第3話 斉賀洞の秘密
登場人物紹介
セゼル 魔法使い、フレアの弟子
ヨイチ 8代目伝説の弓使いの弟子
スバル 名刀使い
リンゼ 鎖鎌使い
フレア セゼルの師匠、伝説の魔法使い
ヨイチ 7代目伝説の弓使い、8代目の師匠
ムニル 魔槍使い、闇軍団六人衆の一人
ノルン 黄金戦士、闇軍団六人衆の頭領
ネッド 炎銃使い、闇軍団六人衆の一人
エルガ 闇軍団総大将、闇将軍
*登場する名称等は全てフィクションです。
フレアの指導で鍛えるセゼル。
突然村が襲われ、セゼルはヨイチと村を離れる。途中で仲間のスバル、リンゼと合流し進む所に闇軍団六人衆のサザビ、ミラン、バルと戦闘に。
何とか倒し進んだ先には、ムニルが待ち構えていた。ムニルから闇の真相を聞いた時、新たな六人衆が現れる。
「西の斉賀洞ですか...、そこには何が?」
「行けば分かります。ここは私が食い止めます。時間がありません、早く!」
「ムニル、私を食い止めるだと。」
「ノルン、お互い六人衆なら分かるはずです。あなたは頭領をしていますが、別に強い訳ではないのですよ。」
「まあ、六人共互角の力だからしょうがない。だが、闇将軍は違うだろう。」
「あのセゼルと言う魔法使い。斉賀洞で覚醒すれば闇将軍は倒せるでしょう。」
「闇将軍を倒した所で、また新たな闇のボスが出て来るだけだろうが。」
「だからなのです。真の闇を消滅させない限りこの闇は消えない。私はあの魔法使いに希望を見たのです。」
「ムニルよ、私もかつて勇敢な戦士と言われた身。お前の気持ちも分かるが、闇将軍は裏切れないのだ、分かってくれ。」
「ノルン、いいのですよ。さあ決着をつけましょう。」
ムニルは槍を構える。ノルンも剣を構え向き合う。
両者は互いに攻撃するが、力は互角だ。
「ノルン、手を抜いてなんていないでしょうね。」
「ムニルこそ、腕が鈍ったか。」
なかなか勝負はつかない。
「こうなれば奥義を出すしかありませんね。」
「ならばこちらも奥義で迎えるまで。」
お互い集中して力を溜める。
双方から技が繰り出され激突する。
衝撃が収まり、ノルンは倒れたムニルに近づく。
「ムニル、何故手を抜いた。」
「私が…倒れても…、あなたは…意思を…継いで...くれる...。」
「お前がセゼルを助けるのではないのか。」
「私の...力...では...、闇将軍...には...勝て...ない...。」
「もういい、ムニルよ。お前の意思は私が継ぐ。闇将軍など真の闇に比べれば容易い。」
「ノルン...。」
ムニルは行き絶えた。
「ムニルの死は無駄にはせぬ。斉賀洞に向かわねば。」
ノルンはムニルを弔い斉賀洞に向かった。
斉賀洞に着いたセゼル一行。
「ムニルさん大丈夫かな。」
「六人衆ですから、そう簡単には負けませんよ。」
「ここだね。」
「中に入りましょう。」
斉賀洞を進む。奥に着くと祭壇があった。
「ここの祭壇に何かあるのかな。」
セゼルが祭壇に近づこうとした時だった。
「アンタらを祭壇に近づける訳にはいかないね。」
前に立ち塞がる者が現れた。
「誰?」
「アタイは闇軍団六人衆が一人、炎銃使いのネッドさ。」
「邪魔しないで!」
「闇将軍の命令は絶対さ。アンタらを祭壇には近づけさせないようにってさ。」
「セゼルさん、言って分かる相手ではありません。倒すしかないでしょう。」
「お前にアタイを倒すことなんか出来んのかい。」
「それは分かりません。しかし、私も伝説の弓使いを名乗る以上簡単にはやられませんよ。」
「ヨイチさん…。」
「皆さん、下がって下さい。ネッドさん、行きますよ!」
ヨイチの矢がネッドを襲う。
だが、ネッドは全ての矢を銃で打ち落とす。
「伝説とやらもこの程度かい。」
「まあ、小手調べと言った所ですよ。これからが本番ですからね。」
ヨイチの矢が更に多くネッドを狙う。
ネッドも打ち落としているが、数が多い。
「さあ、これで終わりです。奥義、真眼必中!」
ヨイチの矢が真っ直ぐにネッドの銃口に向かい銃口に刺さる。
銃は暴発し、砕け散る。
「くっ、アタイの銃が…。」
「ネッドさん、勝負ありました。これまでです。」
「まだまだ、素手だろうがお前を倒す!」
ネッドがセゼル目掛けて襲って来た。
そこに後ろから来たノルンが剣を振りネッドを斬る。
「なっ、ナニ…。」
ネッドは倒れ息絶えた。
「セゼルよ、祭壇へ急ぐのだ。ムニルの死を無駄にするな。」
「あなたは?」
「私はノルン、闇軍団六人衆の頭領だったが、今はただの戦士だ。」
「ムニルさんは…。」
「お前達を私に託し亡くなったよ。さあ、祭壇で覚醒するのだセゼルよ。」
セゼルは祭壇を上る。
祭壇の中央には魔方陣が描かれている。
「さあ、中央に立つのだ。」
セゼルが魔方陣の中央に立つと光り始めた。
「なっ、なんなの?」
魔方陣から放たれる光を浴び、セゼルは力が湧くのを感じる。
「何か力が湧いてくる!」
祭壇の近くに皆が集まる。
「確かノルンさんと言いましたね。」
「ああ、これでも闇に取り込まれるまでは勇敢な戦士とか言われたよ。」
「闇将軍は強いんですか。」
「まあ六人衆よりは強いが、アンタが倒すべきは闇将軍を産み出した真の敵、闇の根源さ。」
リンゼが真っ青になって話す。
「闇の根源って、まさかあの闇魔瘴じゃないですよね。」
「そのまさかだよ。」
「ねえねえリンゼちゃん、闇魔瘴ってナニ?」
「闇魔瘴とは、闇の元みたいな物で近づくだけでも危険と言われているの。」
「闇軍団でもそれ程は近づけない。」
「その通りだよ、魔法使いセゼル!」
「やっ、闇将軍!」
第4話 予告
ついに現れた闇将軍。圧倒的な力にセゼル達は立ち向かえるか。そして闇魔瘴とは?
次回 「激突!闇将軍」
ついに次回は闇将軍との決戦。
どうなるセゼル一行…。
ではまた。




