✒ 雹が降る山 6
──*──*──*── 翌日
──*──*──*── 雹が降る山
マオ
「 ………………はぁはぁはぁ…………全然、雹なんか降って来ないな…… 」
猪八戒
「 ………………ふぅふぅふぅ……。
暑いでんなぁ~~。
何してこげに暑いねんて…… 」
セロフィート
「 玄奘さん、小まめに水分補給をしてください 」
玄奘三蔵法師
「 は、はい……。
然し……良いのでしょうか?
私だけ馬に乗り、水分補給をしていて…… 」
マオ
「 何言ってんの!
玄奘さんは体力を温存しとかないと駄目だろ!
馬から降りて歩くのは禁止だよ!! 」
猪八戒
「 全く以て、その通りやでぇ。
こげな足場の悪い登山道なんか歩かんでえぇねん!
三蔵はんは大人しく馬に乗っときぃ!! 」
玄奘三蔵法師
「 は、はいっ!
そうさせて頂きます…… 」
セロフィート
「 玄奘さん、錫杖は反応してます? 」
玄奘三蔵法師
「 いえ……。
ピクリとも反応していません 」
猪八戒
「 反応が無いって事は神将さんでは無いって事でっしゃろなぁ 」
マオ
「 じゃあ、雹を降らせてる犯人は妖怪──とか? 」
猪八戒
「 有り得ますなぁ。
折角、此処迄来たんやし、雹を降らせとる奴の顔でも拝んでやりまひょ 」
マオ
「 そうだよな!
たんまりと懲らしめてやろう!! 」
マオキノ:本体
「 そろそろ休憩にしましょうエリ。
かき氷を作りますエリ 」
マオ
「 かき氷ぃ~~?
やったぁ!!
マオキノのぉ~~、かき氷はふわっふわっのにしてくれよな 」
マオキノ:本体
「 畏まりましたエリ。
暫く日蔭で御待ちくださいませエリ 」
マオキノ達が日蔭の下でせっせと冷たいかき氷を作ってくれている。
我が儘を言うなら、アイスクリームも添えてほしいけど、そんな贅沢は言っちゃ駄目だよな。
猪八戒
「 うっひょおぉ~~~~!!
何ですのぉん、これはぁ!!
口の中で溶けますわぁ~~~~♥️
冷たくて甘くて最高ですわぁ~~♥️♥️♥️
お代わりしてもえぇでっかぁ? 」
マオキノ:本体
「 お代わり自由エリ。
好きなだけ食べるエリ 」
マオ
「 猪八戒さんって凄いね。
かき氷を丼で食べて、お代わり迄するんなんてさ。
そんなに掻き込んで頭、キーーーンってならないの? 」
猪八戒
「 キーーーンってなんや?
よう分からへんけど、ならへんでぇ 」
マオ
「 マジかよ!
良いなぁ~~ 」
マオキノ:本体
「 三蔵、ゆっくり味わって食べるエリ。
急いで食べると頭が痛くなるエリ 」
玄奘三蔵法師
「 有り難う御座います(////)
本当にふわふわしていますね。
冷たくて美味しいです(////)」
この黄色いのは何ですか? 」
マオキノ:本体
「 レモンシロップと言うエリ。
レモン色をイメージして着色した甘いシロップエリ 」
玄奘三蔵法師
「 しろっぷ……ですか? 」
マオキノ:本体
「 他にも有るエリ 」
セロフィート
「 食べ過ぎると、お腹が緩くなります。
程々にしてください 」
マオ
「 そうだな。
玄奘さんは一杯だけで止めといた方が良いよね 」
かき氷を食べながら休憩したオレ達は、再び登山を始めた。
マオ
「 ちょ──マジかよ!!
