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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2023――
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142/205

仮題『staccato』/『塔』/『弱音:True』

踏切の向こうは魅力的?

それはそれでいいんじゃない?

眠いのもおなかが減るのも、あなたがまだ生きてしまっている証拠だよ。

仮題『staccato』


恨みつらみもいいけれど

たまには あの水色のような

済んだ色の言葉を並べて

軽くステア 召し上がれ


自分を勘違いしないように

けれど 自分を忘れぬように

鳴らした靴音に恥じぬ今日を

さくり さくりと 始めよう



仮題『塔』


バラバラにされた言葉を集め

天を睨んで 登るんだ

カミサマの手に はたき落とされて

息もできないほどに へし折れても


縁を結んだパッチワークに

答えがあるなら 苦労はしない

糸の隙間を見透かすために

いちばん 空に近いところまで



仮題『弱音:True』


生きていたいよ 死にたくないよ

幸せになりたいよと叫ぶ

わたしの柔らかい部分から

赤と黒ばかり とめどなく


綺麗事なんて要らないんだ

たった一つ 生きていていいのだと

この醜さを認めてくれ

この生臭さを受け入れてくれ


順番通りに括ろうか。

ほら、君の番だよ。

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