第四話:変化
「もう来週には入学式か・・。」
俺はポツリと呟く、隣でそうだねっと笑っているのはリクである。
驚くべき変化を遂げた友人だったが最近は慣れてきたのか違和感を感じる事は無くなった。
最初は違和感を感じていて本当は別人だったとか展開を考えていた訳だ、まぁなんてことは無く話せばやはりリクはリクで本人だった。
それにしても人間は変わるものだな。
俺も変われるのだろうか・・。
「ん?変わるって何が?」
リクはきょとんとした顔を向けてきた。
どうやら口に出してしまったようだ。
「いやさ、俺もリクみたいにカッコよくなれるのかなって・・。」
俺がそう言うと一瞬驚いた顔をして嬉しそうに言った。
「僕からしたら一番カッコいいのは・・・」
何かリクが言いかけた、だが直ぐに何でもないっと首を左右に振ったそして続けて言った。
「じゃあ、髪を切りに行かない?今の髪型もいいと思うけどサッパリさせてみたら雰囲気変わるかもよ!」
なるほど、確かにネットで見るイケメンはみな髪型を重視してるように思える。
そろそろ切らんとっと思っていたし丁度いいか。
「じゃあそうするか、どこの店がいいとかわからないから任せてもいいか?」
いままで古い床屋でしか切った事しかないので店はリクに任せるとしよう。
俺がそう言うとリクは嬉しそうにうなずいた。
ー翌日ー
駅で待ち合わせをして立っているとリクが来た。
今日はどうやらリクの知り合いのやっている美容院があるという事でそこで切ってもらうらしい。
雑談をしながらリクと歩く事二分半ほどオシャレな店に着いた。
俺はちゃんとした美容院で切るのは初めてのため緊張しながら入店するとリクの知り合いという店の店長が現れた。
身長は俺より少し高い程度だろうか、金髪と黒の混ざったオールバックでTHEカリスマという感じの男だった。
「リクちゃんお久しぶり!君がリクちゃんの友達かい?」
俺は軽く会釈して挨拶をした。
「初めまして、今日はお世話になります。」
「そんなに改まらなくていいよ!さぁさぁ座って座って!」
俺がお言葉に甘えて席に着くと男は俺の前髪を上に上げて言った。
「リク君の言うとおり顔は整ってるね、前髪を整えてツーブロックを入れて最近はやりのクラウドマッシュにしてみようか!」
リクは俺の事をどんな風に伝えたのだろう・・。
俺は疑問に思いながらもう一つの疑問を覚えた。
え?つーぶろ?なにそれ?クラウドマッシュ?FFのクラウドだろうか?
俺は少し恐怖を覚えながらお任せしますっと言うと男は大きくうなずいて慣れた手つきで髪を切り始めた。
ー30分後ー
俺は眠っていた、男の終わったよの声に反応して目を覚ました。
そして驚いた。
鏡に映った自分?を見て誰だコイツっと思ってしまった。
髪の毛は整髪剤で整えられておりモデルさんのような髪型になっていた。
確かにこれはイケメンという部類に入るのではっと自分で思ってしまった。
男はニヤニヤと俺の驚く顔を待ってたばかしにほくそえんでいた。
「すごいですね。驚きました。」
俺がそういうと男はさらに上機嫌となって余っているワックスをプレゼントしてくれた。
俺がお金を払うというと男は手をこちらに向けてまた来てくれればいいよと笑ってくれた。
なんだかおだてて貰ったようで悪いと思いながら頭を下げるとセットの仕方を最後に教えてくれた。
俺が終わって会計をすましリクの所に行くとリクは目を輝かせて似合ってると言ってくれた。
俺も自分がここまで変われた事をとても喜んだ。
今度リクになにか奢ってやろうと決意をして店を後にした。




