準備万端(ジョルト編)
今回、ジョルト視点しかありません。
ですが一応本編に関係あります…
ベーゼからの手紙をみて、自室にある剣と短剣、バックパックなどを準備する。
次期当主としての仕事?なんのことかわからんな。他にも準備をしなければ…コッソリとな…
俺は廊下に誰もいないのを確認してから出る。さすがにこの服装で行くわけにはいかん。とはいえ、屋敷にはメイドや執事、警護の人間がうろついている。
俺は見つからないように時にはツボに隠れたりしながら屋敷の装備置き場に向かう。管理人に賄賂を握らせ、俺の装備を手に取り、その場で着替える。
着替えたらバレる?安心しろ。その装備の上から今きている服を着る。鎧は魔物の皮製だから、そこまで嵩張らない。だからバレにくい。さて、屋敷からの脱出だ。
俺は今、屋敷から脱出してバーン領の冒険者ギルドに向かってる。
理由?優秀な斥候が必要だからだ。…実を言うと執事のアートが凄腕の暗殺者兼斥候って感じのやつなんだが、アートに頼んだら親父にバレるからな…もしかしたらバレてるのかもしれんが…
それでも、アートは俺の意思を尊重してくれる。だったら何も心配は要らない………はず……どうだろう…いや、きっと、きっと大丈夫なはずだ…
よし、行こう。
その頃
「ハックション…」
「どうかされましたか?執事長様」
「おそらく今誰か私の噂をしたのでしょう。多分ジョルト様でしょう。何か企んでいたようですし」
「なるほど…でしたら、ベーゼ辺境伯様からのお手紙でしょう。タイミングからみて間違いありません。」
「では、探りましょう。決してジョルト様に気づかれないようにお願いしますね。アルファメイド長。」
こんな会話があったとか無かったとか…
冒険者についた。早速依頼……掲示板に張り出したら絶対バレるな。そして親父が飛んでくるな…
……知り合いのAランク冒険者のヤミカを雇おう。あいつは不気味で好きにならんが…裏の依頼も引き受けてくれる。
受付でヤミカの泊まっている宿を聞き、会いに行く。
仮にも裏の依頼をするのだから宿の女将にもバレないように、コッソリと宿の中に入る。
……捕まった。誰に?もちろん、宿の女将に…だ…後から聞いた話なのだが、ここの女将は元凄腕の冒険者だったみたいだ。そりゃ、捕まるわ…
とりあえず、女将に内密な話をヤミカに持ってきたと伝え、ヤミカを呼んできてもらう。
しばらくするとヤミカが二階から降りてきた。ボサボサの黒髪が腰まで垂れ下がっていて、前髪の方も目のところにかかっている。顔は美人なのだが、服装も黒を好み、不気味な笑みをいつも浮かべているため、声をかけられることはほとんどない。そんな女だ。
そんな不気味な女ことヤミカに、俺からの依頼(裏)の話をした。3秒でOKが出た。まぁ、金貨一枚だしな。依頼料。
因みに金貨一枚で一般的な家庭は2年ほど暮らせる。まぁかなりの大金だってことだ。
そんな金の話は置いておいて、雇えたのなら、早く出発しないと嗅ぎつけられるから、ヤミカに早く準備するように言う。
え?もう準備出来てる?じ、じゃあ、行こうか。
こうして俺たちは馬車を借り、ミール領に向かうのだった。
【ジョルトが旅立ってしばらくした屋敷での出来事。】
……参りました。
ジョルト様、ヤミカさんを雇ってミール領に向かってしまわれました。
執事長様に報告し、当主様にお知らせしなければ…
……報告すれば当主様はガチギレしそうですが…ミール領の前当主が亡くなってからは「子の代までやっかみを引きずるわけにはいかん。」と言ってましたが…これは新たな火種になりそうですね。
ハァ…頭が痛い…ジョルド様とベーゼ辺境伯様は何故あそこまで冒険好きなのでしょうか?私には分かりません。
マァ、個人の趣味に干渉は良くありませんし、次期当主の趣味です。悪く言うのもやめましょう。兎に角、報告です。
その後、屋敷から「あのバカ息子ー」と言う絶叫と、溜息をつく執事長がいたとかいなかったとか
会話シーンはこんな感じで大丈夫かな?
こうしてほしいって意見があれば、おっしゃってください。できるだけ取り入れつつ、改善して行く所存ですので