さっきと全然違うじゃんか! 」
猪八戒
「 こりゃ~~、先へ進むのは困難でっせぇ…。
こうも仰山の雹が降っとる中は進めへんでぇ!! 」
山の中間付近に差し掛かると、嘘みたいに雹が降っていた。
降っている雹の大きさはバラバラで、小さい雹 ~ 大きい雹が晴天なのに降っている。
雹に当たったりしたら怪我するだけじゃ済まない。
オレ達は雹に当たっても怪我で済むかも知れないけど、人間の玄奘さんは違う。
雹が直撃したら間違いなく即死だ。
マオ
「 セロ──、この雹をどうにか出来ないのかよ?
{ 古代魔法で何とかしてくれよ!
これじゃあ、先には進めないよ }」
セロフィート
「{ マオ、今の私は薬師です。
古代魔法に頼らないで何とかしてください }」
マオ
「{ えぇっ?!
古代魔法に頼らないで、どうしろっていうんだよ!
だったら、アミュレットを貸してくれよ! }」
セロフィート
「{ マオ、魔法に頼らないでください。
猪八戒さんと協力して何とかしましょう }」
マオ
「 えぇ~~…… 」
猪八戒
「 こりゃ完全に足止めやでぇ。
三蔵はんを守りながら先に進むのは難しいでぇ 」
マオ
「 猪八戒さん、どうにか出来ないのかな? 」
猪八戒
「 せやなぁ……。
ワテの土術で壁を作って進むしかないかもしれへんなぁ。
けど重たいでぇ、土術で作った壁は…… 」
マオ
「 ……………………万事休すってヤツかな。
雹が止んだ隙を付いて距離を稼ぐしかないのかな……。
どうしたもんかな!
( セロは助けてくれないし!! )」
猪八戒
「 三蔵はん、神将さんの反応が無いなら此処で断念してもえぇんちゃうか?
引き返さへんか? 」
マオ
「 そうだよね!
引き返したって誰も文句言わないよ!
神将が封印されてないなら戻ろう! 」
玄奘三蔵法師
「 ………………すみません、私は先へ進みたいです。
何かが…………私にも良く分からないのですが…………胸騒ぎがするのです……。
ですから、このまま先へ………………すみません…… 」
セロフィート
「 普賢菩薩から錫杖を託された玄奘さんが、“ 胸騒ぎがする ” と言うならば、無視は出来ません。
先へ進むべきでしょう。
雹が降る原因は先へ進まなければ判明しません 」
マオ
「 だったらセロも手助けしてくれよ! 」
マオキノ:本体
「 マオ様、どうして此処でボクを頼ってくれませんエリ? 」
マオ
「 マオキノ…… 」
マオキノ:本体
「 困った時にはボクを頼ってくださいませエリ!
遠慮するなんて水臭いですエリ! 」
マオ
「 マオキノ……だけど、雹なんだぞ!
大きさは違うし、当たると痛いんだぞ! 」
マオキノ:本体
「 マオ様、キノコンは雹が当たって怪我をする様な軟弱じゃないですエリ!
ボクを信じて、お任せくださいませエリ 」
マオ
「 マオキノ……。
有り難うな!
マオキノの厚意に甘えるよ。
どうするんだ? 」
マオキノ:本体
「 ボクが巨大化して先頭を歩きますエリ。
マオ様達は、ボクの後ろを歩いてくださいませエリ。
雹も当たりませんエリ 」
マオ
「 マオキノ……オレ達の為に体を張ってくれるんだな…… 」
マオキノ:本体
「 当然の事ですエリ。
マオ様のお役に立ててこその御世話係りですエリ。
ボクを信じて委ねてくださいませエリ 」
マオ
「 分かった。
マオキノを疑ったりしないよ!
任せるよ、マオキノ! 」
オレが言うとマオキノの体は巨大化した。
巨大化したマオキノが壁になってくれるお蔭で、オレ達は雹に当たる事なく先へ進む事が出来た。
マオキノ、様々だ。
マオキノに足を向けて眠れないよな!!
