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仮題『弱音』/『通』/『鳴』
めりー、めりー、ばっどえんど。
寒い? そうかもね。
仮題『弱音』
消えていく心拍を声にして
波打つ言葉の満ち引きすらも
爪弾きになってしまってからでは
戯れ言でしかないのだろうか
積んできた石を無駄にしまいと
躍起になって 走らせた筆が
虚ろに虚ろに振れてしまっていると
気が付いてしまったのだ
仮題『通』
道は一方 上から下へ
増産も効かぬ積荷に貼った
手形に書かれた花の名前を
辞書で引いては 疑った
そこを退けよ ホルンの音色が
そこを退けよ ねじ曲がり続けては
人生のごとく奇妙な謎など
きみの前では 知らぬふり
仮題『鳴』
警笛が 鼓膜を揺らしている
最終列車は嫌いだった
沢山詰めた 朱色の箱を
いつも 持っていってしまうから
耳元で聞こえるものが
気道と酸素の通過音であっても
そこに意味を見出だせるよう
私という金管に息を吹き込むのだ
不在着信に慣れてしまうと、話すのも怖くなってしまうかな?




