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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2023――
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199/205

仮題『生まれた意味』/『カレンダー通りの日々』/『知ったかぶり、されども仏』

抗いなよ、続く限りさ。

超自然的な救いを待つの?

仮題『生まれた意味』


謳歌せよ 人類よ

短い春は終わりを告げて

不服の結晶も閉ざされた

昏々の空は 寝たふりを続ける


生命の答え合わせもできぬ

塩基配列の不可思議に

数合わせで立ち会うだけの

矮小な命なのだろうか



仮題『カレンダー通りの日々』


カラカラ鳴った頭の中

転がる痛みを数えていた

嫌いの駒で陣取りを

するまでもなく 毒を飲んだ


明日が 昨日の地続きと

そんな嘘に気付かなかった

ささくれを爪弾き

剥がれた瞳を 踏みつけた



仮題『知ったかぶり、されども仏』


星の真ん中で 鳴いた梟の

剥製に 咎人の指を詰めて

逸らした先も 見据えるように

ガラス瓶を砕いたんだ


媚びるように繰り返している

自己肯定感充足の数行に

別れ際の絵の具を混ぜたら

ホームドアを越えてしまおう


鱗状にひび割れていたんだ。

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