35話・ロゼッタ、攻略対象確認1
そろそろ、全キャラクターについてお浚いしておこう。
ボーエン先生にあった訳だし、他のキャラクターともニアミスしたりしかねない。
ゲーム開始前に他のキャラクターと面識持って何かよくわからないフラグ立てたりしないようにしとかないとね。
まずは攻略対象全員の名前から行こうか。
最初は第一王子ことエリオット・ライオネル。
次に宰相の息子サラディン・リーファナシス。
委員長のクランツ・ヒュッケイン。
生徒会長のユルゲン・テリテュリー。
クラスメイトのビル・マークレン。
先生のバルバロイ・グランザム。
隠しキャラネクライケメン、ギリード・ヒュケイン。
隣国の王子ゼルディス・メルクナード。
近衛騎士のケリー・レイズナー。
平民というか冒険者、ライリー。
魔族の王子ボーエン・マクレガー。
我儘伯爵令息、エレイン・ヒールロッド。
あと逆ハーエンド。
攻略ではない友人ポジのエクセリア・ヴァイアス。
主要人物はこんなとこかいな。
まずはエリオット様について。一応眼上の方なので様付けしちゃうんだよ。
分かっているのは第一王子で、今は婚約者であるマルチーナがいらっしゃるのだが、いつの頃か暗殺されて私が婚約者になってしまう。
こうなるとヒロインちゃんが学校に現れ、私は悪役令嬢ルートまっしぐら。
断罪は絶対に阻止しなきゃいけないわ。
最初のヒロインとの出会いは入学初日にヒロインちゃんがハンカチ落とすんだったかな。
そしてこれを拾った王子と運命的出会いを果たす。
しかしヒロインちゃんを押しのけ王子に腕を絡める侯爵令嬢が現れ、弾き飛ばされたヒロインちゃんをニヤリと冷笑する一枚絵がプレイヤー全てのヘイトを誘ったロゼッタちゃんです。うん、悪役だ。
どう見ても私のもんに気安く振れんな平民がっ。といった態度で現れるんだよ。
うん。これは絶対に阻止しよう。王子の傍にいなければ問題無いよねきっと。
んで、そのままイベントこなしてると、王子が卒業というか、授業がなくなることでほぼ学校に来なくなって王族教育し始めるんだけど、好感度を高めておくとなぜか学校に顔出して来たり、ロゼッタにイジメを受けるタイミングで颯爽と現れたりする訳だ。
まるでヒロインちゃんのストーカーなんじゃないかって思うくらいにいろんな場所に出現するからな。正直恐怖覚えたよ私は。
そして断罪の日、マルチーナさんをロゼッタと第二王子のガイウスが共謀して殺したことが判明し、王子は塔の一つで一生軟禁、ロゼッタは王族をたばかり、婚約者を殺害したということで修道院行き、になるかと思いきや、王子がそれでは生温い、ミリアに謝罪しろ。とか言いだして、ロゼッタが否定すると王族の命令に背いたということで反逆罪で公開処刑されるのであった。
ロゼッタ、最後まで抗ったらそうなっちゃうよ。修道院で止めとこうよ。
んで、当然ながら、王子を攻略しようとすると邪魔をして来るのが悪役令嬢ロゼッタ・ベルングシュタット。
正直悪役やらせたらこのゲーム中は一番悪人、っていうのがこのロゼッタ、つまり私である。
とはいえ、今回私の狙いは第三王子のリオネルである訳だし、例えリオネルとの婚約が解消されてもエルフのお兄さんがいるので第一王子の婚約者になることはない筈だ。
あとはゲームの縛りがこの世界で効力を発揮するかどうかかな、もしもゲーム通りに世界が強制改変したりするなら私はなんやかんや努力しても第一王子の婚約者にされて断罪エンドまで行く可能性がある。強制改変があるようだったら徹底的に潰しに動かないとね。そう、やり過ぎなくらいにっ
最悪の場合でもなんとか国外追放か修道院で押し留めたいところだ。逆ハーエンドなら国外追放だからむしろ狙い目かしら?
沙汰を申し渡されたら喜んで外国に行こう。その時に気を付けたいのは隣国だ。ゼルディスが逆ハーエンドならヒロインちゃんの息が掛かってるからこの国に逃げても逃げ場が無い。
ついでに魔王国もボーエン先生が逆ハーに巻き込まれてるから行っちゃダメ。
諸外国についても調べたくなってきたわね。
良い国見付けて追放後の楽しみ考えとこうかしら?
さって、王子はこんなとこね。
次は宰相の息子、サラディン・リーファナシスだ。
彼の場合は第一王子とよく行動を共にしているので、序盤は王子共々出会い好感度を上げておく。
その後王子が王教育に入ると、一人で図書室に出現し始めるので図書室に向かうことでイベントが始まって行く。
すると、彼は何かを調べていることをヒロインちゃんに告げ始め、一緒に調べることになる。
最初は何を調べているかすら教えてくれないのだが、親密になるごとに調べることが分かって行き、最終的にエリオット王子の元婚約者マルチーナが殺されたことを調べていることが判明。
そして、毒殺の犯人であるロゼッタの秘密を握ったせいで殺されそうになる彼を救う断罪エンドが待っているのである。
二人で王子の前でロゼッタを断罪して行く姿はちょっと感動的だった。
なんていうか、どっかの弁護士と検事が手を組んで被告を追い詰めていく断罪ゲームを思い出す良いテンポの真相暴きだったのだ。
あれはもう一度見たい。でも断罪される役は悪役令嬢ロゼッタさんだ。つまり、私だ。
犯人は私、そんな断罪は御免被るんだよ!?