っていた事が身を持って実感しているよ。」
ヨハネスはふっと笑みを浮かべて言った。
そんな風に話すヨハネスの表情を見てカイルは驚いた表情を浮かべていた。
まるで…ヨハネスが何かを思い浮かべている様にとても幸せそうで優しく柔らかい表情をしていたからだった。
(まったく…何という表情をしているんだ…。ヨハネスは自分が今どんな表情をしているのかわかってないんだろうな…。だが…。)
カイルはヨハネスを見ながらそんな事を考えていた。
「ふぅ〜…。アイラに本気なのだな…。」
カイルは息を吐きながら言った。
「あぁ。」
ヨハネスは頷きながら応えた。
「しかし…何故アイラなんだ?」
カイルは不思議そうにヨハネスへ言った。
「……カイル…周りを見てみろ。」
ヨハネスが言った。
カイルはヨハネスに言われて周りを見た。
カフェ内にいる女性達がチラチラと頬を赤らめながらヨハネスとカイルを見ていた。
中には…恋人ときている女性ですら二人に色目を使う様な視線を送っていた。
「あれがどうしたというんだ?女性達があの様な視線を送ってくるのはいつもの事だろう?学園でも毎日の様に視線を浴びるしな…。我々が冷たい態度を示そうとな…。」
カイルは周りを見て呆れた様な面倒臭そうな表情をして言った。
「そうだ…。我々は幼い頃よりあの様な視線ばかり女性に向けられている…。近づいてくる女性達は隠そうともせず下心を抱いて寄ってくるものばかりだ。しかし…アイラは我々が学園内で女性に対してどの様な態度をとっているかなどまったく知りもしなかった…。むしろ…そんな事にまったく興味がないといってもいいだろう…。」
ヨハネスがカイルへ言った。
「それに…アイラは…私がカイルの友達だと聞くとそれを利用するどころか緊張して気を使ってくれた。それも何の下心もない純粋な気持ちでな…。それに…純粋に何の見返りもなく親切にしてくれた。その様に純粋に親切にしてもらった事など今まで母上とニーナ以外からはなかったからな。」
ヨハネスは続けて言った。
「こんな女性がこの世に存在するのか?!と最初は本当に驚いたよ。本当はやはりどこかで見返りを求めてくるのではないかとも思ったよ…。だが…アイラは本当に純粋で優しくいつも自分の事より人の事ばかり心配する様な子だった。あの大の人見知りなニーナがあんなに懐く事に驚いたしな…。そんなアイラを知っていき時間を共にしていくうちに気づけば簡単に恋に落ちてしまっていたのさ。」
ヨハネスはフッと笑みを溢して言った。
「…確かに…アイラは自分の妹だが本当にすれていなく純粋で優しい子だからな。」
カイルはフッと笑みを浮かべ優しい表情で言った。
「それで…今後はどうするつもりなんだ?ヨハネスがまさかこの先の事を何も考えてないなんてことはないだろう?」
カイルが真剣な表情で言った。
「もちろん…最終的にはアイラを私の妻として迎え入れたいと思っているよ…。」
ヨハネスはニコリと微笑みながら言った。
「……アイラを妻にね…。」
カイルは考える様な表情で言った。
「……カイルは私がアイラを妻に迎え入れるのは反対なのか?」
ヨハネスが眉をひそめながら言った。
(まぁ…カイルが反対したところで私は引き下がる気はないが…。)
ヨハネスはそんな事を考えていた。
「ハハ…いや…別に反対はしないさ…。ただ…アイラにはずっと笑って幸せに過ごして欲しいな…と思っててな。」
カイルはヨハネスの表情を見て少し笑いを浮かべて言うすぐに切なそうな笑みを浮かべて言った。
「私もカイルと同じ気持ちだぞ?アイラにはいつまでも笑っていて欲しいと思ってるよ…。」
ヨハネスはにこりと笑みを浮かべて言った。
「それに…私ならアイラが私の元へと嫁いできたとしたならアイラが結婚しても続けたいという事は続けさせてあげる事が出来るからな…。既に…父上と母上にはアイラの話をしているし…ニーナも私とアイラが結婚して夫婦になる事を楽しみにしているからね。」
