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ダブルデート
「だからもう一回デートに誘ってみようかなって思って。
でも緊張するなぁ。振られた後だし…。
―だから奈々未も一緒に来て。ダブルデートしよ?」
「奈々未が来るって知ったら先輩も来てくれそうだし。」
花音は「一生のお願い!」と頭を下げるので断れなくなった。
本当は行きたくなかったけど。
だってまた先輩に会ったら、「好き」を隠せない気がする。
「わかっ、、、た。」
そううなずいたときに花音の顔がぱっと明るく輝いて、もう後には戻れないと思った。
*
やってきた、ダブルデート当日。
私は正直浮かない気持ちで、というかむしろ沈んだ気持ちで、とてもじゃないけどデートなんてできる状態じゃなかった。
花音はすごく幸せそうだけど。
「なーなーみっ!
今日はいよいよデートだねぇ~。髪巻いてみたんだけど、変じゃない_?」
花音の巻き髪姿はかわいくて、今日のために練習してきたことが想像できた。
もちろん髪以外もおしゃれに気合が入っていて。
―例えばおろしたてのワンピースとか、今年のトレンドを取り入れたサンダルとか…オレンジ色のリップだってすごく似合っている。




