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1946/1986

後日談:レイコック、三国同盟会議

SIDE:レイコック・メーテルゲルテン


「では、三国同盟締結をここに証明する!」


 本日、俺はメルクナード式典会場で、メルクナードの王族である、エルヴィル、ゼルディス、さらにヘルツヴァルデのプレッツィルと共に同盟条約を締結していた。

 集まりがメルクナードになったのは、三国の丁度中間点がここだったからに過ぎない。

 ウチはともかくメルクナードとヘルツヴァルデには確執があったと思うのだが、この同盟条約締結にやって来た二国の王はそんな確執などなかったかのようににこやかだ。


 さらにここには妻たちも引き連れてきており、エルヴィスの妻はプレッツィルの妹であるらしい。

 和気藹々としていて、ウチのピュリティアも混じって楽しそうにしている。

 一切のギスギス感がないので、本当に確執はないのだろう。

 なぜかメルクナードの戦乙女リーヤまで女子会に無理矢理参加させて楽しんでいるし。

 一応彼女は警護役なのだが、いいのだろうか?


「ふぅ。なんとか同盟条約が整ったな」


「プレッツィル殿が王になってくれて本当によかった。君以外だとこの同盟は出来なかっただろう」


「そんなことはないだろう? 私としては父に泣きつかれて出戻りした死亡したはずの者だぞ? ロゼッタ様に拾われてからは一切祖国とは縁を切るつもりだったというのに、蓋を開ければ王位僭称した男が次期国王に抜擢されるなど、前代未聞だ」


「だが、我が国との戦争で敗戦の責を上手く取れたのは君の功績だ。僭称も国王自身が捕まっていたからという特殊な状況。誰も咎めはしなかっただろう?」


「それは、まぁその後起こった内戦で反対意見を持つ貴族が軒並み処罰されたので」


「双方大変だったようで。そんな二国の同盟に我が国まで入れてよかったので?」


「当然。レイコック殿の治めるメーテルゲルテンはライオネルとの通行の要でもある。それに貴国特有の産物は貴国にしかないだろう? 同盟で期待しているのはそこなんだがね」


「ああ。その辺りは期待しててくれ。ドルフィがまだ戻ってきていないが、ダンジョン自体は普通に入れるし、ダンジョン産の様々なモノを取り扱っているよ」


「ところでプレッツィル殿、結婚相手は見つかったかな?」


「え? いやー、その辺りはまだ……」


「良ければ我が国から侯爵令嬢などどうだろう? 貴殿の妹を妻にした手前申し訳なくてな」


「気持ちだけ貰っておきます。それに、弟君の結婚が先では?」


 プレッツィルはまだ結婚するつもりはないらしい。

 リーヤ嬢などどうなんだ?

 彼女もまだフリーだっただろ?

 他国の王妃ならば玉の輿だし、もう戦乙女として武勇を振るう必要もないだろう。

 まぁ、さすがに自国の最高戦力を他国の嫁には出さんか。


「ウチの弟は放置でいいんだ。女好きだし、放っておいてもどこぞの女を引っかけてくる。最悪、パルボラに「絶対嫌です、縊りますよ」すみません」


 王様、威厳……


「ところでレイコック殿」


「なんだろうか?」


「あちらの方は……?」


 ああ、あの元メルクナード王やレグダス元国王と談笑している女性にしか見えない奥様かい?


「アレの名はネーベル・メーテルゲルテン。ピュリティアの、父だ。あとグランザム・ライオネルの側室になった、らしい」


「「「は?」」」


 うんまぁ、なんだ。一応メーテルゲルテン、メルクナード、ヘルツヴァルデ王族全員集合、ということだから呼んだんだ。

 かなり後悔している。母上だけでよかったと思うんだ。

 その母上は元王妃たちと楽し気に談笑し、父には一切視線を向けていない。

 まぁ初めから居なかったもの、として扱うつもりなのだろう。

 お気持ち、察するに余りある、です。


「そ、そう、なのか……」


「お噂はかねがね……」


「グランザム王、守備範囲広いんだな……さすがにそこまでは、無理だ」


「ゼルディス様、無理とか無理じゃないとかではなく本当にそろそろ身を固めてください。私もそろそろ結婚したいので専属メイド長役、解いてくれませんかね?」


「ははは、パルボラは冗談が上手いな。君を手放すわけないだろう? 俺の身の回りの世話は君が一番理解してくれているんだ」


「チッ」


 うーん、長年一緒の夫婦って感じなんだがな。いっそ付き合えばいいのに。

 そう言ったらパルボラさんに怒られそうなので口にはしないが。

 どうせしばらくしたら私たち結婚しました。とか連絡来るんだろう? 俺、知ってるんだ。


「ま、これから戦争なんざしてる暇がない位の平和が来るんだ。同盟出来るところはしておくに越したことはない」


「特にロゼッタ神の加護でまとまってる今の時期に締結してしまうのが一番だ。同盟国との戦争はまず起こしずらくなるしな」


 さてさて、平和な日々はどれだけ続いてくれるのか。

 せめて、俺とピュリティアが死ぬまではそのままでいてほしいものである。

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