79話、添木、ノルクスVS濡れ血の剣の聖女(ベイル視点)
さてどうするか、まず今相手の状態を知らなければならない。自我がないって事は理性もないか?
「ノルクス!今彼女は理性があるのか!?」
「多分無いです!剣に従って声や見える方におそらく行きます!」
まて、ってことはまずい!俺の前にいたエラーラを抱えて走った
「きやっ!?」
少し走ったら、木の後ろから
首だけ見せて不気味に笑う目も赤い女性、こちらに向かって来るが剣を引き摺りながらだから遅い
急に女性は後ろに飛んだ、跳躍が凄かった
瞬間にフレイルが放った光魔法が女性がいたところに飛んだ
「闇魔法、不可視」
呟いた女性が目の前から消えた!?
「いけない!みなさん焚き火の付近に集まって!」
ノルクスの号令にしたがって焚き火の近くでみんなで背中合わせに構える
「光魔法、レヴェラーレ!」
光の球が出たと思ったら、辺りを照らし出した
「これで、この一帯は不可視を使っていても見えます」
さっきもやられたが空の警戒もしなきゃならん
か、単独で走って空から酸の雨を降らされたらおしまいだ
上を警戒しつつもノルクスに聞いてみるか
「酸の雨はどうやって回避する?」
「フレイルさん、水魔法で防いだら酸は防げます」
「わかった、俺がなんとかしよう」
フレイルは本を開き水魔法を使うため手に水を溜めたようだな
これで、酸対策はできた。
他の対策を立てなければ
「あの女性が他に使う魔法は?」
「精神作用系と移動系ばかりで攻撃はありません」
精神に作用する幻覚とかなら厄介だな...
「こうなるのを見越して添木を護衛に選んだか、バカセレン!」
叫ぶノルクスにレンが閃いたように声を出した
「とりあえず、姿が見えたら私に任せて」
「レン、作戦があるのか?」
「ある、というか私じゃ無いと懐に飛び込めないから」
自信に満ちたレンの返答に、俺は信頼で頷き応える
「ベイル、いつもの感じでよろしく」
「あぁ、わかった」
そんな話をした瞬間、俺の正面からセレンさんが突っ込んできたから少し前に走り斧で剣を狙う為に横薙ぎをしようとした瞬間
「闇魔法、黒渦」
地面にでた黒い雲を踏んで後ろに飛び、また消え、空から酸の雨が降ってきた
フレイルが水の膜を作り、雨が膜に沿って落ちた
地面が溶けて煙を出してる、恐怖がくる。負けるな
それよりもノルクスにあの雲が何か聞かなければ
「あの黒い雲は!?」
「黒渦よ!誰かを運んだりする魔法だけど足場にもできるの!」
「厄介すぎないか」
魔族を相手してる気分になるがノルクスを見たら、目が死んでない
つまり対処があるんだな
「でも対処はある」
やはりか、ノルクスの対処を聞こう
「光魔法はね、元々は対闇魔法のストッパーなの。闇魔法は全て対処できるけど私は刺されたら死ぬからちゃんと守ってくださいね!」
勝ち筋は、ノルクスとレンにあり。だな!
「光魔法、シスターレ!」
網のような光が黒い雲を切り裂くように落ち、闇を霧散させた
「これでセレンは走って来るしかなくなりました!」
「闇魔法、幻影」
「光魔法、アペリーゼ!」
女性の幻影がたくさん出てきたがノルクスの出した無数の光が女性を突き刺し本体のみが突き刺さらなかった、いまがチャンスか!?
俺が走ったらレンも合わせてくれる
後ろを見ずに突っ込むが良いか
刺さらなかった本体に俺が突っ込み、斧でまた剣に向かって振うと
避けずに剣で斧を弾き返そうとしてきた
マズイ、彼女を吹き飛ばすと思ったら
マズイの意味が変わった、斧が、溶けて切断
いや、溶断された
思わず下がると、斧から煙が出てるし使い物にならなくなった
レンも足音でわかる、退がってくれた
だが・・・
これは、どう戦えっていうんだ
「絶対に光の中にいてください!」
「他の場所はこの光が強いほど彼女も力を増します!」
「闇魔法、無警戒」
なんだ、女性の魔法を聞いた瞬間に戦う気がなくなった、女性は無害だと思える
力が抜ける
「光魔法、テンシオ!」
「今のは相手の警戒心を解く技です、解除する魔法はかけましたが気をしっかり持ってください!」
なんだ、我に返ったような感覚になった
警戒を緩めるな、周りを冷静に観察しろ
「なるほど...俺が道を作る、レン行けるか?」
「フレイルに言われたらいくよ!」
「あー、そこまで素直で可愛いと子供が欲しいな?」
「本当か!?」
真面目な話をしてたらなんか子供の話をし出した、これが無警戒の恐怖か!
