表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/1986

75話・ロゼッタ、多対一なんて聞いてないんだよ?

「では、その、昇格試験を始めようと思う、思います」


 いや、ギルド長、わざわざ私見て口調変えようとしなくていいんだよ?

 それと、これはどういう状況なのかな? かな?

 ギルド長に条件伝えたら両方了承してくれたから試験受けることになったんだけど、倒す対象が多過ぎる気がするんだよ?


 なんか3パーティーくらいのおっさんたちが目の前で武器を構えているんだよ?

 多少こちらを侮った顔してるのもいるけど、リーダー格とその周辺は私を凶悪な魔物にでも出会った顔で睨んでいるんだよ。怖いな。

 ねぇ、キーリも一緒じゃないの? 私だけで彼らと闘うの?

 18人相手にたった一人なんだけど、その辺り言い訳はないの?


「おいおい、ギルド長。幾らなんでもこりゃ過剰戦力じゃねーのか?」


 向こうもあんまり良く分かってないみたいだよ?

 どうも新人の昇格試験やるから試験官頼むって三つのパーティーに頼んじゃったっぽい。

 ブッキングとか何考えてんだ? と一瞬触発になりそうだったけど、ギルド長が全員で試験官よろしく。と初めから3パーティーに依頼していたことを告げると皆困った顔で互いを見合っていた。

 普通はそう言うところも事前に伝えとくもんでしょう。

 ギルドだからってちょっと胡坐を掻き過ぎなんだよ。

 これはちょっとギルドの改革も必要な気がするんだよ。


「さて、一応確認しておきますよ、ロゼッタ様。ここで傷を負っても、本当に我々に落ち度は無い、本当にいいですね?」


「良いとは告げておくけど3パーティーと闘うとか聞いてないんだよ? あと本当が二回も入ってるんだよ。多いな?」


「貴女ならこれくらいは出来ると思ってのことです。不安であれば、別のモノを用意しますが?」


 むぅ、なんか上から目線でお前にはきつすぎるかもしれんがなぁ。とか言われた気がするんだよ。

 良し分かった。なんかもう、ノせられてる気がするけどそこまで言われたら善戦くらいしてやるんだよ。怪我は出来るだけさせないようにすると思うし?

 あんまり酷いとお父様が乗り込んじゃうんだよ。私は回復魔法使えるから問題は無いけども。


 でも、さすがに痛いのは嫌だなぁ。一応物理結界と魔法結界張っとこう。反射じゃないよ? 魔物相手ならともかくまかり間違って相手が反射死しちゃったら恐いもの。

 えーっと後は、武器も刀は使わない方が良いから刃を潰した模擬剣を借りておくんだよ。

 相手は武器普通に持って来てるけど、あれ、いいの?


「それでは、始め!」


「え? 本当にこの状態で開始か!?」


「い、いいのか? あの娘18人と同時で闘うことになるんだが?」


「まぁ待て。さすがにこれは可哀想だろう。俺がまずやらせて貰う」


「いや、ガリオンさんだと決着付くの速くないですかね?」


 うわー、なんかごっついおっさんが出て来たんだよ。

 向こうもこちらがレベル500の冒険者だと聞かされてないから普通の女の子相手だと勘違い中なんだよ。好機だな。


「主様ーがんばってぇー。あんなん小指の先でちょいと突いたら首が回転して千切れ飛ぶさかい、手ぇ抜いたりぃやー」


 頑張るべきなのか手を抜くべきなのかどっちだよ。というか指先一つであんなガタイの人が死ぬのか。邪神ちゃん危険すぎない?


「うし、嬢ちゃん、一応、安心しな。俺と闘って実力見せてくれや。そうすりゃランクDなんざ直ぐに上げてやる」


「あ、Fランクなのは連絡入ってるんだ」


 んじゃ、戦闘開始、なんだよ。

 対人戦って実は初めてだからちょっと緊張する。

 でも、OL時代の殺陣で男性陣と闘う、というか舞うことはあったので気遅れはしないんだよ。


 ガリオンさんとやらは2メートルいくかどうかの巨体を筋肉で固めた、まさに筋肉達磨という言葉に相応しい姿なんだよ。

 プレートメイルは肩パット付きだけど刺々しさはなくて丸い流線型だ。

 手甲は指の外側は鋼鉄製だけど内側は黒い布地を使ってるようで手の力を込めやすくしているようだ。

 扱うのは巨大な斧。あれは剣では防げない威力だと思うんだよ。レベル差が無ければ、だけど。


「んじゃ、行くぜ? 一応加減はするが、最初の一撃で骨折とかしねぇでくれよっ!」


 と、突撃してくるガリオンさん。

 がっしゃがっしゃと足の甲、えーっとグリープだっけ? が凄く煩い。

 金属がこすれてるからとっても重鈍そうな音がするんだよ。


「そら、行くぜ!」


 一応、形ばかり受け止める恰好。

 相手も力抜いてるみたいだから防壁が受け止めてくれるんだよ。

 さすがに一撃一撃にサイクロプスみたいな威力はないはずだから結界は破れないと思うんだよ。


「ぐぅっ!? なんだ?」


 ぶぅんっと横薙ぎに振り切られた斧が私の剣、のすぐ横で止まった。

 本来何もない場所に、結界が生まれていて彼の斧によるダメージを受け止めたのだ。


「お、おいおい、俺の一撃を受け止めるのか!?」


「反撃、ですわ。小手ェ!」


「なっ! 痛ってぇ!?」


 ぬっははははは。軽くだけど親指に鈍器が当ったら痛かろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