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(4月24日付けの手紙)

日付ごとにアップしてるので、かなり短いです。

お母さん


 今日、魔法学の実技をしていて、面白いことに気付きました。


 今日は、待ちに待った防御の訓練だったんです。

 2年の先輩との合同授業で、2年の先輩が攻撃して1年が防御するという訓練です。


 素人同然の1年相手に2年の先輩たちは気を遣うのでしょう。やりにくそうに攻撃していました。

 でも、さすが先輩って感じで、上手に攻撃しつつ、ちゃんと逃げる隙も作ってくれているんです。

 来年、後輩相手に同じことをするのだと思うと、身が引き締まる思いでした。


 このとき、攻撃面で圧倒的な強さを誇っていたエリザベートさまが、精彩を欠いているのに気付いたんです。

 多分、普段、彼女がそういう局面になったら、護衛が守ってくれるのでしょう。自分で防御するという発想がないのです。

 烏滸おこがましい例えですが、私が攻撃魔法に馴染まないのと同じ理屈です。


 でも、よく見ていると、エリザベートさまだけじゃなく、身分の高い生徒のほとんどが同じように精彩を欠いていました。


 


 授業の終わりに、先生の講評がありました。


「2年生は、上手に手加減できてたね。今後も精進なさい。

 

 1年生は、攻撃魔法が得意でも、防御魔法が苦手な人が多かったようだね。

 

 確かに、実生活では、防御魔法は必要ないかもしれない。でも、魔力の制御のためには、攻撃も防御も等しく扱えることが重要なんだ。

 

 頑張って、ものにして欲しい」



 

 つまり、私が攻撃魔法を苦手にしていることの逆のことが起きているわけで、魔力制御を完璧にするには、攻撃も防御も同等に扱えるようにならなければならないらしいのです。 


 

 攻撃魔法で後れを取っていた私ですが、防御魔法のおかげで周りの皆さんと同じ場所まで戻れたような気がしました。


 

 ところで、この訓練のとき、思い立ってパメラと手を繋いでシールドを展開してみたんです。

 

 結果は、大成功でした。

 

 ロックフィールド先生が褒めてくれたんですよ。


 

 周りのヤジはうるさいけど、授業は楽しいです。


                           4月22日

                

 



待望の防御魔法の訓練で、エヴァは魔法制御のために必要な二つの魔法を知ります。

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