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✒ 雹が降る山 7


 休憩中にマ(分)オキ(身)ノ(体)達が崖崩れや岩を退(ど)けて綺麗にしてくれた。

 潰れた山(やま)小(ご)屋(や)の解体,撤去作業を行(おこな)っていたマ(分)オキ(身)ノ(体)が何(なに)かを見付けたみたいで、てんやわんやしている。


マオ

「 何(なに)があったんだ? 」


マオキノ:本体

「 どうやら山(やま)小(ご)屋(や)の解体中(ちゅう)に下(した)敷(じ)きになっていた死体を発見したみたいですエリ 」


マオ

「 は?

  死体だって?

  誰かが山(やま)小(ご)屋(や)の中(なか)に居(い)たって事なのか? 」


マオキノ:本体

「 山で雹を降らせていた犯人も判明しましたエリ 」


猪八戒

「 何(なん)やて?!

  それ、ホンマかいな!? 」


マオキノ:本体

「 本(ほん)当(とう)エリ 」


マオ

「 マオ(本)キノ(体)──、その犯人はズバリ!

  下(した)敷(じ)きになってた死体だろ! 」


マオキノ:本体

「 マオ様、違いますエリ。

  外(はず)れですエリ~~ 」


マオ

「 えっ、だって死体が見つかったんだろ。

  普通なら死体が犯人じゃんか 」


マオキノ:本体

「 マオ様、死体には雹を降らせる力(ちから)なんてないですエリ 」


猪八戒

「 ほな、犯人は誰やっちゅうんや 」


マオキノ:本体

「 子供ですエリ 」


マオ

「 子供ぉ?

  何(なん)で子供なんだよ? 」


マオキノ:本体

「 酷(ひど)く衰弱してますエリ。

  力(ちから)を制御する事が出来なくて暴走していた様(よう)ですエリ 」


マオ

「 ………………子供を保護したんだ? 」


マオキノ:本体

「 はいですエリ。

  発見した死体と子供の関係は分かりませんエリ。

  子供の上に覆(おお)い被(かぶ)さる様(よう)に倒れてましたエリ 」


猪八戒

「 咄(とっ)嗟(さ)に子供を庇(かば)って身体(からだ)を壁にしはったんとちゃいまっか?

  生きとって良(よ)かったでんなぁ 」


玄奘三蔵法師

「 あの……力(ちから)が “ 暴走していた ” という事ですが──、子供は妖怪なのですか? 」


マオキノ:本体

「 多分そうエリ。

  耳も尖(とんが)ってるエリ 」


マオ

「 子供でも妖怪なら玄(げん)奘(じょう)さんに近(ちか)付(づ)けさせない方が良(い)いよな? 」


セロフィート

「{ マオ、玄(げん)奘(じょう)さんに危害を加える素(そ)振(ぶ)りを見せたら〈 テ(原質)フ(の源(みなもと)) 〉へ変換します。

   安心してください }」


マオ

「{ 駄目に決まってるだろ!

   古代(エンシェント)魔法(マジック)は使わないくせに、〈 テ(原質)フ(の源(みなもと)) 〉には変換するのかよ!

   目の前で子供が〈 テ(原質)フ(の源(みなもと)) 〉に変換する所を見たら、皆(みんな)にトラウマを植え付ける事になるだろが!! }」


セロフィート

「{ はいはい… }」


マオ

「 弱ってる子供に関しては発見したマ(分)オキ(身)ノ(体)に任せたら良(い)いかな?

  山に置き去(ざ)りになんて出来ないから連れて下(げ)山(ざん)しないとだ。

  次の≪ 村 ≫に寺子屋を建てて預けるか? 」


セロフィート

「 いいえ、このまま連れて旅を続けましょう 」


マオ

「 何(なん)でだよ? 」


セロフィート

「 例えキノコンが傍(そば)に居(い)て守るとしても、人間しか居(い)ない≪ 村 ≫に妖怪の子供を残して行くのは最善ではないです。

  種族の違いから差別や迫害,理不尽な目に遭う可能性は高いです。

  心無い言葉を言われ傷付く可能性もあります 」


マオ

「 そっか……。

  妖怪は “ 人間を襲う ” って思われてるから、一緒に遊ぶ友達も出来ないんだ…… 」


セロフィート

「 暫(しばら)く此(こ)処(こ)でキャンプしましょう。

  衰弱している子供に旅はさせれません。

  回復する迄は此(こ)処(こ)に留(とど)まります。

  珍しい植物,薬草も生(は)えてますし、採取したいです 」


マオキノ:本体

「 畏(かしこ)まりましたエリ!