ヨハネスは微笑みを浮かべたまま言った。
「ハハ…相変わらず…抜けがないというか…根回しが早いというか…。」
カイルはヨハネスの表情と言葉を聞き苦笑いを浮かべて言った。
(もう…何が何でもアイラを妻に迎えるつもりじゃないか…。)
カイルはそんな事を考えていた。
「ハハハ…。そこが私のいいとこでもあるだろ?それにカイルも友達でもある私の元へアイラを嫁がせた方がどこぞの訳のわからない奴よりは安心だろう?私なら何が何でもをアイラを守りぬく自信もあるからな。」
ヨハネスはニヤリと笑みを浮かべて言った。
「まぁ…確かにどこの誰かもわからないところへアイラを嫁がせるよりは安心かもな。」
カイルはフッと笑みを浮かべて言った。
「学園行事の際もヨハネスはアイラを見つけ救出してくれた程だしな。」
カイルが言った。
「あの時は…自分でも驚くほど冷静さを失いそうだったよ。もしも…アイラに何かあったらと思うと心臓がえぐられる様な感覚になったからな…。」
ヨハネスはその時の事を思い出すかの様に表情を軽く歪ませて言った。
(あの時にアイラに何かあったなら私はジェシカ嬢も…ジェシカ嬢に加担した者たちにも私自身で裁きを与えていたかもしれないからな…。それに…今もこうしてアイラの笑顔を見ることなど出来なかったと思うと何とも言えない気持ちになる程だ…。)
ヨハネスはそんな事を考えていた。
「本当…あの時は肝が冷えたな…。」
カイルも表情を軽く歪ませて言った。
(あの時にアイラの身に何かあったとしていたなら…私はジェシカ嬢もジェシカ嬢に協力した者達も許さず何をしていたかわからないな…。)
カイルはそんな事を考えていた。
「だが…アイラの事を妻に欲しいと考えているのはヨハネスだけではなさそうだがな…。」
カイルがお茶を一口飲み言った。
「………。殿下の事を言いたいのか?」
ヨハネスはお茶を一口飲み眉をひそめて言った。
「……あぁ…。ヨハネスも気づいていたのか?」
カイルは頷きながら言うとヨハネスへ尋ねた。
「…すぐにな…。殿下も我々と同じで令嬢達との間には壁を作り気軽に令嬢達に声をかけることなどありえないお方だからな。」
ヨハネスは不機嫌そうに言った。
(まさか…殿下もアイラに好意をしめしていたとは思わなかったからな…。)
ヨハネスはそんな事を考えていた。
「私も初めてアイラが殿下から王宮へ招待され時は驚いたよ…。あの殿下がと…。何がきっかけでアイラに好意を抱いたのかは分からないが…ヨハネスの理由と似た様なものかもしれないな…。」
カイルが言った。
「まぁ…殿下も王太子という立場から女性にはあまりいいイメージは持ってないだろうからな…。きっとアイラの純粋な優しさに心惹かれたのだろう…。」
ヨハネスは不満そうに言った。
(アイラの存在の大切さは私だけ知ればよかったものを…。よりにもよって殿下まで気づくとは…。相手が王太子なのはなかなか厄介だな…。簡単に潰せる相手ではないからな…。)
ヨハネスはそんな事を考えていた。
「うちの妹は…モテモテだな…。兄としては複雑だがな…。」
カイルは複雑そうな表情で言った。
(小さな頃から私をお兄様…お兄様と慕ってくれて可愛がってきた妹がこの国でも指折りの権力者の息子たちに好意を抱かれるとはな…。)
カイルはそんな事を考えていた。
「殿下はともかく…アイラに寄ってくる男たちはこれまでも圧をかけてきた様にこれからも近づかせない様に圧をかけるからその辺りの事は心配するな。」
ヨハネスはニヤリと笑みを浮かべて言った。
「おいおい…。そんな顔をしてサラッと恐ろしいことを言うなよ…。」
カイルは苦笑いを浮かべて言った。
「だが…カイルもアイラに変な虫が群がるのは嫌だろう?」
ヨハネスが言った。
