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俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
闇に堕ちた魂
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71話、3日目、覚悟

朝になった。昼夜で数えて三日目になった

眠れなくなって日時の感覚がおかしくならないよう昼夜を数えてて良かった


「んん...」

セレンが起きたな、頭が上がった


「おはようございます」


「おはよう」


それだけだ


今から殺し合いが起きるんだ、俺も集中したいからあまり話したくない


昨日の会話が頭の中にあるけど、手を握る資格があるかとか

今日は考えない、走るだけだ


セレンも話しかけてこない、走る足音が響く


昼を過ぎて、景色が変わってきたな


森が薄くなって、岩場が増えてる。


そろそか?詳しく聞いておくか


「セレン」


「はい」


「シンアの拠点はどんな場所だ?」


「多分、山の中腹にある砦ですね。元は廃棄された要塞を使っています」


「出入り口は?」


「正面に一つ。裏に一つ。ですが裏は封鎖されてます」


「中の人数は?」


「わかりません」


「シンアとミアリスは?」


「わかりません」


「わからないが、わかった」


ちょっと笑ったセレンを尻目に黙って走る。

走り続けてると太陽が傾き始めた


「セレン」


「何ですか?」


「俺が精神世界に入ったら、セレンは何をするんだ?」


「私は精神世界にいる間にアーキさんが死なないように闇魔法を使って傷を停止させます。」


「ミアリスさんが起きるまで耐えます」


「力がないって言ってたが大丈夫か?」


「2日前にも似たことを言いましたが精神世界へ入る前に全員を殺して下さい。じゃないと無理ですね」


「わかった」


「それと」


「まだありますか?」


「俺が失敗して二人とも死んだら」


「輪廻に送ってくれ、多分俺は魔族になるだろうしな」


「なりませんよ」


「予言か?」


「いいえ、私の直感です」


直感か、不確定だから頑張れって事かな


「そうか、わかった」


「あとですね」


「強がった言い方しても、本質は優しいのですから丸わかりですよ」


「今更言うなよ...」


「見ていると、頑張ってて可愛かったですよ?」


ずっと内面でニヤニヤしてたのかよ!?早く言ってくれよ!?


「やっぱ、優しい声でなんて事をいいやがる」


「緊張はほぐれましたか?」


「あぁ、ありがとう」


セレンの声が優しい声で笑うが、裏がやはり読めないな

けど、ありがとう


「それにですね、走ってる道中でわかりましたが」


「濡れ血の剣を使って大事な自我がまだあるので安心しました」


「今日で無くなるかも知れないがな」


「無くなりませんよ、多分」


「そこは大丈夫って言って欲しいな!?」


俺の反応に笑ったセレンを放置して走ると山の中腹に建物が見えてきた


「あれか」


「はい、あれです」


立ち止まり、セレンを背中から下ろすと

セレンの顔から笑いが消えた


「準備はできましたか?」


「最初からできてる」


「そうでしたね」


セレンが少し笑い、また真面目な顔をした


「アーキさん」


「何だ」


「私は戦えません。でも助けます」


「十分だ」


「あと、最後に」


「何だ」


「ミアリスさんを助けたら、ちゃんとミアって呼んであげてください」


「...ミアリスが許したらね」


俺が、決める事じゃないから


左手でポケットの笛に触れた、二つ分の手の感触を感じると安心した。


右手で濡れ血の剣を抜いた。刀身が赤黒く光ってる


ミアリス、今から行く


「闇魔法、不可視」


セレンが消えた。俺だけが残ったが近くに居るのはわかる


大きく息を吸って砦に向かって歩き出す

正面が夕陽で日が沈む色になっている


無意識に左の手のひらを見た、黒い甲冑が夕陽で赤黒く感じる

右手には真紅の剣、左手は赤黒い手

1週間前の俺とはかけ離れてしまったが


「これは俺のエゴだ、必ず助ける。助けた後はミアが判断しろ」

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