  直(す)ぐに新しい山(やま)小(ご)屋(や)──丈夫で立派なログハウスを建てますエリ! 」


セロフィート

「 折角ですし、村人が気軽にハイキングを楽しめる山に変えましょう。

  森の手前に食事休憩,寝泊まりの出来るログハウスを建てます。

  森と山にはログハウスの裏庭からしか入(はい)れない様(よう)にしましょう。

  村人や妖怪が無断で森や山へ入(はい)れない様(よう)に柵を作り、私有地にします 」


マオキノ

「 畏(かしこ)まりましたエリ!

  お任せくださいませエリ!

  直(す)ぐに取り掛かりますエリ! 」


 セロに敬礼したマオ(本)キノ(体)は、分裂をして分身体(たい)を増やす。

 新たに増えたマ(分)オキ(身)ノ(体)達は、ハイキングをし易い道にする為に山道の整備を始めた。


セロフィート

「 森の手前に別のキノコンを転移召喚させました。

  ログハウス,柵,森のハイキングコースの整備はキノコン達に任せます 」


マオ

「 ハイキングでガッポリする気だな? 」


セロフィート

「 森を抜けた場所にも食事休憩,寝泊まりの出来るログハウスを建てるとしましょう 」


マオ

「 其(そ)処(こ)にも別のキノコンを転移召喚させて作業させるのか? 」


セロフィート

「 当然です。

  マ(分)オキ(身)ノ(体)がログハウスを完成させる迄、テントの中(なか)で休みましょう 」


マオ

「 そだな 」


 マ(分)オキ(身)ノ(体)達がテキパキと手(て)際(ぎわ)良(よ)くテントを張ってくれている。











──*──*──*── ログハウス


 マ(分)オキ(身)ノ(体)達が懸命に建ててくれた立派なログハウスは日(ひ)暮(ぐ)れ前には完成した。

 ログハウスの一室には、倒壊した山(やま)小(ご)屋(や)の中(なか)から保護した子供が眠っている。

 子供は未(ま)だ幼(おさな)くて10歳にも満たない。


マオ

「 耳が尖(とんが)ってる意外は人間と同じだな。

  耳が違うだけで差別されて迫害されるのは可哀想だよな…… 」


セロフィート

「 呼吸は安定してます。

  目を覚ます迄、マ(分)オキ(身)ノ(体)に任せましょう。

  場所を変えて話すとしましょう 」


マオ

「 何(なに)を話すんだ? 」


セロフィート

「 保護した子供の今後についてです 」


──*──*──*── ダイニングキッキン


 マ(分)オキ(身)ノ(体)が美(お)味(い)しい茶菓(が)子(し)と淹れたての茶を用意してくれる。

 皆(みんな)で椅子に座って話し合いモードに入(はい)っている。


セロフィート

「 さて、保護した子供の今後について話し合いましょう 」


猪八戒

「 セロフィートはん、あの子供には仙人の血が流れとりますわ 」


マオ

「 仙人の血? 」


猪八戒

「 そやで。

  両親のどっちかが仙人なんや。

  仙人の種族までは分からへんけど、妖(よう)力(りょく)は相当なもんやでぇ 」


マオ

「 晴天なのに雹を降らせるぐらいだからか? 」


猪八戒

「 そやで。

  セロフィートはん、あの子供をワテに預けてくれへんやろか。

  ワテ、あの子供を弟子にしたいんや 」


マオ

「 弟子ぃ?