「……それは…まぁ…そうだな。アイラに集る変な虫は追い払うに限るな。」
カイルはふっと悪い笑みを浮かべて言った。
「だろ。」
ヨハネスはにこりと微笑みながら言った。
「次の休みにもアイラは王都の街へ行くのだろう?アイラが用を済ませたらお茶に誘いたいのだがいいかな?」
ヨハネスがカイルへ尋ねた。
「……あぁ〜…とだな…。」
カイルは何か言いにくそうな表情で言った。
「何だ?何かあるのか?」
ヨハネスはカイルの表情を見て眉をひそめて言った。
「……これは…あまり言わない方がいいかもしれないのだが…どのみち分かる事だからヨハネスには言うが…次の休日にアイラは王妃様と共に教会の孤児たちのところへご奉仕しに行くことになってるんだよ…。」
カイルは言いづらそうに言った。
「王妃とアイラが共にご奉仕?!」
ヨハネスはカイルの言葉を聞き驚きながら言った。
「あぁ…。皆でアイラの委託販売のお祝いにと店に行った時にアイラが殿下に王妃様にと石鹸を渡しただろう?どうやら王妃様がその石鹸を大変気に入られてアイラに石鹸のお礼も兼ねてお茶に誘われたんだ…。その時にご奉仕の話題が出たみたいでアイラが王妃様にお誘いを受けたみたいでな…。アイラは委託販売での売上金のほとんどを孤児たちへ寄付しているだろう?王妃様はその事を知っていた様でアイラの行動に感心しておられるようでな…。」
カイルがヨハネスへことの経緯を説明した。
「そうだったのか…。そんな事が…。」
ヨハネスは目を細めながら言った。
(アイラはきっと王妃様のご厚意の言葉をを素直に丁寧に受け取っただろうな…。アイラが孤児たちに関心を持っているから寄付もしているだろうしな…。だが…王妃様までアイラを気に入られた様だな…。)
ヨハネスはそんな事を考えていた。
「あぁ…。だから次の休日にアイラをお茶に誘うのは難しいと思うんだ。」
カイルが言った。
「そうみたいだな…。残念だが王妃様のお誘いとなるとな…。」
ヨハネスは残念そうな表情で言った。
「また…次の機会にするよ…。」
ヨハネスは残念そうなまま言った。
「あぁ…。」
カイルはやれやれといった表情で言った。
「それより…その後のジェシカ嬢の動きはどうだ?家でのアイラは特に変わらずか?」
ヨハネスがカイルへ尋ねた。
「あぁ。最近は特に変わらず過ごしているよ。学園でもジェシカ嬢は目立った動きはしてないようだしな…。」
カイルが言った。
「そうだな…。行事以降はジェシカ嬢も取り巻きの令嬢たちも特に何かを仕掛けてきたりの動きはなさそうだな…。」
ヨハネスが言った。
「あぁ…。だが…今回のアイラが王妃様とご奉仕に行く事がジェシカ嬢の耳に入るのは危険だから殿下にはその辺りの事を上手くやってくれとお願いしておいた。」
カイルが表情を歪めながら言った。
「そうだな…。ジェシカ嬢は王太子妃の座を狙っているだろうからな…。ジェシカ嬢は何度か王妃様に付き添いでご奉仕に行ったことがある事を学園内でも自慢していたからな。これまでに何人かの令嬢がジェシカ嬢と同じく王妃様の機嫌を取ろうとご奉仕へ同行した話を耳にしたことがあるから今回のアイラのご奉仕の件は絶対にジェシカ嬢の耳に入らない様にしなければジェシカ嬢がアイラに何をするか分からないからな。」
ヨハネスが表情を歪めながら言った。
「あぁ。とにかくアイラに危険が及ぶことは避けよう。」
カイルは真剣な表情で言った。
「あぁ…。」
ヨハネスも真剣な表情で頷きながら言った。
「ヨハネス…共にアイラの為に力になってくれてありがとう…。アイラの兄として改めて礼を言うよ…。」
カイルは頭を下げながらヨハネスへ言った。
「頭を上げろ…カイル。これくらいの事は当たり前だ。好きな女性を守るのは当たり前だろう?だから気にすることはない。絶対に我々でアイラを危険から守ろう。」
ヨハネスは微笑みながら言った。
