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エピローグでしめくくろう

「須藤様、そろそろ起きてくださいまし。冬休みも終わり、今日から学校ですわよ」

 愛顔さんの優しい声に目が覚める。辺りに漂う美味しそうな匂い。

「おはよう愛顔さん。……メイド服好きだね」

「須藤様が買ってくれた服ですもの。ご飯ができていますわ」

 ベッドから起き上がり、リビングで愛顔さんと朝食を食べる。



 それにしても愛顔さんが大分前から僕の事好きで隣の部屋に引っ越してくるくらいストーカーだったなんて驚いたよ。あんな強引な告白もされちゃうしさ。

 ま、ストーカーなのは僕も変わらないし、愛顔さん可愛いし。……あと結構エロいし。

 そんなわけで愛顔さんの告白を受け入れた僕は、晴れて恋人関係になりました。

 流石にアパート一部屋に二人で住むのは窮屈だからいつもは愛顔さんは自分の部屋にいるけれど、

 ご飯作ってくれる時とか、起こしてくれる時とか、寝る時とか、愛顔さんは僕の部屋に入り浸っています。

 ……ちなみに僕は愛顔さんの部屋に入った事はありません。

『いくら須藤様でも女の子の恥ずかしい部屋を見せるわけにはいきませんわ』

 とのこと。別に壁中に僕の写真が貼ってあっても、僕は引かないつもりだけどね。

「愛顔さんの作るご飯はいつも美味しいね」

「……その、行き過ぎたお願いですが、たまには須藤様の手料理も食べてみたいですわ、なんて……」

「頑張って料理勉強するよ」

「嬉しいですわ」

 努力しているのを見られるのは恥ずかしいからこっそり練習しよう。

 ……ああでも愛顔さんには全部筒抜けな気がするなあ……

 ご飯を食べ終え、一旦愛顔さんは自分の部屋に戻って学校の準備。

 僕も髭をそったり制服に着替えたりした後に部屋を出る。

「さ、行きましょう」

「そうだね」

 既に部屋の前で待っていた愛顔さんと、アパートを出発。



「ところで須藤様、次はどの女の子を観察するんですの?」

「え、流石に彼女ができたんだし、もうそういうのは……」

「須藤様が観察している姿、すごく輝いているから見たいですわ」

「そうなの? うーん、それじゃあ隣のクラスの子なんだけどさ……」

 そんな会話をしながら学校へと歩く。

 学校についたら、クラスの皆に僕達が付き合っていることをバラそうかな。

 どんな反応を返されるんだろうか? 僕にはもったいないとか、お似合いだとか……

 思わず顔がにやけてしまう。パシャッと音がしたかと思うと、横で愛顔さんが携帯電話を構えていた。

「ふふふ、須藤様のレア顔ゲットですわ」

「やったな愛顔さん。ようし見てろ、愛顔さんが油断した顔、激写して部屋に飾ってやるからね。人間観察が趣味の男の恐ろしさを味わうといいよ」

「でしたら私も、須藤様の油断した顔、激写して部屋に飾りますわ。須藤様観察が趣味の女の恐ろしさ、教えてあげますわ」

 お互いに笑いあう。



 ストーカー×ストーカー=ハッピーエンド。

ありがとうございました。

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