第十話 突撃訪問
リリアside
結局あの後、お父様たちに運ばれて直ぐにベッド行きでしたわ。
お医者様まで呼んで、診察もしてもらったのですが、わたくしは健康体ですからね。何にも異常は見つからなかったですわ!
まぁそんなわたくしは今もベッドの上なのですが……。
「お父様達は心配性ですわね。わたくしのことなんて放っておいて下さればよろしいのに……。」
ポソッと呟けば、すぐさまにリウが
「皆様はリリア様のことを心の底から愛しておられるのですよ。どうかそんなふうに仰らないでください。」
と返してくる。
いや、愛してくれているのは知っているんですわよ?
でも健康体の娘に
「今はゆっくり休んでおくんだよ。」
はおかしくありませんこと?
わたくしはぐうたら出来るので嬉しいのですけど……お母様まで何も言わないなんて怖いですわ……。
お母様なら
「あら、健康なら良いではないですか。なら、次回からダンスに加えて乗馬、弓矢、武術も取り入れましょうか。」
とか言い出しそうですわ……。
そうなった暁にはわたくしは家出を決行します。
「……ん……だって!!」
「王太子……これか……来……。」
それにしても外が騒がしいですわね。
使用人の方たちが行ったり来たりしていますわ。
わたくしの部屋にまで密かに話し声が聞こえますわ。
もしかして誰かお客さまかしら?それならわたくしは引きこもりを続けますわ!
「お嬢様!!失礼致します!!!!」バンッ
あらあら、ノックもせずに使用人が入ってきましたわ。
いけませんわね。
「ノックもなしに何事ですか!!リリア様の御身体に御障りになったらどうするのです!!!」
「あらあら、わたくしは構いませんことよ。リウも落ち着きなさい。」
まぁ寛大なわたくしはそんなことでは怒りませんことよ。
そもそも怒るのにも体力を使いますものね。
「もっ申し訳ありません!しかし、一大事なのです!!」
本当に慌てた様子ですわ。なにかしら?
まぁわたくしに関係のあることなんてそこまで重要なことでは無いでしょう。
「ふふっ、落ち着いてお話しなさい?」
「はっはい!!王太子殿下が、今こちらに向かっているとのご報告が!!!!」
は?




