髪の毛爆発
俺の幼馴染の詠美は何にでも疑問を持つ、ちょっと変わった女の子だ。
ある日、詠美と登校していた時の事。
「何で町歩いてても髪の毛爆発してる人がこうも少ないんだろう」
「え!何だよ急に。何でそう思うんだ?」
「だって朝起きたら、大抵誰でも髪の毛が少しは爆発してるじゃない?」
「まあ相当短くない限りはね」
「それなのに、こんなに整ってるなんて、みんな結構朝に時間かけて髪の毛触ってるって事なんだよ」
「そう考えると不思議なもんだな」
「もし世界中の人に、髪の毛触る事を禁止したらどうなるかな?」
「そりゃ、もうちょっと面白い髪型が見られるかもね」
「楽しいじゃん!どうせなら髪の毛をカラフルに染めなきゃダメという条件も付けよう」
「どこのギャルゲーだよ」
「そうしたら、みんな花が咲いたみたいに、髪の毛が色とりどりに爆発して、きっと世の中楽しくなるよ!」
「なんか想像したら本当に楽しくなってきたな」
「よし、やろう!手始めは私達からだ!」
「本当にやるのかよ!」
「裕也もやるよね!」
「まあ詠美がやるならやってもいいけど…」
「よし!約束だよ!明日は朝起きても髪の毛触っちゃだめだよ!」
そして次の日。
「えぇ…これで外歩くのかよ」
今日に限って髪の毛の右側だけが大爆発していた。
実験に失敗した博士だってもうちょっと綺麗に髪の毛爆発させるぞ。
俺は仕方なく髪の毛の右側だけ爆発させたまま、いつもの待ち合わせの場所まで行った。
「あははは!」
遠くから俺を発見し、爆笑しながら近づいてくる詠美はいつもの髪型だった。
「おい!約束と違うじゃないか!」
「あははは!ごめーん!やろうと思ったんだけど、女の子の性ってやつでさ!ついセットしちゃった!っていうかトリートメントしてたらあんまり爆発しなかったし!」
「最悪だなお前!最悪だなお前!」
「ジュースおごるから許して(笑)あははは!」
俺の髪の毛は一日中いじられ続けた。




