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仮題『撃』/『星誕』/『worLd』
ばーか、迷ってる暇はないよ。
仮題『撃』
骨を打ち鳴らす 怒りのままに
鉄を叩きつける 激情のままに
この世の何にも憚らぬよう
当然のように 死線を越えてゆけ
凡百なおまえが 何かを得るのなら
内腑に滴る 赤と黒の混ざりものを
その舌先に籠めた 歓待の熱を
放て 砕け 抉れ落ちるまで
仮題『星誕』
水のように波打つ ビロードの帳に
意地悪でもするように散りばめて
それを結んで できた形に
君の名前を つけてしまおう
夜になるたびに 目を開ける光に
亡くなった命の面影を見れば
別離の 裂かれるような痛みすらも
鎮めて 瘡蓋の下に隠せるのだから
仮題『worLd』
ピースのズレた枠組みの中で
折れた骨を探していたんだ
弔いに咽んだ さらばの夜に
溢れた 肉の欠片をさ
万物だなんて 大袈裟な言葉を
わかったように振り翳して
選んだ左右に言い訳をして
嫌いな景色を 生きていくんだ
過去に囚われ、幾星霜。
私が嫌った世界を、あなたが愛せますように。




