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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
82/205

仮題『緑安』/『洗濯』/『朗読』

けらけら笑いの半券はさ、

財布に押し込まれて、忘れられるんだよ。

仮題『緑安』


黙っちゃいられない露天商

夕間暮れ ついに高座で晒し首

四角いガラスで繋がった

嘘か真か 明日の夕焼け小焼け


代わりを並べりゃ大安売り

茜色を溶かし込んだ学生さんに

小瓶に入ったホルムアルデヒドを

順番 口移し 無礼講



仮題『洗濯』


冷たい思いを浸したのなら

水溶性の憂いが 見る間に溶け出して

すっかりと染め上げた 盃の中に

小さく 輪を描くことでしょう


揮発してしまう感情すらも

スイッチひとつで 流してしまえたら

きっと もっと生きやすいのにと

快晴に吊るされて 想うのです



仮題『朗読』


平面に這う あなたの言葉が

空気を震わせてくれるのが嬉しくて

幾度となく声に出しては

その表情を 伺ってしまう


もう ここにいなくなった後でも

あなたの残した 十と三行が

バラバラに砕けてしまうそれまでは

あなたを悼むことができるのだ


晴れてるじゃん。

君を送るには、ちょうどいい日だね。

のこることば、のこるおもかげ。

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