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4-4 戦の後

 宴会は続く

王妃様との話も終わり、


 今度はサナ王女が話しかけてきた。

「本当にありがとね

今回の魔族の討伐は私達にとって

長年の悲願だったの」


 繰り返しお礼を言われ、

こちらも返す応酬が続く。


 途中こっそり『分析』して

ハントさせて頂こうと試みたが、

先ほど教えてもらった

オリジナルアビリティだったようで、

断念した。


 ありがたいがこちらとしても

成り行きでエナ姫が困ってたから

協力しただけのところはある。


 しかし、10年前から計画されていたことで、

失敗は国家の滅亡を意味するのだ。

労力や負担を考えると、

王家の人達は、それを成し遂げた今

筆舌に尽くしがたい思いがあるだろう。




 今度はサリバン王子が声をかけてきた。


「さっきはありがとう

君たちがいないと不味かったよ……」


「いえいえ、皆さんのおかげですよ

むしろ良いとこ取りした形になって

申し訳ないです……」


 サリバン王子は爽やかイケメンといった

感じの印象で、柔らかい雰囲気も併せ持っていた。


 暫く談笑していると、モナ王女も入ってきた。

「で、エナとはどういう関係なの?」

「それはもう清らかな関係で

側に居させて頂いておりまして……」

……なんか緊張して変なしゃべり方になってしまった。


「ふーん、あのエナがねぇ

まぁいいわエナを泣かしたら私達が黙ってないから」


 私達……王家総出ってことか?

恐ろしや……

まぁどちらにせよエナ姫を悲しませるようなことはしたくない。


 エナ姫の方を見てみると恥ずかしそうに

少し頬を赤らめて俯いていた。


 ギャロップ王子とは話していないが、

一人でひたすら肉を頬張っていた。

寡黙……というかこういう人らしい。


 

 そして僕にはまだ話さなければならない人達がいる。

エスガルドさんとアオイだ。


 アオイに話を聞くと、

僕たちが卒業したとき、

二人が駆け付けてくれたのだが、

学園の廊下でエスガルドさんと

すれ違っていたようで、エスガルドさんが

王家と何らかの関係があると気付き、

私も王国に連れていってくれと

猛アタックしたそうだ。


 普段は大人しくて礼儀正しい妹だが、

こういうときの行動力は尋常ではない。


 さらに妹が卒業するまでの間

修行を手伝ってくれたそうだ


 エスガルドさん……さぁせん……


 アオイに話を聞いた後、

近くにいたエスガルドさんに話しかける


「エスガルドさん、アオイのこと

ありがとうございました」


「ふん、センスはあるようだからな

国を守るのは俺の使命だ。

協力してくれるなら俺のためにもなる

それだけのことだ

後俺はまだエナ王女のこと

諦めてないからな」


 何かいっていたが最後の方は聞かなかったことにしよう。


 まだ、兄妹の話は終わっていないのだ。


「おめでとうねサーマント祭

すごいじゃん

こっち来てくれたのもほんとありがとね

アオイは自慢の妹だよ」

 僕は満面の笑みで言った。

アオイが僕たちのために駆けつけて

くれたことは素直に嬉しかった。


「いえ、私がやりたくてやったことですので」


……本当に出来た妹だ。


 パティにも参戦してくれたお礼を言い、

エナ姫の近くに陣取る。


 一通り話は終わったのだ。

後はエナ姫にくっついていても問題はないだろう。


 皆が談笑する中僕もエナ姫の隣で

時折話しかけてくる人達と会話しながら

エナ姫と今後のことについて話し合っていた。


 当初の目的は達成したのだ。


 とりあえず僕は冒険が楽しいので

このまま冒険者を続けたいとエナ姫に提案した。


 もちろん何かあったら守るが危険はある。

エナ姫がしたくないならこのまま王国で

一緒に暮らすのも有りだと思っていた。


「私も……レイくんが楽しいと

私も楽しいから……」

エナ姫は少し恥ずかしそうにしながら、

笑顔で言った。


「可愛い……」

思わず口に出してしまった。

それになんて優しい人なんだ……



 一旦気を取り直して、今後のために

皆がこれからどうするのか、まとめると

王様と王妃様は当然ではあるが、

サナ王女も王国に残り、

エスガルドさんも騎士団長を目指して王国に残る。


“スティンベル“の面々はまた、

三人で活動する。


 そして、パティは一旦故郷に帰るようだ。


 ということでパティの護衛を兼ねて、

エルフの里にお邪魔するのはどうだろうか。


 さらに、アオイも一旦故郷に帰るようで、

僕たちの故郷はここからエルフの里までの

通り道にあるようなので、

四人で僕の実家に帰り、

そこからエルフの里を次の目的地として

冒険を続けることをエナ姫に提案してみた。


「ん、次はレイ君の実家か……

緊張するな……」


 ん?そうかこれでなんだかんだで

両家にご挨拶を済ます形になるのか……


 今すぐ結婚を考えているわけではないし、

ぶっちゃけ通り道に実家があるから帰るくらいのつもりで、

報告することはまだ考えていなかったが、

エナ姫とは一生を共にしたいと考えているので

僕としてもやぶさかではない。


 ということで二人の間でまとまったので、

お伺いをたてることにした。


 まだ今後のことについては

パティにもアオイにも言っていない状況なのだ。

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