  德(とく)を増やす為に? 」


猪八戒

「 それも有るんやけど、仙人の血を受け継いどる妖怪は仙人になる素質が高いんや。

  食用豚やったワテが仙人になれたんや。

  あの子供なら本気を出せば直(す)ぐに仙人になれるでぇ! 」


マオ

「 仙人の血を受け継いでる妖怪が仙人になる事って良(よ)くあるの? 」


猪八戒

「 弟子を探しとる仙人と運良(よ)く出逢えれば機会も有るわな。

  普通の妖怪より妖(りょう)力(りょく)が高いのも有利やな。

  素質があって修行しても必ず仙人になれる訳や無いで。

  師匠との相性や本人のや(・)る(・)気(・)も有るさかいな 」


マオ

「 へぇ~~。

  じゃあ、猪(ちょ)八(はっ)戒(かい)さんの弟子になっても結局は本人次第なんだな 」


セロフィート

「 元気になったら本人に決めさせるとしましょう。

  大事なのは本人の意思です 」


玄奘三蔵法師

「 あの──、仙人になる事を選ばなかった場合はどうするのですか? 」


セロフィート

「 仙人の血を受け継いでいる妖怪を集めた≪ 村 ≫に預けて旅を続けましょう 」


玄奘三蔵法師

「 セロフィート殿(どの)、その様(よう)な≪ 村 ≫が在るのですか? 」


セロフィート

「 無いので作ります。

  ≪ 村 ≫はキノコンに作らせますし、仙人の血を受け継いでいる妖怪もキノコンに探させます。

  理不尽で不当な扱いを受けている者も中(なか)には居(い)るでしょう。

  彼(かれ)等(ら)にとっての “ 安息の地 ” となれば良(よ)いです 」


マオ

「 なるかな? 」


セロフィート

「 彼(かれ)等(ら)自身の手でしてもらうのです。

  キノコンは最初の御膳立(だ)てをするだけです。

  ≪ 村 ≫の相談役ぐらいはしますけど 」


マオ

「 また≪ 村 ≫が増えるんだな。

  まぁ、良(い)いけど……。

  処(ところ)でさ仙人になると何(なに)か変わるの? 」


猪八戒

「 そやなぁ……。

  仙人は不老不死やないけど、時間の流れが緩やかになるんや。

  仙人になると1年が人間の100年に変わるんやで 」


マオ

「 へぇ~~。

  人間が100歳になると仙人は1歳、年(とし)を取るんだな。

  それだと確(たし)かに老化も時間経過も揺るかになるし、長命になるね。

  10歳で1000年か。

  100歳の仙人なら≪ 下界 ≫では1万年も経ってる事になるんだ? 」


猪八戒

「 100歳超(ご)えの仙人なんか数(かぞ)える程(ほど)も居(お)らへんでぇ。

  病気にはならへんけど、寿命は有るさかい。

  寿命を迎えるんは個別差でバラバラなんや。

  德(とく)を積んで≪ 霊(れい)宝(ほう)山(ざん) ≫へ入(はい)れれば、“ 寿命が延びる ” と言われとるけど、ホンマかどうかは誰にも分からへん。

  眉唾もんやわ 」


玄奘三蔵法師

「 それでも德(とく)を積む為に世俗欲にまみれた≪ 下界 ≫で修行をされるのですね 」


猪八戒

「 そやな。

  ≪ 仙人界≫でも德(とく)は積めるねんけど、≪ 下界 ≫の方が積める德(とく)が多いんやで 」


 猪(ちょ)八(はっ)戒(かい)さんから知り合いの仙人の話(はなし)や猪(ちょ)八(はっ)戒(かい)さんが持った弟子についての話(はなし)を聞いた。

 玄(げん)奘(じょう)さんも興味津(しん)々(しん)に聞いていた。

 仙人って何(い)時(つ)から居(い)るんだろうな?


 夕(ゆう)食(げ)の時間になって、料理を食べながらも話(はなし)は続く。

 話しているのは主(おも)にセロ,猪(ちょ)八(はっ)戒(かい)さん,玄(げん)奘(じょう)さんの3人だ。


 オレは3人が話している内容には付いていけないから、マ(分)オキ(身)ノ(体)達が作ってくれる料理をひ(・)た(・)す(・)ら(・)食べた。

 オレがデザートを食べ終わっても3人の話(はなし)は続いている。

 物知りなセロと現役仙人と現役僧侶が揃うと、話(はなし)も止(と)まらないみたいだ。


 仕方無いからログハウスに作られた温泉に1人で入(はい)りに行く。

 入浴を済ませたら、マオ(本)キノ(体)と囲碁を打つ事にした。

 マオ(本)キノ(体)に10戦して惨(ざん)敗(ぱい)した後(あと)も3人は未(ま)だ話している。

 一体何(なに)がそ(・)ん(・)な(・)に楽しいんだかな~~。

 オレには分からない。


マオ

「 はぁ…………。

  暇だなぁ~~。

  こんな時(とき)、シュンシュンでも居(い)てくれたらな…… 」


マオキノ:本体

「 マオ様……。

  他(ほか)のゲームをして遊びますエリ 」


マオ

「 あっ、じゃあさ、皆(みんな)でジ◯ンガしよう!

  数字の賽子(サイコロ)と色の賽子(サイコロ)を使うやつ! 」


マオキノ:本体

「 はいですエリ。

  遊戯室に揃えてますエリ 」


 ログハウスの中(なか)には宿泊者達の親睦を深め易くする為の場として、遊戯室が在るみたいだ。

 どんなゲームが置かれてるのかな?

 遊戯室に入(はい)るのが何(なに)気(げ)に楽しみだ♪

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