Freedom Cry
俺は小さい頃から人見知りが激しかった。そのせいか幼稚園に入園する時でさえ、母親にもの凄い勢いで駄々をこねた。こねにこねた。
母は先生と別室で面談しながら何か話しているのを、俺はずっと半べそかいて見守っているばかりで、なかなか教室に入る事ができなかった。
「ちーんちーんブラブラソーセージ!」
教室から大はしゃぎの子供の声が聞こえる。あの中に俺は入って行かなければならないのか。ウンザリだ。こんな糞みたいな社会に馴染むくらいなら、俺は一人で生きていく。幼稚園児でこんな決断ができた稀有な存在だったのだ俺は。自由とは……自由とはもっと素晴らしいものなのだ!
「自由とは退屈なものだな」
タンクトップ姿のミリアがソーセージを噛みちぎりながらぼやく。
俺は相棒のミリアとジープの中でだらだら会話していた。
「全くだ。なんでもできるはずなのに、何もする気が起きない」
自由を求めてアメリカを放浪していた時に出会ったミリア。とても魅力的だった。
はずなのに、もう関係はマンネリ。期間限定の自由なんて求めちゃいなかったはずだが、一体どうした事だろうか。
「ミリア、自由はきっと外(Outdoor)には無いんだよ。内(Indoor)にあるんだ」
「何さ。悟ったような事言って。いっそ印度にでも行くかい」
印度……!なんてエキゾチックな響きだ。ああ、でもきっと糞みてぇな現実が待ってるんだろうな。でも……
「行こう!自由を求めて印度へ!」
Indoorではなく、Indiaが先だったようだ。まあ似たようなもんだろう。
自由とは勝手気ままに変わることを言うのだ。