「あぁ…。」
カイルも微笑みながら言った。
※
ヨハネスとカイルがカフェでそんな話をしている頃…
アイラ達のお茶会はお開きを迎えていた。
「ローズ様…アイラ様…今日は急にも関わらずお茶をご一緒できて良かったです。ありがとうございました。」
ジェシカがにこりと微笑みながらアイラとローズへ言った。
「いえ…急なことであまりおもてなしが出来ず申し訳ありませんでした…。次は素敵なおもてなしをさせて頂きますのでよろしければまたお越し下さい。」
ローズは申し訳なさそうにジェシカへ言うとすぐに笑顔になり言った。
(さすが…プリラブMのヒロイン…悪役令嬢相手にも優しい…。尊い…って!駄目よ!ローズさん!ジェシカなんて誘っては。ジェシカが何をしてくるかわからないっていうのに。)
アイラは優しいローズにほっこりしながらもすぐにハッとなり考えていた。
「ありがとうございます…。ローズ様。是非また伺わせて頂きますね。」
ジェシカはにこりと微笑みながらローズへ言った。
(あの笑顔の下でローズさんに対して何を企んでるかわからないわ。)
アイラはジェシカを見ながら考えていた。
「はい。」
ローズが笑顔で応えた。
(ローズさーん…はい。じゃないのよ…。)
アイラはそんな事を考えていた。
「アイラ様…また…是非ご一緒したいですわ…。」
ジェシカはにこりと微笑みながらアイラへ言った。
ゾクッ……
「え?あ…私ですか?あ…はい。是非…。」
アイラは懸命に笑みを作りジェシカへ言った。
(何?なんだろう…。何だか一瞬とても凍りついた様な感覚になったわ…。ジェシカのあの笑み…。笑っているのに目が全然笑ってない気がしたんだけど気のせいかな…?)
アイラは体にそんな感覚を覚えつつ考えていた。
「では…私たちはこれで失礼致します…。」
ジェシカが言った。
「はい。お気をつけて…。」
「さようなら…。お気をつけて…。」
ローズとアイラがジェシカ達へ言った。
そしてジェシカは取り巻き令嬢達を連れて帰っていったのだった。
(何だか…あまりにも突然な状況だったからかドッと疲れたわ…。)
アイラはジェシカ達の乗った馬車を見ながら考えていた。
(でも…ローズさんに特に何もなくて良かった…。)
アイラはチラッとローズを見て考えていた。
「アイラ…今日はごめんなさいね…。二人でゆっくりとお茶を飲みながらお話したいと思っていたんだけど…。」
ローズが申し訳なさそうにアイラへ言った。
「いいえ…私は大丈夫ですから気にしないで下さい。これからも二人でお茶を飲む機会はいくらでもあるでしょう?」
アイラはローズを安心させる様に笑顔で言った。
「そう言ってもらえると…助かるわ…。」
ローズはホッとした表情で言った。
「でも…今日は驚きましたね。急にジェシカ様が来られたから。」
アイラが言った。
「えぇ…。本当に。これまで同級生でもジェシカ様と私ではあまり接点などなかったから急に訪ねて来られて少し戸惑ったのよ…。」
ローズは苦笑いを浮かべて言った。
(それはそうよ…。私だってまさかここにジェシカが直接訪れてくるなんて思ってもみなかったんだもの…。)
アイラはそんな事を考えていた。
「ですが…どうにか難なくお茶会が終わって良かったですね。」
アイラが言った。
「えぇ…本当ね。」
ローズはホッとした表情で言った。
「ローズさん…私もそろそろお暇しますね。あまり遅くなるとお兄様がうるさいので。」
アイラはクスクスと笑いながら言った。
「あっ…そうね!もうそんな時間ね。私がしっかり帰らせるってカイルに言い切ったんだからちゃんとしないと私もカイルに言われるものね。」
ローズもクスクス笑いながら言った。
「では…私は失礼しますね。」
アイラは笑顔で言った。
「えぇ。気をつけて。今日はわざわざありがとう。また…今度は本当に二人でお茶会をしましょうね。」
