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鳥になる  作者: 雨世界
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5 流星が落ちた日

 流星が落ちた日


「落ち着いて。僕の飛び方をよく見て」と嵐の中を飛びながらあなたは言った。


 私は必死にあなたの空の飛びかたを覚えようとして、二枚の翼を動かした。でも、私はあまりに強い嵐の中で、どうしてもうまく(あなたのように)空を飛ぶことができなかった。


 だから私は「先に行って! 私のことは気にしないで!」とあなたに言った。


 それは私の本気の本気の言葉だった。(だって今の危機的な状況を引き起こしたのは、私のぼんやりとした不注意だったのだから)


 でもあなたはにっこりと笑って私に言った。


「大丈夫。落ち着いて。絶対に飛べる。『君には空を飛ぶ力がある』。『だからそれを思い出して』。『そして全力で空を飛んで』」


 そのあなたの言葉はまるで魔法のようだった。


 私はあなたの言葉に励まされて、(まるで本当に目から鱗が落ちたように)世界がとても新鮮なものに見えて、そして私はもう一度、この空を飛びたいと思った。


 あなたと一緒に。


 ずっと、ずっと遠くまで飛びたいと思った。


 私はその日、嵐の中の空を飛んだ。


 ……あなたと一緒に、空を飛んだ。(私はいつの間にか、泣いていた)

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