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(12月31日付けの手紙)

少し短いですが、アップします。エヴァとお母さんの微妙な関係のお話です。

お母さん


 久しぶりに長いお手紙、ありがとう。


 転移の魔法陣のおかげで短い手紙を出すのも許せるようになったせいでしょうが、後期に入ってからのお母さんの手紙は、『良かったね』とか、『がんばれ!』とか、『気を付けてね』とか、酷いときには、『!』ってのもあったし、ものすごい手抜きだったんです。


 娘が、せっせと手紙を書いてるのに、親が手を抜くなんて、親としての役割を放棄しているとしか思えなかったです。


 少しは反省してください、って言いたくなるほどだったんだけど、実際、私の手紙は、書きたいから書いてるだけで、お母さんの返事が例え『!』でも、読んでくれてるのが分かって嬉しかったんです。


 でも、今回、久しぶりに長い手紙をもらって、無茶苦茶嬉しかったです。


 やっぱり、手紙は長い方が、ありがたみがあります。

 



 あの時、パニクってたから、お母さんの手紙で正気に戻りました。


 

 お母さんの言うとおりです。

 

 確かに、世の中には、自分に似た人が3人いるって話は聞いたことがあります。


 

 お父さんの場合は、その相手がウイリアム殿下だったってだけな話で、とっても素敵なことだと思います。



 お母さんが言うとおり、指名手配の犯人とか、悪徳業者に似てるっていうより、有名な慈善家とか、高潔な教師とかに似てる方がよっぽど自慢できると思います。



 ましてや、お父さんみたいに、時代は違っても、超有名で優秀な魔法使いに似ているって、最高だと思います。



 私に似ている人も、素敵な人だったら良いんだけど……。

 お母さんに似てる人も、どっかにいるんでしょうね。どんな人でしょう?


 お父さんみたいに、上手く行かないんでしょうが……。





 ところで、お父さんのシャツとパンツがどっかで誰かにもらったものだったって話は、初耳です。


 でも、お父さんは、あの森の小屋を自分のものにしていたから、あそこに置いてあったシャツやパンツを愛用してたのかもしれません。


 

 私は、てっきり、お母さんが夜なべして、サイズ直しをしてくれたんだと思ってたんですが、お母さんは、あのシャツやパンツが状態維持や着る人に合わせてサイズが変わる魔法がかかってることを知ってたから、体格が似た自分で着てみてサイズ調整したって聞いて、ビックリしました。


 じゃあ、あのシャツやパンツは、ウイリアム殿下が森の小屋に置いてあったものを、お父さんが、ありがたく私物化してたってことになるじゃないですか。


 なんて、図々しい話でしょう。



 私だって、ローブをもらったから、偉そうなこと言えないんですが、お父さんって、本当に図々しいです。



 お母さんも、それを知ってて娘の私に言わなかったなんて、確信犯も良いとこです。



 家族の間には、秘密を持たないでください。


 私だけ知らなかったなんて、寂しいです。





                      12月31日



         お母さんからの手紙で喜んでいる エヴァ




        


エヴァの一家は、みんな逞しいんです。

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