表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
92/205

仮題『そして、息をする』/『あの日の嘘』/『月蝕』

これでいい?

満足した?

仮題『そして、息をする』


うだうだ言うのはやめなよ

どうせ 死ねやしないんだから

傷も 吝嗇も 全部背負って

それでも心拍は止まらないんだから


構ってほしいならそう言いなよ

たとえ きみが死にたいと思っても

きみの細胞は 酸素を欲していて

だからきみは 肺を膨らめるんだ



仮題『あの日の嘘』


『きみはピアニストになれるよ』

『大変なのは今だけだから』

『彼女はまだ生きているんだ』

『きっといつか 報われるよ』


 私の両腕は どこにもなかった

 首に輪がかかる その日まで

 同じ場所を 目指して落ちる

 報われぬまま 鼓動のまま


仮題『月蝕』


お空に浮かんだ まんまるに

残した歯型 欠けて ほろほろ

無記名式の視力検査と

くらい くらい 昼の路地裏


こんばんは 早く土に還りなさい

泣いた童で腹を肥やそうと

今晩は兎が降りてくるから

喰われぬように 還りなさい


「――。(今のあなたでは理解できない)」

食べ放題だよ、遠慮しないで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