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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
11/205

仮題『君との距離』/『君との距離-2』

見上げてみたんだよ。

『君との距離』


まわる まわる 星の中

まわる まわる 宇宙の中


遊星たちは孤独なままで

触れてくれる肌を待っている

重力場だって 伸ばした腕で

たくさんの声を抱きしめる


苔が生して 涙が涸れて

罅が入って 息が潰れて

雨が降らなくなるまでに

この星間距離を縮めたい



『君との距離-2』


ほそく ほそく

煙が 天へとのぼってゆく

きみは その薄靄(うすもや)の階段を

息を弾ませてのぼってゆく


日に(かざ)した びいどろの目や

金管の 涼やかな声も

全て 冷たい川に沈んでしまって


こんなに近いのに 硝子が隔てて

いまはもう 額の中で笑っている

私の人生で、最初で最後の恋。

その顛末だよ。

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