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売名目的、日々エッセイ2  作者: 井上達也
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文明堂のカステラ

 小生、突如禅の意識に目覚める(ただ、僧侶の方が書いた本を買っただけである)。


 仕事帰り、スーパーに寄った。

 一昔前まではスーパーは大型中型のスーパーが大半を占めていたが、最近は小規模の店舗が増えているから大変便利である。


 小生は和菓子のコーナーに向かう際、カステラを見つけた。

 茶色と黄色をベースとした色に、なんとも表現のしづらい性別不明の不思議な帽子をかぶったキャラクターが、皿に載せられた2つのカステラを持ったパッケージ。正直言うと、不気味である。


 このキャラクターが、暗闇から大勢現れたらそれはそれはホラーである。

 でも昔のデザインのキャラクターはどこか懐かしさを感じる。


 今風のキャラクターも悪くない。

 顔面の大半が大きなガラス玉のような目に覆われているキャラクターも悪くない、と思う。


 そんなパッケージに関する批評を書いている小生だが、内心はこのカステラを食べたくて食べたくて仕方ないのである。キャラクターがどうこうとか、どうでもいいのである。

 

 リアルタイムにカステラへの欲求を書いているのだ。

 そういえばカステラを食べたのはいつ頃だろうか。記憶にない。


 黄色いスポンジのような部分と、べっとりとした砂糖の塊の茶色い部分。

 小生はスポンジの部分から食べるよりも、茶色い部分と一緒に黄色い部分を食べるのが好きである。

 黄色い部分の甘さが強調されるから。


 茶色い部分にかかる透明な紙。

 お菓子などをオーブンで焼くときに使うペーパーがあるが、おそらくアレのカステラ用なんだろう。 


 小生はぺりぺりと剥がしたときに、茶色い部分が紙に張り付いていたとしてもそれをなめることはしない。

 ただし苺のショートケーキを覆う、テープは別だ。あれはこれでもかと舐め回す。

 そういえば、亡くなったおじいちゃんは舐め回す派だったことを思い出した。


 なくなったおじいちゃんは元気だろうか。きっと天国でも元気にしているはずだ。


 ちょっと待て。遠い記憶のおじいちゃんに想いを馳せている場合ではない。

 カステラだカステラ。

 早く食べないと太る。寝る2時間前に消化しないと!


 小生はカステラを持って、パッケージの切れ込みをすっと下にさげた。 

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