29話、毒、知らぬ間に日常すら蝕む
「魔物、ですか?」
ミアが俺の後ろでちょっと震えてる?
魔物が怖いのかな
ベイルが行ったことがあるのか説明をしだしたな、聞こう
「ああ、カルト宗教団体が根白にしてた人工洞窟の定期清掃だ。1番奥に巡礼場があって、たまに魔族がきて魔物を生み出すんだ」
魔族、見たことはないがセレンが言ってたやつだ。
「そのために俺は、定期的に巡礼場を見返してるんだけど魔物が発生したらしいからいかなきゃいけないんだ」
「そして、我ら3人がそれを受けたことがあるがなかなか骨で強そうな奴を探してたんだ!」
ミアを強そうなやつって言うのは合ってるな
「前は3人で死にそうだったから本当に危なかったんだ、今回はそんな強くないから大丈夫だよ、多分?」
「そこは言い切らないか!」
「言い切りなさいよ!先行隊が調査したんだから!」
フレイルさんの発言を聞いた瞬間にきれいにベイルさんは左肩後ろ、レンは前の右肩を殴り
綺麗に回転した。
3回転以上回ってる
「いつもこんなノリなのかな」
「もしかしたらそうなのかもな」
「退屈しなさそうね」
笑うミアに俺は相槌をするしかなかった
「あぁ、、、そうだな」
ミアが笑ってる、なぜだろうか
それだけで少し楽になる。
俺は、この温もりに甘えて続けたいが
甘え続けていいのか?
「あぁ、、、そうだな」
こんな返答しかできなかったが、レンが急に手を叩いた
「さてさて、じゃあ今から行こうか。2日くらいかかるから保存食等は買っておいてね!」
「「え???」」
え、今から!?え、休まずにいくの!?
俺とミアも驚いてしまったが、その顔をみたフレイルさんがやれやれって姿をしてこっちに説明をして
「諦めてくれ、レンも隠れた脳筋だし案外考えが浅いってぇぇぇ!」
浅いからのいってぇの被りか、見事なタイミングの殴りだったな
くれなかったな、殴られに行ってないかこれ
「準備、できてる?」
ミアに聞いてみるか
「うん、あの後からつけてきたから。後は保存食が少し足りないくらいかな?」
ミアは休んで精霊と自分の魔法に着いて話してるかと思ったな
「休んでるかと思った」
「休めるか、馬鹿」
俺まで肩を叩かれた
「なら、今から日時計で12の位置で準備して門前で集合で!」
「あとでな!ミアリス殿とアーキ殿!」
嵐のように3人組は奥に消えた、俺たち取り残される。
「なんていうか、台風みたいな人達だったね?」
ミアが言葉を探しながら言ってくれたが、俺は台風よりも3人組の仲の良さが明るすぎて
「そうだね、明るすぎて」
「羨ましい」
何故羨ましいなんて言ったんだろ
思わず言った一言にミアが一瞬驚いたが笑顔になった
まるで、クレストの時や取り巻きがいた時みたいな
愛想笑いをしてしまったかもしれない
「ねね、何か食べない?」
「そうだな、、」
「私がお腹すいたの」
ミアがお腹空いたと言うなんて珍しいな
「私を1人で食べさせる気?」
食べさせたくない
「そうだね、食べよう」
食べないなんて選択肢は出さない
「その後は、保存食を買おうよ」
「うん、買おう」
酒場で来てみた、ここのメニューは野菜が多いな
なんだろ、この状況で改めてミアの顔を見てると癒される...?
いや、そんな事はいい。こんな感情に浸ってる場合じゃない
ダグスの言葉が正しいなら、俺がミアの隣にいること自体が間違いになる
だが認めたくない、すごく気持ち悪い
考えるな、注文しよう。
メニューを頼む、ミアがチラチラこちらを見てくる
「どうした?」
「いや、なんでもない」
ミアがまた空中を掴もうとしてる
やっぱ、羨ましいな
来たのは、サンドイッチとスープだ
行儀良く食べてるミアが可愛い、みとれてしまう
目に焼きついた。ミアのスープの飲み方、パンのちぎり方、全部覚えてしまっている自分がいる
なんて気持ち悪い
「何?」
「なんでもない」
変なのと、何も言わずに食べるミアをみて考えてしまう
ミアと居ると、胸が暖かくなるのと同時に
その暖かさが怖い。また同じ失敗をしそうだ
クレストの時もそうだった。居心地が良かった
失った喪失感は凄まじかった
また同じ事を繰り返すのか
いや、昔から繰り返してるだろ?
今回は、多分昔の比じゃない
「そういえば、パーティ名はどうしよっか?」
ミアが思い出したように言ってきたな
パーティ名か、考えてなかった
「パーティ名が、一時的にではあったからなぁ。考えてなかったね」
「そうよね、今から決めてみる?」
ミアは一緒にいたいのかな
「いきなり決めてもだし、戻ったら決めようか」
けど今の俺は自信が持てない
「...うん、絶対だよ?」
「うん、うん?」
ミアが懇願するようにいってくる
「絶対だからね?」
ミアの目が青く、なってる
「わかった」
悲しませてしまった。また、俺がミアを悲しませた
パーティ名を決めるってことは、一時的じゃなくなるってことだよな
でも、俺にその価値があるのか?
ミアの隣に立ち続ける価値が考えると、今の俺には何があるんだ?
でもミアの目が青い。俺が曖昧にしたから青い。俺のせいだ
「わかった」
悲しませてしまった
食べ終わり旅用の保存食を買うためにお店に向かってるとミアが話しかけてきた
「どんな保存食買おっか?」
ミアは確かドライフルーツが好きだったよな
「ドライフルーツとか?」
「いいね、後ショートブレッドとか?」
待って、あれは食料じゃない、武器だ
「保存食用の水分が減ったショートブレッドは今はいいって、ミアの武器になっちゃうしな」
いつものように、軽口をたたいた
「あれはあなたが悪い」
ミアが笑いながら言ってくるがダメだ、悪気はないのはわかるのに
夢と重なる、さいあくな気分だ
「あ、うんそうだな」
いつもの返しが出来ない。ミアの笑顔に対して、頑張って顔を作る
俺が隣にいたら、いつかミアもあんな顔をするのか
あれ?いつもって、、なんだっけ?