「今そんな話はいいだろ!?」
脇に、触られ慣れた感触を感じて見たら
エラーラの目が潤んでいた
「ベイルさん、私も欲しいです」
「エラーラまで!?」
くそ、無理に振り解けない!光魔法早く効いてくれ!
「私、気をしっかり持て言ったよね!?」
叫んだノルクスの声にハッとしたみんなが構えた後にフレイルが光を出した
「光魔法、フルゴル!」
周りをフレイルが照らし出したが、見つからない
遠くから
「闇魔法」
「大海の黒渦」
声が聞こえた
光を無視して地面を這うように黒い泥がこちらに向かってきてる、ノルクスをみたら同じ単語を連呼してる
「マズイ、マズイマズイマズイ!」
「光魔法!レヴェラーレ!」
「光魔法!レヴェラーレ!」
焦りながら二回詠唱したノルクスの両手、最初に詠唱した頭の上にある丸い球の三つになった
「闇魔法は二節になると、広範囲になるから皆さん、いつでも来る準備を!」
地面から何人も、女性が出てきてはこちらに向かっては目の前で泥になり消える
近くに来た女性を斧で弾くとまた泥に消える
数が無数になり、じわじわとこちらに向かってくる
くそ、どれが本物かわからない!
迷っていたら間髪入れずにノルクスがまた叫ぶ
「今から泥を吹き飛ばします!皆さん準備を!」
「光魔法、ミスケーレ!」
3つの光の球が混ざり、光を増した球を泥に入れると泥が弾けて、女性が俺の目の前に出た
「レン!」
「わかった!」
「エラーラ!任せた!」
「お二人にはすでに強化魔法をかけてます」
既にできてるとか、本当にいい女だな!
俺たちが駆ける、相手はまた酸を飛ばすなら
「おらぁ!」
俺は斧を投げた、これが最善と判断した
見事に剣に当たり、少し体勢が崩れた隙にレンが懐に入った
女性が対処をしようとするがレンの拳打がセレンの手首を思いっきり捉え、身体から剣が離れた
手から離れた瞬間、女性が倒れ静寂が戻り闇が消えた
「一体、なんだったんだ?」
俺たちが女性に近づくと、ノルクスが剣の近くに向かう
「彼女はこの剣により、理性が無くなってました」
落ちた剣の前に座り、ノルクスが両手で剣を照らした
「今から、浄化します」
「光魔法、ルオー!」
「ヌオー?」
「ルオーです!このパーティは隙があったらボケないと気が済まないのですか!?」
真っ赤な剣が、どんどん白銀化していく
本来はあんな色の剣なんだな、しかしエラーラさんの疑問になぜノルクスの顔が赤くなる?
これ、集中して余裕ないんだな
「ノルクス」
「セレン!?」
正気に戻ったのか、ちゃんと女性は喋れるみたいだ
「ヌオーって叫びながら浄化してみて」
「それだけ元気があるなら回復は要らないわね!?」
女性の第一声にノルクスが叫び散らしてる
この女性もからかい側か
「いや、無理だから身体もお願い。全身ズタズタだしエラーラさんを呼んで」
「エラーラさん、大バカセレンに治癒を!」
エラーラさんが向かい、回復の用意をし出した中、二人が会話をしてる
「セレン、濡れ血の剣の代償?」
「いえー...それもありますが...」
「まぁいいわ、とりあえず治ったら聞く!」
「ノルクス、彼女の説明が欲しいんだが」
「あー、添木の皆さん。闇の剣とバングルを渡した者です」
「あ、闇の精霊さんに似てる!」
レンが気づいてびっくりしてるね
「とりあえず、エラーラさん...言った順番で傷を塞いでもらっても?」
「わかりました」
エラーラが回復を始めたらノルクスがセレンに寄り添ってる
「あなた、まさか闇増しを使った?」
「二回ほど」
「あとでお説教です」
二人にしかわからない関係があるんだろうな、まるで親友のやりとりだ
「ノルクス、私はエラーラさんに任せて私の説明よろしくね。エラーラさんには私から説明しておくから」
「ちなみに、成功したよ」
その一言を聞いて、ノルクスが少し笑顔になった?
「わかった、3人ともこちらにきてください」
何を聞かされるんだ、俺たち
とりあえずわかるのは普通の話ではないな




