45話、それはまるで一般人のように
3日目の朝、俺たちは仕立て屋に向かった
「服、綺麗になってる」
仕立て屋で受け取った服に袖を通す。切られた箇所が嘘みたいに綺麗に直ってる
「そうだね、綺麗だ」
店主にお金を渡し外に出る
ミアも自分の服を確認しながら満足そうだ。やっぱり自分の服が一番落ち着く
けどあの服も名残惜しいな
「ねえ、次はどこ行こうか?」
「そうね、行く前に食べ物を買おう。旅の保存食も補充しないと」
「そうだね」
ディープウッドの保存食はたくさん種類があって目移りしたが買うものはもう決まってたから手短に買った
だが、買い過ぎた
「だいぶ買ったね」
ミアもやり過ぎたとわかってるのか保存食用の袋がぱんぱんになったミアと俺。干し肉、スープ用の固形物、ドライフルーツ、ショートブレッド。ミアが選んだものばかりだが、もう木の板を選ぶ勇気はない
「何があるかわからないからね」
ミアが荷物を整理しながら言う。確かに、魔族と戦った後だと準備しすぎということはない
「ギルドで行き先を決めようか」
「うん、わかった」
その時だった。
剣が、震えた。バングルも同時に震えてる。
俺とミアで顔を見合わせた。周りを見回す。視線は感じない。人通りも普通だ。だが、確かに何かいる。
「誰だろ、嫌な感じがする」
「あぁ、見られてるような、、凄い嫌な感じだ」
斥候の勘が警報を鳴らしてる。敵がいる。でも姿が見えない。
「とりあえずギルドに行こう」
自然に歩くように装いながら、ギルドの裏に回る。ギルドの裏に入った瞬間にミアが闇魔法を唱えた
「可視」
ミアが唱えると、闇の精霊がみえたが焦っている。雰囲気が違う
精霊が急いで口を開いた。
「闇魔法で不可視を付けて逃げるようにセレン様から言われてますのでこの間に逃げましょう」
「後、セレン様からの予言を覚えてますか?」
ミアが一息ついてから発した
「もし、どこかのギルド裏で闇の精霊に不可視の話をされたらセラスに向かう馬車に乗りなさい。」
「今のそいつと戦うも話すもダメです。セラス以外に行ったらすっごく良くないです。人に紛れて街から出てください」
セレンの予言。あの人が至急と言うなら相当まずいやつだ。
俺も当たったしな
「わかった、ミア」
「うん」
「闇魔法、不可視」
ミアが俺たちに闇魔法をかけてくれた。姿が周りから見えなくなった感覚がする。
急いで移動しようとした時。
「せっかく見つけたのに、闇魔法か。必ず見つけてやるぞ」
声がした。近い。
「必ず見つけてやる、なぁ輪廻のバングルと輪廻の剣を持った2人」
声の方向を探して振り返った瞬間、目が合った気がした。
、、あいつは。
一般の人に見えた。普通の格好をして、普通に立ってる。だが気配が全然違う。今まで感じた事のない種類の気配だ。
目が、全て黒い
一発でわかった。
あいつは、敵だ。
「ミア、走れ」
「わかった」
俺たちは馬車乗り場に向かって走った。振り返らなかった。あの目を、もう一回見たくなかった。
急いでセラス行きの動き出そうとした馬車に乗った
不可視が消えた瞬間に馬車の中には見知った顔が居た
ここから流れが変わります