猪八戒
「 いやぁ~~、マオキノはんは凄いですなぁ。
雹が全く当たりまへんわ~~。
これなら三蔵はんも安心やな! 」
マオ
「 流石マオキノだよ、めっちゃ丈夫いな! 」
玄奘三蔵法師
「 ………………………… 」
セロフィート
「 玄奘さん、どうしました?
顔色が悪いです 」
玄奘三蔵法師
「 …………はい……。
先程から何故か耳元で何かの話し声の様な…………呪文の様なモノが聞こえているのです……。
先へ進めば進む程……より鮮明に聞こえて来るのです…… 」
セロフィート
「 ワタシ達には何も聞こえてません。
玄奘さんに “ だけ ” 聞こえている様です。
それは “ 耳囁き ” と言う現象かも知れません 」
玄奘三蔵法師
「 耳囁き……ですか? 」
セロフィート
「 何か──、これから先に起こる事を玄奘さんへ伝え様とされているのかも知れません。
霊観があり、神佛と意思の疎通が出来れば、何事に対する “ 合図 ” なのか、“ お知らせ ” なのかを御伺いする事が出来ますし、明確に悟れるのですが──。
この時代に〈 当来佛 〉が居ないのは残念です 」
玄奘三蔵法師
「 …………そうですね。
神佛と意思の疎通が出来たなら、どんなに素晴らしい事でしょうか……。
想像も付かない程に有り難い奇跡なのでしょうね…… 」
セロフィート
「 壮大な宇宙を運営されておられる大いなる力の根元である神佛と意思の疎通が出来ると言う事は、人知では到底理解の出来得ない不思議な力を身体に感じる事が出来るのですから凄い事です。
今の自分にしか出来ない正しい善の積み方を教えて頂く事も出来ますし、功徳の貯金も貯め易くなります。
功徳を積む事で、自分には見えない背中に背負っている悪業を減らす事も出来ます。
前世の自分が掘った深い穴も埋める事が出来ますし、前世から繰越した赤字も功徳の貯金を増やす事で、来世へ繰越す黒字を増やす事も出来ます。
頭上で溜まっている天に向かって吐いた唾も功徳を積めば、汲み取る事が出来、自分に落ちて来る唾の量も減らせます。
人間にとっては良い事づくめです。
神佛から教えられた事を素直に信じきり、神佛に相談しながら、同行二人で実践する事が出来れば──ですけど。
功徳を積む事は本人の揺るぎない強い意志,めげない努力,諦めない心,慈悲心,持続力,継続する意志等が必要となります。
菩提心を持ち、菩薩行を行うのは決して楽ではないです。
結果も直ぐに出たり、数年後に出たりと人それぞれですし 」
玄奘三蔵法師
「 ………………そうなのですね。
セロフィート殿は私の師匠よりも詳しいのですね 」
セロフィート
「 ふふふ……。
全て説法記録
説法
玄奘三蔵法師
「 ………………錫杖を届け終えたら、私も説法
セロフィート
「 大変な思いをして≪ 天
暫
門徒にとっては旅
玄奘三蔵法師
「 はい!
皆
セロフィート
「 玄
玄奘三蔵法師
「 あっ、そう言えば──。
セロフィート殿
セロフィート
「 それは良
玄
マオキノ:本体
「 前
崖崩れが有ったみたいですエリ 」
雹を跳ね返す壁になりながら、先頭を歩いてくれていたマオ
山で崖崩れって良
マオキノ:本体
「 小屋の様
マオ
「 こんな雹の降る山に小屋が在ったのか? 」
猪八戒
「 寝泊まりや休憩用の山
マオ
「 雹が止
マオキノ:本体
「 分身体
暫
マオ
少し休めそうだな。
マオキノ:分身体
「 此
御弁当を用意してますエリ。
御召し上がりくださいませエリ 」
マ
笠
テーブルの上には、お茶と御弁当が置かれた。
テーブルや椅子が出て来
マジでキノコンの中身って、どうなってるんだよ……。