ローズは笑顔で言った。
「はい。」
アイラは笑顔で応えた。
そして…アイラは馬車に乗りガルバドール侯爵邸帰っていったのだった。
(本当に今日は驚いたな…。まさかあそこにジェシカが登場するなんて。私が前世で攻略してなかったイベントだと思ってたけど特にローズさんに対してジェシカが何かをするってことはなかったよね…。ということはイベントだと思ったのは私の勘違いだったのかな…。)
アイラは馬車の中で一人考えていた。
(ジェシカはローズさんと話をしてみたかった…みたいな事を言ってたけど…あれが本心だとも思えないしな…。ん〜でもジェシカは本当にお兄様に対して特に特別な感情を抱いてる様には感じなかったからそこはすでにカイルルートのジェシカの悪巧みは解決してるってことだよね…。)
アイラは悩みながら考えていた。
(…そういえばジェシカの時々感じる冷たい視線や感情は何だったんだろう…。とりあえずは常に笑みを浮かべていたけど何か…どことなく目が怖く感じたというか…。ん〜でもやっぱり私の気のせいだったのかな。)
アイラは悩みながら考えていた。
(学園で鉢植えを落とされたり…階段から突き落とされそうになったりした時にジェシカの仕業かもって疑ったけど結局のところジェシカがモブキャラの私にそんな悪巧みをしたところっでって思ってたけど…。でも…もし学園行事での事も含めて本当にジェシカが裏で糸を引いているとしたら……?もしも…本当に私が狙いだったら?)
アイラはゴクッと唾を飲み込みながら考えていた。
(……ん〜でも…ヒロインならともかくモブキャラの私は攻略者達から愛の言葉を投げかけられてる訳でもないからやっぱりどう考えてもジェシカが私を狙うっていうのはお門違いな考えなのよね…。)
アイラは首を傾げながら考えていた。
(あぁ〜何だかこの先のプリラブMの展開が分からないだけに考えても頭が混乱するだけだわ…。一先ずはローズさんは何の危害も加えられてないんだし今日の事は深く考えない様にしよう。)
アイラはうんうんと頷き一人納得したかの様に考えていた。
(今日の事はお兄様に伝えておいた方がいいわよね?どのみちローズさんからも聞くだろうし。)
アイラはそんな事を考えていた。
そして…アイラは気疲れしたのもあり家に着くまでの間馬車で寝落ちてしまったのだった。
※
アイラが目を覚ますとちょうどガルバドール侯爵邸に到着した。
アイラが帰るとカイルは既にヨハネスと別れ帰宅していた。
アイラは帰るなりカイルにローズとのお茶会での出来事をカイルへ説明した。
アイラの話を聞いたカイルは表情を歪めながら驚いた。
アイラはカイルがローズの心配をして表情を歪めていると思い込みジェシカは特にローズに何もしなかったし普通のお茶会だったと伝えてどうにかカイルを落ち着かせた。
カイルはアイラにも何もされなかったか?
大丈夫か?
と尋ねたがアイラは特になにもされなかったと応えた。
そして…以前頬を叩いてしまった事をジェシカが謝ってくれた事もカイルへ伝えた。
カイルはどことなく表情を歪めたままだったがアイラはジェシカとの時間の話をしたしローズも無事だったので特にカイルの表情を気にもしていなかった。
アイラは一通りのお茶会での出来事をカイルへ説明したので自室へ戻った。
アイラはお茶会で疲れていたが馬車の中で少し仮眠とったお陰でハンドメイドをする気力はあった。
アイラは孤児達へのご奉仕の時に子供達へ渡す用に色々と作っていたのでその続きを作り始めたのだった。
アイラが自室へ戻るとすぐにカイルはヨハネスとレオンへ手紙を書いた。
ジェシカがアイラへ接触したことを…
。
カイルは手紙を書き終わるとすぐに二人へ手紙を出したのだった……
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