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1653話、ロゼッタ、以心伝心

「……と、いうわけで。孤児院にウチの紋章付けることにしたんだよ」


「あ、はは。まぁ事前に連絡貰ってたら許可したけど、直前はダメだよロゼ」


「経営会議で決まったことなので、すぐに報告したんだよ。ただその後すぐに紋章師さんに依頼しただけで」


「早いよ行動。いや、褒められるべきことではあるんだ。あるんだけどね?」


 本日も、リオネル様にご報告会を開いている。

 私の報告を聞いたリオネル様は何とも答えに困った顔でうーんと唸っている。

 ちゃんと報連相はしたんだよ?


「主はん思い立ったら即行動派やからなー」


「だって放置してても無駄になるだけじゃん。あの時さっさと作って置けば、と後悔しないようにこういうのは即座に作って置いた方がいいんだよ」


「まぁ、僕としても孤児院が他の貴族に食い物にされるのは看過できないからなぁ。今の警護はどんな感じ?」


「内部人員としてはテテちゃんと少年君。それから下っ端君かな。少し離れた場所だけどロゼッタ神教教会もあるからそちらの人員使えば一般的な悪人や貴族は駆逐できると思うんだよ」


「貴族は駆逐しない方向で、ね」


「それから私兵団の人にお願いして見回り強化して貰ったけれど、これは既に陳情書が上がってると思うんだよ」


「うん、これは早急に許可しておいたよ」


「あとはベルングシュタット家の影のお姉さんが一人。予備人員なのでよほどのことがない限りは動かないけれど、子供を拉致などの行為があった場合即座に動くよう伝えてるんだよ」


「その影さん一人で十分すぎる気はするけど、うんまぁ、変な貴族が出てこないことを祈っておくか」


「ベルングシュタット領に住む貴族は子爵家が3つ、男爵家が8つ、騎士爵家が16だったかしら?」


 ロゼの言葉にリオネル様も頷く。結構少ないのは、数年前の大改革で貴族が結構消えたせいだ。

 ちなみに騎士爵家に関しては私兵団に所属している古参人員がベルングシュタット家に指名されて騎士爵を賜っている。

 何かしら功績のこしたら一代限りの名誉職として与えられるのだ。


 他の貴族は世襲制だね。昔から居た貴族たちの中で一応私たちの手を逃れて生きながらえているお貴族たちである。

 悪徳貴族は尻尾出し次第、ぐしゃっと潰してるからね。

 ま、そのお貴族様たちの寿命もちょいと短くなったみたいだけど……


「しかし、これどうしよう……」


 リオネル様は孤児院にちょっかい掛けてる貴族リストを見て頭を抱える。


「残ってた貴族が軒並み消えるんだよ?」


「騎士爵家はともかく、ベルングシュタット領の貴族が一つだけになるとか、さすがに大問題だぞ、どうしよう……」


 男爵家の一つ以外は黒い噂が見つかっちゃった。これはもうやっちゃうっきゃないんだよ。

 というわけでリオネル様のゴーサイン待ちである。

 

「それで、ロゼからの報告は?」


「私は問題児じゃないから今まで通り、とだけ伝えておくわ。ただ……」


「ただ?」


「最近、結社の短絡馬鹿たちが実力に見合った仕事がしたいとか、訓練じゃなく戦いができる場所を用意してほしいとかほざいているのよ。面倒だわ。私が出たら瞬殺だから私以外のちょうどいい戦闘を所望ですって」


「ロゼのとこ、レベリングしてたっけ?」


「だいたい300以下ね。ロゼッタは?」


「この前昼間部隊の大体がレベリング終えたんだよ。そういえばウチも訓練以外の実践みたいなのできないかって声が上がってたかな」


 しばし二人で唸り合う。

 訓練相手ねぇ、実践できる……!!

 その瞬間、私とロゼは同時に閃いた。

 頭の中で旧世代御用達電球がぴかーんっと光ったのだ。


「「合同実践訓練、やりますか!」」


 おお、ロゼも同じこと考えた? 情報すり合わせしよう!


「……キーリ、僕凄く嫌な予感し始めたんだけど」


「奇遇やなぁリオネルはん。この二人が組んでろくな結果になったことがないねんよ」


「ふぅ……領地経営って、難しいなぁ」


「邪神として自信なくすわぁ。人間の方が普通に邪神な性格の多いんよ」


 ちょっとリオネル様、キーリ、二人してなんで明後日の方向みて懐かしそうな顔してるの?


「それよりロゼッタ、この実践なら護衛対象いるわよね!」


「そうだよね。巻き込まれてもある程度対応出来て、でも華奢で守らないとって存在がいいよね」


「誰かいたかしら?」


「んー……じゃあこういうのは?」


「まぁ、それはいいわね。じゃあ手配はお願いね」


「任された。そっちはルートを頼んでいい?」


「よしきた。久しぶりに楽しくなってきたわ」


「悪趣味なんだよロゼ」


「そういうあんたも悪役令嬢らしい、いい笑みしてるわよ」


 二人して草案を作り上げていく。

 筆が乗ってるのですぐさま書き上げ、リオネル様にご報告。


「キーリ、これ巻き込まれる人が凄いことになってるんだけど」


「ウチ、衛生兵やらせて貰いますー。なんも考えず死にかけのメンバー救出する役や」


「か、考えるの放棄してない!?」


 キーリは衛生兵やるのか、じゃあエリクサーとアムリタしっかり渡しておこう。

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― 新着の感想 ―
キーリが衛生兵なら間違って胴体真っ二つになってもすぐに無数の触手でくっつけてエリクサーとアムリタをドバドバかけるだろうな そして大根の切り戻しみたいに真っ二つになった事実がなかったかのようなきれいな体…
最近名作のリマスター版?が出て好評博してるみたいですね>頭に電球
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