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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2022――
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102/205

仮題『Me』/『学』/『素直』

不思議の国で、どこまでいこうか。

仮題『Me』


曖昧の私を合わせた鏡と

言い訳も許されない法廷で

下された判決を受け容れられず

兎に切り落とされた首


日が昇り 根が腐り落ち

水面の向こうで笑っているよと

全てを手に入れた私が笑う

全てを手に入れた私が笑う



仮題『学』


頭に詰め込む あれやこれ

錆びちまったことにも気付かねえ

チンドン屋を鼻で笑っていた

お前も映えある 立派な道化


お手玉頬張り 色の名前など

一つも知らねえ 空っぽなもんで

学者さんの真似事は結構

今日も今日とて その日暮らし



仮題『素直』


ひねくれた言葉でしか話せない

ありきたりな歌詞を愛せない

個性という言葉に守られて

外気を知らず 大人になった


息が絶えるまで気付けない

前を向けずに誤魔化していた

西の詩人の訃報を聞いて

顔を上げても 手遅れ

さあ、書を抱えて街に出ようか。

望遠鏡越しの空は綺麗?

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