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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第二章
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049 ミラの持病発作

「マナトさん!ミラさんの()()、また始まったじゃないですか!」


俺は、オッサンの娘さんに、ギルドに一人で呼び出されて怒られていた。


アレというのは、大体月一でミラが発作を起こす持病で、

症状は、重度の興奮、顔面の高揚、表情筋の弛緩、極度の難聴、視野狭窄等々

を引き起こし、高熱に浮かされてうわごとのように同じ言葉を繰り返すという、

それはもう、厄介極まりない難病だ。


その病名を「突発性チョーカー自慢無限ループ症候群」という。


「大デレ赤面のにやけ笑いで、人の話は聞かない、相手の顔色もお構いなし。

蕩けて浮ついて、おんなじチョーカーの事ばかり何度も何度も惚気まくる…、

というか『末期のクーデレ』の一言で済む話をそれっぽく長ったらしく言っても

()()誤魔化されませんよ!」


怒られた…

これはもう使えないな…

ついこないだまで通用したのに…


俺はミラのチョーカー(隷属の首輪)を、大体月一でデザインチェンジする。

その度にミラが嬉しがって喜びのあまり、娘さんに見せびらかしに来るらしい。

結果、お腹いっぱい(うんざり)な娘さんから、俺が毎回呼びつけられて怒られるわけだ。

もう何度怒られたか…20回目までは数えてたけど、もうやめた。


「おかしいな…ミラって、もっと高貴で媚びない(クールビューティ)設定のはずなんだが…」

「設定仕事しろ…っていうか、メタ発言で話をそらさないでください!」


怒られっぱなしである。


「よし、来月はチョーカー自慢無限ループ症候群を絶対に発症させない!」

「…代わりにペンダント自慢無限ループ症候群とか発症させるんでしょう?」


バレた。

娘さんのジト目が俺の全身に、ざくざく突き刺さる。


「手首も首とかこじつけて、ブレスレット自慢無限ループ症候群もダメですよ?」


その手があったか!

…いや、なぜ隷属の首輪の設定を娘さんが知っている?


隷属の首輪がいけないなら、奴隷紋に切り替えてみるか…


「…タトゥー自慢無限ループ症候群とか容易に想像できるんですけど?」


なぜバレたし…

そしてなぜ隷属魔法を知っている?


もういっそのこと、ミラを奴隷解放するか?


「雨の日に段ボール詰めで捨てられて誰にも拾ってもらえない愛玩神獣みたいな

ミラさんの、悲痛自虐無限ループ症候群を私にどうしろって言うんですか!?」


だからなんでモロバレの挙句にそこまで見抜かれるんだよ!

ってかなんでこの世界に存在しない段ボールまで出てくるんだ?

娘さん。あなたが女神か?!(違います)


…っていうか、そもそも隷属ってなんだっけ?

奴隷って解放されたらそこまで絶望するほど名誉な職業だったかな…

この日、俺は夜明けとともに呼びだされたはずなのに、

娘さんの怒りから解放される頃には、満天の星空が広がっていた…

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