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仮題『言葉の花束』/『麗夢』
これが私だよ、悪い?
『言葉の花束』
ひとつ ふたつと みつくろい
まだまだ足りぬと 色を付け
リボンで結ぶその前に
儚い寿命を知るのです
枯れ落ちるのが必定ならば
せめて 私の彩りを
知ってほしいと願うことすら
懲役刑に値するのでしょうか?
『麗夢』
身を裂くような景色でした
美しかった情景も
囁く 欲しかった言葉も
何もかもが 棘の鎧を纏い
私を苛烈に責め立てるのです
流した血が固まって
その道でしか生きられないのなら
心が瘡蓋に覆われぬように
私は今日も 美しい幻を抱いて
瞼を下ろし 揺蕩うのです
誰が何と言おうと、美しいんだ。