2-12 護衛
なんでこの人が……
と困惑しつつ、エナ姫の方を見ると、
何故か驚いていないようだった。
そして、 エスガルドは
「エナ王女様、卒業のことお聞きしました。
私も手続きが終わり次第
王女様及び、サーマント王国の
お力になるべく、ご協力致します」
???
「うん……ありがとう……」
それに対してエナ姫も普通に返している
こいつ何言ってんだ?
と思っていたが、なんとなく話が見えてきた。
どうやらこの人は護衛のような役割で
リーベル王国から一緒に入学してようだ。
そう見えない態度をとっていたのは、
演技だろうが、おそらく姫に頼まれて
分からないようにしていたのだろう。
今思えばリーブ=エスガルドが
エナリオン=エーゲルトを
狙っているというのは嘘で、
エナ姫を守るためのものだったのだろう
少し安心していると
「後婚姻の件、
何度か言ってるけど……
正式にお断りさせて頂きます」
……
姫が何やら爆弾を投げつけていた。
それはガチやったんかい……
っていうか婚姻て……
聞いてませんよ?姫?
すると、間髪入れず
「そんな!
まだ決めるには早いはずです!
私が必ずやリーベル王国の英雄になりますので
それから考えて頂いても遅くはないはずです!」
「んー
いつも言ってるんだけど……
助けてくれるのはありがたいし
強いし、頼りにはしてるんだけど……」
「タイプじゃないの、ごめんね」
「ガーン」
何度か言われてるはずなのに
大袈裟にショックを受けたリアクションをしている
なんだろう……こんな人だったのか……
「後、好きな人ができたから
いくら時間たっても関係ない……」
頬を赤らめモジモジしつつ、
チラチラこちらを伺いなから彼女は言った。
姫?嬉しいですけど
今言うことではないのでは??
「貴様レイ=セプテンヴァー!
王女に何をした!」
……まぁそうなるよね……
っていうか別に悪いことしたわけでは
ないんですが……
「まぁ、そういうことだから
国のこともあなた一人が気負わなくていいし
王族として私達が頑張るから
あなたにはあなたの幸せを見つけて欲しい
頼りにしてたのは本当だから……
異性としてはみてなかったけど」
優しいなぁ最後は特大の棘をさしてたけど……
「あぁ、なんということだ……
レイ=セプテンヴァー!
貴様!
王女が男に興味を持つこと自体
あり得んのだ!
認めん!俺は絶対認めんぞ!」
いやだから何もしてないんですが……
っていうかその言いぐさは
エナ姫にも失礼なような……
確かに学園でも“マジカルクイーン“
以外に“氷の女王“とか言われてたけども……
この手の人は無視するに限る
エナ姫もそうしてきたようだ
「じゃあ挨拶も済んだし、行こっか」
エスガルドさんを無視して話を進めた。
「ちょっと、まだ話は終わってませんよ!?
すぐに卒業して王国を救います!
王女様のことも諦めませんからねー!」
何か叫んでるがそそくさと出ていく。
エスガルドさんってこんなキャラだったんだな……
この扱いでいいのかと思ったが
姫がこうしているので問題ないだろう。
--リーベル王国へ行く馬車を目指して歩く
それにしても学長から身内と挨拶する
機会を頂いたのだが、エナ姫にもいたのか……
それよりも……
「いや教えて?びっくりしたから
めっちゃびっくりしたから」
「ん……ごめんごめん」
……今がチャンスだ
いつもの仕返しをしてやろう
「しかも婚姻ってきいてないんですけど」
つーんとそっぽを向き思いっきり拗ねてやった
もちろん本当は別に気にしていないが……
「ご、ごめんね?怒ってる?」
「エナちゃんこそ浮気みたいなもんじゃん」
「いや、全く興味ないから」
「それで言ったら僕もエナちゃん一筋だし……」
はいこれでゆで姫のできあがりです
これくらいにしといてやろうと思っていたら
停留所に到着した。
先に待っていたマチルダさんとともに
リーベル王国に向かう馬車に乗る……




