春山小春の友達の友達。
そうそう、遠山くんにも友達ができたみたい。
最近仲良くしている姿をよく見かける。
同性だからか、距離を取らずに接していて、正直嫉妬心がなくもない。
いつもべったりというわけではないけれど、頻繁にべったりとくっついている。私もしたい……。
いやいや、そんなことしたら嫌われちゃうかも。
脱線しかけてる。
それで、遠山くんに友達ができたのと、私に友達が増えたのとで、遠山くんと会話することが減ったように思う。
まあ、部活に行くときとかは二人っきりなんだけど、部室に着けば先輩がいるし、先生だって来る。二人きりでいられる時間は少ない。
これまで一緒にいすぎたというのもあるのだろうけれど、けっこう寂しくもある。
つまりそんな貴重な時間を、勉強を教えて欲しいなどという頼みごとに使うことはできない。
というわけで、私がそれをお願いしたのは、部活の時だった。
順位を聞くと快く答えてくれ、なんと、一位だったそうだ。
すごい。
とと、お願いしなきゃ……。
「じゃあ、さ。遠山くん、勉強、教えてくれたりする……?」
「ああ、別に良いよ。実は、チヒロにも教えることになったからな。それに、どうせあいつらにも教えることになる。一緒にやれば良い」
チヒロ! もう下の名前で呼び合うほどのなかになっていたのか!
それはそれとして、けっこう快く引き受けてくれた。
「ありがとう! あと、実は、さっちゃんにも教えてあげてほしいんだけど……」
「? いいよ。勉強会やることになったら、連れてきてくれれば教える」
「わるいね……」
「いや。問題ない。二人に教えるのも五人に教えるのも変わらん。それはそれとして、どのくらいのレベルなんだ……? チヒロのやつはかなりヤバい感じだったから、同レベルのが多いとさすがにきついかもしれない」
「あ、教える教える。……こんな感じだよ。さっちゃんも同じ感じ」
そう言いながら私は今回のテストの結果を見せた。
「ああ、これなら大丈夫だ。チヒロのやつは、順位が三桁になってたからな……。あれはヤバい。次あの顔で授業を真面目に受けてないとは思えないが……」
「可愛い顔してるもんね」
「おや? 修羅場勃発?」
と、横から先輩が口を挟んできた。
「いやいや、男ですよ?」
「なんだ。つまんね」
遠山くんの返しで、先輩はまた読書に戻った。
うう、それでも羨ましいものは羨ましいんだよぉ……。




