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売名目的、日々エッセイ2  作者: 井上達也
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座席が二つ、座れば一つ

もう仕事なんてやめて早く帰ってやる!とイライラしながらpcを閉じた瞬間、友達からの連絡……ぐぬぬ。前回断ったからむげにはできず……流石に帰りたかった。涙


小生は電車に乗った。友達に呼ばれたから。

自宅のある駅を通り過ぎて、どんぶらこどんぶらこと揺れながら目的地に向かった。


電車の座席のうち、二人がけシートをご存知だろうか。

新幹線とかで見かけるあれである。2人が並んで座る2人しか座れないやつ。


小生が乗ったときは、帰宅ラッシュだった。

小生は座っていたが、車窓から見える駅のホームには人が沢山居たから、ここからは人が大量に乗ってくると思った。


電車のドアが開くと、弁当を持ったスーツ姿の若い男性リーマンが勢いよく入ってきた。


そして、小生の斜め前の座席めがけて小走りできた。

その2人がけのシートは混んでいるにも関わらず、奇跡的にも2つ空いていた。


そしてその男性は賢かった。いや、単にズルかった。

座席に向かう時は小走りだったくせに、席を確保した瞬間はノロマになった。そして、座った席は通路側だった。


つまり、あえてノロノロと鞄を置いたり、コートを脱ぐことによって座席の前に立ち、後ろからくる乗客をやり過ごす作戦に出たのである。奥の窓際の席を取らせない作戦である。


日本人というのは非常にシャイである。

窓際の席が空いてても、目の前に人が居たら「まぁいいか」と諦めてしまう人が多い。それでも座ろうとする奴は図々しいヤツと思われてしまうのではないかと思って遠慮してしまう。

これは日本人の素敵な部分だと思う。実に謙虚。


この素敵な部分を彼は付け込んだのである。なんとも浅ましい。


とまぁ日本人の良さを語った小生であるが、この若者はまだまだである。若さが出てしまったようだった。

通勤ラッシュに揉まれた歴戦の玄人たちが、空いている席を見過ごすわけがない。


この若者の目論見は一瞬で消え失せてしまった。

すぐに声をかけられて、窓際の席に座られてしまったのである。


しかし、買ってきた弁当は元気に食べていた。


ただただ、人の傲慢さを目の当たりにして小生の気分が悪くなっただけである。


小生は、もちろんそんなことはしない。

通勤ラッシュ時は座れるだけマシである。

ビジネスにおいて、自分だけ得をしようなんて輩は最終的には相手にされなくなる。まぁビジネスに限らずか。

だから小生はより多くの人が座れるように、あんまり好きじゃない窓際にだって座る。



通勤ラッシュになる時間に出社や帰宅する、という前提がおかしいのかもしれない。


そして帰宅ラッシュの電車内で弁当平らげる強心臓の持ち主も大概やばいことに気づいた小生であった。

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