第三十三話 生け捕りの記憶
南町が壊滅する予定。
取り調べが…恐ろしいんだろぉなぁ…
本部の最奥。ココに南町の親玉が控えているらしいが…
襖をいくつか開けて進んでみる…何部屋あるんだか…
生け捕り方法だが…どぉすっかなぁ…
縄は…衣装部屋?があったので帯を幾つか拝借しているが…コレで良いかなぁ?
傷口にも当て布して巻いているが…早くしないとなぁ…オレがキツい。
幾つか部屋をあけ、やっと辿り着いた。
中には三人の男女が居た。
ドレを生け捕らなきゃなら無いんだ?
「親分下がってくだせぇ!!」
今喋った浪人風なヤツは違う。
一歩前に出て…
「ドコのモンだ!?【北町】(ぺちょう)か!?」
言いながら刀を抜き居合い斬りしてくるが危なげなく交わす。
この先生風なヤツも違う…
って事はこの美女か!?
美女を縛るって…なんて萌えるシチュエーション!!エロゲか!?
少しの楽しみを待ちながらしっかり見やる。
うん、紅葉の事だけ考えよ…
さて、親分美女を守る様に、浪人がその前に立ち、オレの相手はl先生風の男がする様だ。
オレは刀を抜かず自然体に構える。
素手で立ち向かう様に見せ掛ける。そんな小細工は通用しないだるうが…こっちの方がやり易いのは確かだ。
「ん?腰のモノは抜かぬのか!?」
「抜かなくても、そのナマクラではオレは斬ぬよ。」
「小童が吠えよるわ!!」
先生風の男は言うとそのまま普通に斬りかかって来る!!解って居たが、かなりの腕だつた!!
初動が見えなかった!!イヤ僅かに感じられたからこそ避けれたのだ!!そぉで無ければ、オレは今の打ち下ろしで真っ二つだった!!オレの鼻か少しだけ斬れている。
オレの抜き足と同じ様な技法だろぉ…ソレを全身でやってのけたのだ。
惜しいな…機会さえれば、歴史に残る剣客になっていただろうに…殺したく無い!!
「ほぉ…今のを躱すか?吠えるだけの事はある…オレの名は…」
名乗ろうとする相手に被せる様に言い放つ。
「あ、ソレは良いや…
全部終わってからゆっくり話そぉ…」
言い終わり今度はオレが抜き足で前に出る。
抜き足に左右にも動き更に抜き足を行使する。相手には残像が見えたりするだろぉ。
[暗歩]だ。コレは消耗が激しいから使いたく無かったが…
「ふん!!」
オレが間合いに入った瞬間!!
袈裟斬りに斬りかかられるが、この業の最中にソレは当たらない。
ほぼ予測出来ない動きだからだ。
「ちぃ…」
舌打ちが聞こえた。かたなを振り下ろした所から逆袈裟に刀が張り上げられたが、既にソコに、オレは居ない。後ろに回っていたからだ。
その背中から左膝裏を蹴り、膝カックンさせる。
そして相手の右腕にオレの右腕を上から回し、オレの左腕を首に回し自分の両手をしっかり持ち、締め上げる。後ろの警戒も怠らない。
程無く先生風の男は落ちた。
「ふむ、中々やりますね。しかし、私をその雑魚と…」
全部言わせない!!
オレは先生風の男の刀を取り居合い抜きの様に浪人風の男の胴を薙ぐ、雷を纏わせての[紫電]だ。法力と合わせた新業だから…[紫電・雷斬]って所か…
あの先生風の男なら避けるかどぉかしてたろぉ。
同じ様な実力だったらヤバいから速攻だったのに…期待外れだ。
後ろに居た美女親分はその光景に腰を抜かした。
「ひぃ…」
顔面蒼白、脂汗多量、床に水溜り。
完全な戦意喪失かな?
「…許してたも…」
それだけ言ってガチブルう。
「だぁめ!!」
ニッコリ笑いながら油断なく少し近付く。
「妾を好きにして良いから…」
「あばずれに興味は無い。」
オレはキッパリ嘘を吐く!!
美女は涙と鼻水を流しながら、微速後退をする。
その後ろ…壁の色が微妙に違う。
隠し通路の入り口か?
「おい、アバズレ、ソコから動くな…」
冷淡な口調で命令するが、動きを止めない。
やはり隠し通路かな?
「あきゃぁ〜!?」
アバズレが悲鳴を上げる。
当たり前だ、アバズレの方に刃が向いた状態で、脚を床に縫い付けられたのだから。
「お前はやり過ぎた。勿体無いな…マトモに生きていれば良い暮らしも出来たろぉに…」
刀を抜き、今度は右手、左手と抵抗出来ない様に刺しておく。
ソレから、両手を、後ろ手に縛り腰に帯で固定、ソレから引っ張る。
何やら悲痛な声が聞こえるが無視。
先生風の男に喝を入れて起こす。
「やぁおじさん、目醒めた?」
「オレは…?負けたのか!?」
先生風の男は状況整理をして自分の置かれている現状を理解した様だ。
「うん、そぉだね。ギリギリ負けた。
そこで、一つ提案。」
「ふっ…何でも言ってくれ。」
「なら遠慮なく…オレは、主上陛下の護衛をしている、松岡鑑連。オレに仕えないか?」
「…は?…」
「ん〜、言葉は解る?
「言葉は解るが…話が見えん!!」
「アンタが強いから死なせるのは勿体無いから、死んだ事にしてオレに仕えないか?」
同じ事を言う、ついでに名乗る。
「イヤイヤ…悪党に味方したオレをお前の…松岡鑑連様の配下に加えると!?正気ですかな?」
「めちゃくちゃ正気だ!!」
正気な狂気である。
「くははははっ!!負けたなら死んだも同然!!生殺与奪の権利を貴方様に捧げるも一興!!好きに使って下され!!」
先生風の男は言い切った。
「ソレで…アンタの名は?」
「私の名か?………もぉ死んだ身なれば、主たる貴方に決めて頂こうか。」
なるほど…ソレも一理あるな。過去との決別だ。
「良し、なら名を与えよう…道雪ってのは?」
「道雪にございますか…良き名かと、ではコレより道雪と名乗りましょう!!」
「んぢゃ、よろしくな!!」
言って手を出し握手する。
初めて自分の配下を手に入れた。
「なら道雪、最初の命令だ。この親分を外に連れてって。」
「承りました、殿!!」
そうして美女親分を捕まえてオレと道雪は外に出た。
鑑連と道雪、この二人が後に、【雷神と鬼道雪】と恐れられるのはまだまだ後の話である。
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