表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
死が漂う城壁都市セラス
56/97

51話、歓迎と戦時のスープ

キルゾーンから案内されてギルドに向かうと、通りにいた兵士や冒険者達が俺たちを見て歓迎の声をあげてくれている


あの兵士は、俺たちを案内してくれた人だな

凄く喜んでこちらを見てる


最初に来た時に目が死んでいた人も少し輝きを取り戻している


「かなり、歓迎されてるね」

「そりゃあ、蹴散らしての入場だからね」

ミアが少し驚きながらも笑ってる


伝令の声が街に響く

「レッド03部隊はギルド前へ、ブルー01部隊はブルー05部隊と治安維持を交代せよ!」


歓迎の空気の裏でまだ魔物は残っているし戦いは続いてる、戦時中の街だ


あくまで、俺たちが倒したのは一部なのは知っているから気を抜いてない証拠だな


流石だな


目のやり場に困ったのかミアが杖を見つめてる、何か考えてるか聞いてみようかな


「その杖、しっかり使ってみてどうだった?」


「すごく、使いやすくて凄くいい杖だよ」

嬉しい言葉のはずなのにミアの声が少し沈んでる


「けど、私は怖いんだ」

「前みたいな失敗をしないかなって」


仲間を焼いた記憶がミアの中ではまだ消えていないようだ


「大丈夫じゃないかな、だって」

「今のミアは、自分の実力を知ってるだろ?」


あの頃のミアと、今のミアは違う


「そうね、心掛けとく」

ミアが杖を腰にかけた。前を見たミアは表情が戻ったな


ギルド前に着くと、ギルドマスターが全員を前にして立って

礼をして声を出した


「皆の者、ディープウッドからわざわざ来ていただき感謝をする」


「そなたたちが良ければ非常事態に動ける遊撃部隊として動いてもらう、名前コードはブラック06だ!」


指揮者が前に出た


「はい、わかりました!


「君たちの健闘と感謝を!連絡は追ってする!」


「みんな、聞いての通りだ。街の中でゆっくりしてくれ。馬車主は馬車の物資を渡す手続きで残ってくれ」


指揮者の声でみんなが離れていく


ブラック06か、いつ呼ばれるかな。

それよりも...休みたいな


なにもして無いと、首を切った感触を思い出してしまう


ミアが寄って来た、言うべきか

今は直近の問題を片付けるか


「とりあえず、休める場所をさがそう」

「うん、休める場所があったらいいね」

「とりあえず、宿屋に行ってみようか」


「そうね、街の状況をしっかり見たいしね」


宿に着いたが、行列ができてるな

「すみません、こちらは防犯用のために女性専用宿となっておりますので男性の方は解放スペースがあるからそちらにお願いします」


宿の主人が申し訳なさそうに列に並んでる人に言って回っている


「埋まってたね...」

「埋まってたな」


列から離れた俺たちは街中で野宿か

慣れてるから問題はないが、ミアは街で野宿はした事あるのか心配だな


「ミアは入れるかもだぞ?」

「私は、アキが守ってくれるからいい」

ミアが下を向きながら言ってきた、そんな事を言われたらもっと守らないとな


「なら、側に居ないといけないね」

「うん」


通りを歩いていると、ミアが周りを見渡してる


「なんか、道で寝てる人、多くない?」

「多いね、もしかしたら他の宿も溢れてるのかも」

避難してきた住民も混じってるみたいだ、子供を抱えた母親や、怪我をした老人が壁に寄りかかってる


多分、他の宿も女性で溢れてるな


少し歩くと大通りの噴水の付近にでると、炊き出しをしてるようでみんなが並んでいる


「炊き出しだよ!一人一杯でおいで!」

大鍋の前にスープを渡す場所に列ができていた


「炊き出しか、並ぶか」

「私もお腹すいた」


列に並ぶと、受け取るだけだから思ったより早く渡される順番になった


「どうぞ!」


案外早く来た順番にびっくりしつつもおばさんが笑顔でスープを渡してくれた。


場所を変えて、空いてる箇所に二人で座った

なんか、嗅いだことある匂いだぞ?一口飲んで


今日は泣かないんだな?


俺の声とミアの冷たい視線を思い出す味っ!?


俺とミアは同時に顔を見合わせた

「この味っ...」

「タイズポートで飲んだスープに似てる」


マズイはずなのに笑いがでる。味より栄養のあのスープの味だ


「懐かしいね」

「本当にな、、そうだ」


「今日は泣かないんだな?」


「馬鹿、わかってて言ったでしょ」

ミアが肩を叩いてくるが、口角が上がってる


「この味を食べたらつい、、ね」

「なんだろうね、この1ヶ月は私の中で1番目まぐるしいかも」


「俺もだな、1番目めまぐるしくて」

「充実してる」


「私もよ」

ミアの左目が金色だ。マズイスープを飲みながらも笑ってる。ミアは、可愛いもあるが綺麗だな


「あの2人、あのマズイスープで笑い合ってる?」

「マズイスープも思い出って事かっ!」


はい、聞こえてるから!恥ずかしいわ!


「解放スペースに連れて行け!まだ間に合う!」


街に解放スペースなるものがあるらしい。


「着いて行ってみる?」

「そうだね、休める場所かもしれないしね」

ミアの誘いに乗って、解放スペースに着いたが、そこは休憩場所ではなかった


戦場だった。解放スペースは、救護場所に代わっており

回復術師がひっちゃかめっちゃかに走り回ってる。負傷者の呻き声と、魔法の光が入り乱れてる

何人も並んで苦しみながら倒れていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