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無課金無双  作者: 原雷火
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チュートリアル5

神「お前の助っ人がチートな件」


女神「なによいきなり? あの、チートってなに?」


神「簡単に言えば、ずるってことだ」


女神「課金して強化しただけじゃない? バランス良く強化しろってアドバイスしてくれたのは、貴方でしょ?」


神「一人で全部こなせるのは、ただのバランスブレイカーだ。ハァ……これだから課金する連中ってのは……」


女神「なによその言い方! わ、私は貴方が喜んでくれると思って……」


神「喜ぶか!」


女神「趣味にお金を掛けるのは普通でしょ? 無理のない範囲内で課金してるんだから、私は無課金よ!」


神「いやいやいやいや、その理屈はおかしい」


女神「だいたい、こういったゲームは作るのにもたくさんお金が掛かってるんだし、作った人に対して楽しませてもらった分、相応の対価を支払うのはいいことじゃないの?」


神「そ、それはそうだが……」


女神「企業収益が上がれば、ゲームの開発費も上がってよりゲームがおもしろいものになるんじゃない?」


神「なんか、妙に詳しいな」


女神「そ、そそそそんなことないわよ。ただ、経済的な観点から推測しただけだもの」


神「お前の言い分は……間違っちゃいない。けどな……俺個人はそういうのは、嫌なんだよ。金を掛けた奴が強くなって、偉いみたいなのは……」


女神「別に偉ぶるつもりなんてないわよ。どうしてそんなこと言うの?


 みんながみんな、こつこつ時間をかけられるわけでもないんだから、お金で時間を買えるのって、いいと思うわ。システムを利用するかどうか、選択権はユーザーにゆだねられてるんだもの」


神「お前、本当に初心者か?」


女神「え、あのえっと……ともかく、私はどうして貴方がそんなに怒るのか、気になるのよ」


神「お、怒ってるわけじゃねぇよ。ただちょっとな。昔、嫌なことがあったんだ」


女神「え? な、なに? なにがあったの」


神「小学生の頃、近所の子供が集まってゲーム会ってのを始めたんだ。当時はモンスターランドってのが流行ってて……あ! DS持ってたなら知ってるよな」


女神「そういえば、そんなゲームがあったかもしれないわね」


神「そのゲーム会に金持ちのガキが混ざってきたんだけど、そいつが勝手な自分ルールを作って、好き放題やり始めやがったんだ。


 ゲーム機を持ってない子に本体ごと貸したりしてさ。もうあれは、貸すっていうよりもあげちまってたな」


女神「ゲーム機を借りた子たちからすれば、逆らえないわよね」


神「ああ。それで、ソフトとゲームを与えた連中にモンスターを探させて、素性のいいモンスターを見つけた奴に報償を与えたりしてたんだ。あのゲームって、モンスターのトレードが売りだったろ」


女神「なんだか、嫌な小学生ね。貴方はどうしたの?」


神「最初は無視してたんだけどさ、いつの間にか俺みたいな奴の方が少数派になっちまって……」


女神「金持ちの子は、自分のシンパだけで集まって遊んでいればよかったんじゃない?」


神「敵が必要なんだよ。せっかく強いモンスターを育てても、ぶちのめす相手がいなきゃつまんない……って、考えだ。わかってたからずっと挑発には乗らないでいたんだけどな……」


女神「なにか、あったのね?」


神「ああ。俺の友達が雑誌の企画で抽選で当たるモンスターを持っててさ。金持ちのガキがそれをかけて勝負しろなんて言ってきたんだよ。友達は気の弱い奴で、何度もしつこく言われて、勝負させられて……」


女神「へぇ。それで、その子のモンスターは取られちゃったの?」


神「だから、俺……そいつと協力して、取り返したんだ。あのゲームはモンスターの個体差による成長度の違いや、育成方針によって同じモンスターでもまったく別の性能になるんだよ。


 戦略レベルから、相手のチームを研究して苦手なモンスターをそろえてチームを組み、対戦時には戦術レベルで圧倒する! って、言ってもわかんないよな。ともかく、工夫して勝って、友達のモンスターを取り戻したんだ」


女神「そんなことがあったんだ。それで、その友達とはどうなったの?」


神「ちょっと事情があってな。いや、俺にはわからないんだけど……あー! やめやめこの話はここまでだ!」


女神「え? どうしてよ?」


神「ガキの頃の武勇伝を語るなんて、恥ずかしすぎるだろ。ともかく、ゲーマーに友達は不要なんだよ。サッカーならボールが友達っていうだろ。


 俺にはゲームっていう俺を裏切らない友達がいる。それでいいじゃないか」


女神「だから、友達を作らなきゃいけないソーシャルゲームに否定的なのかしら?」


神「う、うるせぇ! 今度はこっちが聞く番だ。参考までに伺いたいんだが、あの聖十字魔法大元帥を育成するのに、おいくらほどかかったんでしょうか?」


女神「急に敬語をいれてこないでよ気持ち悪い。えっと、人差し指一本ってところね」


神「い、一万円か……いや、あの性能なら妥当かもしれんけど……」


女神「違うわよ」


神「まさか千円でいいのか?」


女神「そんなわけないじゃない」


神「無理のない範囲内で課金したんだよな? じゅ、じゅじゅじゅ……」


女神「違うわ」


神「ひゃ、百万……円ですか?」


女神「ええ」


神「お前って、もしかしてお金持ち?」


女神「そうだけど」


神「…………あ、はい。そう……ですか」


女神「大丈夫? 目が死んでるわよ?」


神「無課金は死ねってことか……ははは……ははは」


女神「そ、そんなに落ち込まないで! ほら、お金をかけられない子供でも遊べるように、連続ログインボーナス神珠があるわけだし」


神「なん……だと!? く、詳しく聞かせてくれ!」


女神「連続ログインボーナスは毎日ログインしていれば、一週間ごとに神珠がもらえるのよ。たしか、三個だったかしら?」


神「それって、連続じゃないといけないのか?」


女神「ええ。そうだけど」


神「うおおおおおおお! テスト期間中に封印してボーナス消えてるぞ俺!」


女神「そ、そうなの。じゃあ、今度からはプレイしなくても、一日一回は起動するようにすればいいんじゃないかしら?」


神「他にないのか?」


女神「たしか、畑神珠っていうのがあるわね。こっちは同時に一個しか所有できないから、その方法で何個も神珠をゲットできるわけじゃないし、持続聖も使い切っちゃうけど……えっと、まずはね……」

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