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お待たせいたしましたー!

立ち上がる妖気と、瘴気。そして、甲高い女性特有の悲鳴。

少し先から聞こえたそれらに、全速力で向かい、一番乗りしたまではいいが、ハッキリ言おう。


何 で 、 千 里 と 兄 貴 の 式 神 が 、 一 緒 に 居 る ん だ よ ! !


普通に考えて、本体を追いかける為に、式神を使ったのは分かるが、戦力に入れていいのか分からない。

瞬時に現状を確認する。俺の正面には、この濃い瘴気と妖気を放つ、異形の妖怪がいる。十中八九、こいつが今回のターゲットだろう。予定よりも、強いな・・・。果たして、俺の霊力が持つか・・・・。

その正面には、千里の式神である、白い獣姿。可愛らしい感じだが、今は警戒しているせいか、可愛さは若干弱い。少し空けて、兄貴の式神なんだが・・・、こちらは黒い獣姿だ。カッコいい感じである。

・・・・・兄貴、まさかと思うが、式神を千里とおそろいにはしてないよな? ちょっと兄貴が心配になった。

それに、悲鳴を上げた女性の救出をしなければいけない。恐らく、こいつの後ろ側にいるんだろう。気絶した状態で。


「ぜぇ・・・ぜぇ・・・や、やっと、追いついたよ!」


あ、忘れてた! 本家のお坊ちゃんが居たんだった。戦力には、なるだろうが・・・。このメンバーで、こいつを倒すのは、厳しすぎやしないだろうか? 千里か、兄貴が来てくれないと、手に余りそうな予感がするんだが。

とりあえずは。


「やるしかないか・・・」


もう決断を下すしか残ってなかった、俺には。しかし、戦力になるのか不明な、二体の式神には確認を取ろうと思う。いくら身内でも、式神は契約者以外、何とも思ってない事があるからだ。その為、確認は必須だろう。


「千里の式神と、兄貴の式神よ、悪いが一緒に戦ってほしんだが、了承をもらえるだろうか?」


本当はお坊ちゃんがする事なんだが、未だにぜぇ、ぜぇと荒い息をしてる以上、俺が動くしかないだろう。


『あら、礼儀正しいのは好きよ、いいわ、主に聞いてあげる』


白い方、千里の式神がすぐに千里に確認を取ったらしく、嬉しそうに頷いてよこした。・・・・・ん? 嬉しそう?


『ふん、よかろう、主の弟君の願いだ、聞いてつかわす』


黒い方、兄貴の式神には覚えがあるが、かなり上から目線だった。まあ、すぐに了承が返ってきたから良かったが。

こうして、俺と、お坊ちゃんこと、清一さんと、二体の式神との、奇妙な戦闘の火ぶたが切って落とされた。


◇◇◇◇◇


『主-、沙羅から問い合わせー、あの坊やと一緒に戦っていいか、だってー』


私の式神が、確認の為に照に声を届けたのでしょう。坊やは恐らくですが、拓真でしょうね。私の式神は、清一さんをよく思ってませんから。


「いいわよ、よろしくね」


まあ、沙羅は拓真を認めてますから大丈夫でしょう。


「千里、もしかしてそっちもか?」


そっちも、とは、問い合わせでしょう。昌磨さんも、式神を放っていましたからね。


「はい、かなりの大物みたいですから、・・・・・拓真たち大丈夫でしょうか?」


実はかなり、戦力的に心配だったりします。拓真は、攻撃も出来ますが、補助がメインですし、清一さんは攻撃系ですが、圧倒的に経験不足です。この二人に、私と昌磨さんの式神を加えた戦力で、果たして大丈夫なんでしょうか? 私の式神は、攻撃力高めですけれど、昌磨さんの式神はどうなのか分かりませんから。


「まぁ、時間稼ぎは出来るだろう・・・・・警察が直ぐに来てくれるが、これはあっちの管轄だから、そいつらが来るまでは俺達は動けない、説明すれば解放されるだろうから、それまで持てば大丈夫だろう」


・・・・・昌磨さん、たまにエスッ気出しますよね。拓真が居るからでしょうけど。私も、本家を名乗る身ですから、是非とも清一さんには本家としての力を見せて欲しいものです。

でも、サポート役の拓真が可哀想なので、式神をもう一人、放っておきますか。


「千里、優しすぎ」


昌磨さんは呆れてますけど、流石に可哀想です。戦力は多い方がいいでしょう?


「『氷雨(ひさめ)』拓真たちを手伝ってあげて」


手持ちの式神の中でも、攻撃力の高い子にお願いしますが、あら? 何やら微妙な感じですね?


『主よ、貴方を守る者が少なくならないか』


あぁ、成る程。そちらで心配させてしまいましたか。


「大丈夫よ、こっちには照や他の子もいるし、昌磨さんが居るから安心して」


私もそれなりに強い方に入るのですが・・・・・、周りが過保護過ぎませんかね?


『主がそう言うのなら・・・・・、分かった、手伝ってくる』


何でしょう? 奥歯に物が挟まったような顔をしていましたから。しかし、次の瞬間には一礼をしてから、姿を消しました。気配が遠退いたので、彼方に向かったのでしょう。

しかし、本当に彼方は大丈夫なんでしょうか?

企画が終ってから、1カ月が経とうとしてますが、未だに終わらない。

とはいえ、あと数話で終わる予定ですから、もう少しお付き合い下さいませ。


次回も宜しくお願いします。

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